読書の欠片ネタバレあり
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幽 vol.004  [Edit]
2006-01-19 Thu
 12月のある日、仕事に行くと机の上に何の前触れもなく「幽 vol.004」が。vol.3の時図書館に入れるのを担当者がお断りしたので、あ、じゃあ私が買いますーとお引き取りしたもので、出入りの本屋さんが気を利かせてそっと置いていってくれたのでした…あーびっくりした。まあね、ちょうど出てる頃だな~でも雪降ってるし買いに行くのめんどいな~と思ってたのでありがたく買わせていただきましたとも(爆)

 特集は鏡花。私自身は金沢が郷土ではないけど、一応何年か住み今も実家のある身なので当然…と言いたいとこだけどここは波津さんに一票<「耳馴染みのある名前で、知ってて当たり前で…作品は読んだことがない」(^_^;;。いや学生時代に一応読んだけど…近代アレルギーのせいで全然味わってなかったのよね;;;
 しかし今なら多分大丈夫。今回の特集も面白かった~。初期作品が収録されてたんだけど、鏡花って結構楽しい人だー妖好きが「忍ぶれど色に出にけり」なんだね(笑)。古めかしい文体だけど、ためしに音読してみたらとってもリズムがよくってするっと入ってくる。しかもオチつき(笑)
 波津さんがマンガ化した「化鳥」も味があってよかったし。今なら「高野聖」も分かるんじゃないかと(<学生時代ワケワカだったやつ・爆)

 京極「旧耳袋」5編。これ元話があるとしてー、特にテーマに沿って採ってるわけじゃないのかな?京極さんのことだから絶対何か縛りがあると思うんだけど…。小猿マッサージ気持ちよさそ~~誰か浅草に代参してもらえないでしょうか…信心信心(笑)

 小野さん「鬼談草紙」5編。相変わらず淡々としてますが、これって採集した話なのかなあ~それとも創作?「続きをしよう」はなかなか緊迫感があって怖い~~怪我をしない限り抜けられない鬼ごっこ;。反対に全然怖くないのは、二段ベッドの上と下の間の空間から聞こえる溜め息と、時々遅れてついてくる足跡ね。どっちも当事者に怪異を受け入れる余裕があって怖がってないから~(笑)。やっぱり書き方ひとつだなあと思うわ。現象よりも受け取る側の心理の問題なんだね。そんで私的には心理>現象なわけなんだけど、綾辻とか有栖川はどっちかつーと現象寄りなので…むにゃむにゃ;

 恩田さん 「私は風の音に耳を澄ます」 …「私」シリーズなのかな?今回は古典的というか狂気と痛いのが混じったような直接的ホラーであんまり好みじゃなかったな:毎回作風も変えてきそうな感じなんで次回に期待。

 その点前回の井戸の話も結構いい味だった山白朝子「未完の像」は、怖くはないけどしみじみと余韻があってよかった^^。生きるために人から奪ってきた少女の手から生まれる仏像を、それを見守る仏師の気持ちを描く筆に力篭っててぐぐっと引きつけられ。なかなか好みの文章っした。

 怪談実話ではやっぱり安曇潤平「山の霊異記」の文章が断トツ好み。自分的には、怪談なり不思議系の話は他人事だとあんまり面白くない…やっぱりその当事者の気持ちがこう手に取るように分かった方が実際生で話を聞いてるような面白さがある^^。どこが違うのかよく分からんが…やっぱり文章、語りなんだよなー。怪異以外の部分で見えてくる風景とか人間とか、そういうとこに惹かれます。

 あと、そうそう「幽」メインの一人加門さん、素敵だー(笑)。日常的な怪を書いた「徒然日記」も加門さんの反応が楽しすぎるんですが、北陸夜叉ケ池紀行のオチ(え)が素晴らしすぎ…<寝るんだからあっち行けよ! 最強っす…(惚)

幽 第4号 [雑誌] メディアファクトリー
novel | 『幽』
CM:0 | TB:0 |
幽 vol.003  [Edit]
2005-07-15 Fri
 特集は内田百けん(字出ません…門がまえに月)。図書館行くようになってはじめて知った作家だったけど怪談作家だったとは知らなかった。岡山ってこういう系統の作家多いんだろーか。そのうちあさのさんも書くかもね(?)

 「鬼談草紙」8編。うーむ淡々と怪談話に徹してるので感想書くのが段々難しくなってきたな…。そもそも怪談とはそういうものなのかもしれないが、現象で完結してしまっててそれ以上でもそれ以下でもなく、怪談のキモが解らない私には他人事ってか余韻が残らないの(くすん)。ああでも、最後の兎の怪はかわいくてほのぼのしてしまったわ。ううっせめて短くても、もちょっと語り手なり当事者なりに感情移入できる「小説」だったらなあ~~。恩田さんの新連載(なのか?)とか井戸女の話とか、山の怪みたいなのを書いてくれたら小躍りするのに~~><

 「旧耳袋」 3編。江戸の怪を現代風に語ってるらしいこのシリーズ、とうとう「クーリングオフ」なんて言葉まで出てきた。怪談だけど笑えばいいのだろうか(爆)。しかし今回一番ウケたのはタイトルね、「誰が作った」「何がしたい」「どこに居た」…ってツッコミシリーズかいっ(笑)

 恩田さんの「私の家では何も起こらない」は面白かった。この短さでも醸し出される非日常感がたまらないです。綾辻さんや有栖川さんのも「小説」なんだけどね…やっぱり恩田さんの文章には独特の雰囲気があるわ~v。スッと異界に入り込めるもんね。(ああ小野さんにも是非…以下略)

 そして今回もやっぱり特筆すべきは、安曇潤平「山の霊異記」でしょう!山ってのはそれだけで異界なせいか、そこで起こる怪も語られる話もとってつけたような、作り物っぽさがない。そして突き放すような冷たさがなく、読んだ後に余韻に浸れる筆者の筆が良いなあ~。怪談実話は何人も書いてるんだけど、この人の語りは突出してます、面白い^^

幽 第3号 [雑誌] メディアファクトリー
コメントを読む(2)
ありがとうございます  by 安曇潤平
自分の書いた文章は、いったいどんな評価をされているのかな・・・と、自分の名前で検索を書けたところ、このblogにたどり着きました。

お褒めにあずかりありがとうございます。

もともと、私は山好き、酒好き、病弱の男でして、文章の方も、怪談よりも、実を言うとほのぼの系の山行記や、旅のエピソードを主に書いているわけでございます。

従って、登山の経験をもとに書いた怪談も、自分で読み返してみると、なんだかほのぼのポヤポヤした話(笑)になっており、果たしてこんなので良いのだろうか・・・と、正直、懐疑的になったりしているわけです。

そもそも、実世界では多くの凶悪犯罪が続出していますが、それでもやはり、圧倒的に良い人間の方が多いわけで、そんなことから考えると、あちらの世界でも、やはり良い心を持った霊魂の方が多いのではないかと、どうしても思ってしまうわけです。僕の怪談話に、どこか憎めない霊が多いのもそんなところから来ているのかもしれません。

山というのは、太古の時代から多くの歴史を刻んでおり、ひとりでテントを背負って、かたつむりのように徘徊していると、いろいろ不思議な現象に出会うものです。

これからも、そんな話の一端を語っていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。(^^)
>安曇潤平さん  by banri
はじめまして、コメントありがとうございます…というか作者の方からコメントいただけるとはびっくりです^^
安曇さんのサイトには前号を読んでURL手打ちでお邪魔しまして、おっしゃられる通りのお人柄と拝見しておりました>山好き、酒好き、病弱(笑)

私は山には登らないのですが昔っから何故か山の話には惹かれるものがあったような。
そして実は怖い話はどっちかというと苦手だったり…いや、というよりつかみどころのない話が苦手なのかも?
なのでほのぼの系はむしろ好きです(笑)
『幽』も3号になると、どうやら顔が見える怪談が自分の好みらしいことがわかってきました…安曇さんのお話は怪異が身近に感じられる語り口もですが、そこにいる人の顔が見えるのがいいなあ~と思います^^

怪談のキモが解らない無粋な読者ですが、これからも期待しております♪
novel | 『幽』
CM:2 | TB:0 |
| 日々是好日 |
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