読書の欠片ネタバレあり
08≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫10
スポンサーサイト  [Edit]
-------- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告
|
虎児と竜二とバッテリー  [Edit]
2007-01-31 Wed
 こないだ相方が映画「バッテリー」の試写見てきまして、「結構感動やったわー」だそうな。たいてい第一声は「面白かった」「まあまあ」「よく分からんかった」くらいなんで、相方的には割りとめずらしい反応です・笑。ちなみに相方原作は読んでませんー。で、そう素直に感動なんて言葉が出てくるってことは、原作よりだいぶ理解しやすい一般的な感情描いてるんだろうな~と思ってたんですが、そーか家族ものだったのか、納得。

 滝田監督が地元出身の縁で今日来県しててテレビ・ラジオ出てたの見聞きしてたんですけどね(あ、ちなみに豪ちゃんも一緒でしたが、そのビバップな髪型は何…驚)。巧の友人関係や成長もさることながら、家族関係がだいぶん大きな部分を占めてそう。テーマが全然ちがうじゃん~って感じだけど、原作のテーマは結構読者を選ぶと思うんで、案外映画の方がよかったりしてね。原作、万人に理解されることは拒んでるからね~。まあそれがあさのさんの「バッテリー」だよなと思うし、それを貫いたとこは私もすごいなと思ってるんだけど、もしあれがもっと普遍的な成長物語だったとしても記憶に残るいい話になったような気がするからさ(ベタ好き・笑)。

 あ、今オフィシャルサイト見てみましたが…ヒ、ヒロインいるんだ?!(吃驚)


 さて本題「タイガー&ドラゴン」、めちゃめちゃ面白かった~~!実はこのドラマの第一話にあたる「三枚起請の回」のシナリオ感想がちょうどblog切り替え第一弾だったんですよね~。記念すべきentry-1。クドカンのドラマは気になりつつも観てなかったし、とりあえず脚本から入ってみたんだけど、小説と違って脚本だけじゃやっぱり面白さってイマイチわからず。ギャグや演出のテンポとか実際見てみないとなと思ってたんですが、いやー本で読むのより実際動いて噺してる方が断然面白かったです。上手い!!

 噺の途中に劇中劇が挟まるアイディアはありふれてても、そのテンポがすんばらしい。途中で隣に座ってる人がその出演者になったり途中同じ役が別の人に入れ替わったりしつつ、現実をリンクしていく。西田敏行の女装はサイコー・笑。そして笑いを忘れた男・虎児が語る実録・ノンフィクション落語がまた面白いんだ。本来の古典と違ってサゲに多少無理があることもあったけど、ただやたら現代風オリジナルに崩すんじゃなくって、あくまで古典を大事にして、その上で作ってると思えるとこもよかったんだ。笑って笑って泣かされた~。笑顔に泣かされるのってストーリーテラーとして一番すごいかもしんない。悲しいことを悲しくじゃなく語れるのって才能だね。

 何気に最近自分、長瀬率高いような気がするんですが…そーか長瀬ってヤクザ役のオーソリティだったのね。ずっと「白線流し」のイメージで見てたよ…笑。唇舐める仕草が確かに強そう(何が)。そんでもって岡田准一に二度目惚れしますたv(一度目は「FLY,DADDY,FLY」。「花よりも~」は惚れなかったす) 勢いあって結構情けなくって、いつもあんなださださなインナー着てるのにそれでもカッコいい。虎児との関係も好きですねえ。EDで見つめ合う二人の角度(身長差)もヤヴァイ(何が)。

 西田敏行の落語堂に入りすぎ。古田新太の明鴉は反則…涙。あれは難しい落語だよね~噺だけだと微妙なんだけど、あんな風にされると泣かずにおれますまいて;

 蒼井優ちゃんかわいい&おもしろー!!容赦のない蹴りやパンチが素敵すぎです。はぐちゃんと全然違うもんな~すごい女優だわ。

 ヤマピーひょっとしてクドカンファン?「かしこまりィ」の原形がここに…

タイガー&ドラゴン「三枚起請の回」 タイガー & ドラゴン DVD-BOX
media mix | あさのあつこ | 宮藤官九郎 | 落語
CM:0 | TB:1 |
ありふれた風景画  [Edit]
2007-01-09 Tue
 うーむ恋愛小説とは知らなかった。一話だけ雑誌で読んで、今度は女の子同士の、やっぱり恋愛に似た関係なのね~そんでもってやっぱりあさのさんだからそれを通して個人を突き詰めたいのね~…と思ってたんだけど、ばりばりに恋愛じゃん、みたいな。まあいいんだけどね…あさのさんだから<殴。

 美人だけど霊能関係マジヤバイと噂される周子先輩と、同じく勝手に一人歩きする噂に他人からも家族からも距離を置いてるような琉璃。最初の印象は超マイペースとどこか冷めた感じの女子高生だと思ったんだけど、二人でいるようになってだんだんどこにでもいる少女たちになってきたかな。それは他人に対してバリバリに武装してたのがやわらかくなったということでもあるんだけど。カラスと話ができて周囲から完全に浮いてる周子先輩のキャラが面白いな~、ちょっと変わった独立独歩の少女たちの物語かなと思ってたら割と普通の(?)恋愛ものでした。そういう意味では確かにありふれた風景だ。

 私的に面白かったのはむしろ瑠璃の家族の話、特に綺羅(すごい名前)と瑠璃の姉妹の関係だったかな。わがままいっぱいのような姉が引き受けてきた重い愛情と傷を知り、クールな妹の個人主義が実は無責任な甘えだと自覚するところ。独りで立とうとしない同じ年頃の少女たちに怒りを感じてた自分が、本当は誰ともきちんと向かい合わず、距離をとったところで孤高に立ってるつもりだっただけってところ。瑠璃が特別な少女じゃなく、実はどこにでもいる普通の少女だったことが却って好感だったかもです。

 あと、恋人が殺された時に、苦しいのは犯人だと疑われたときじゃなく、疑われるかもとうろたえてしまった自分、そして好きな人を永遠に失ってしまったことを受け入れないといけない「その後」だという視点がさすがかなと。センチメンタルに流されることを許さない厳しさがあるんだよなーあさのさんってば。

ありふれた風景画 あさのあつこ(文藝春秋)
novel | あさのあつこ
CM:0 | TB:0 |
No.6 #5  [Edit]
2006-11-30 Thu
 相変わらずこってりとした描写が続くなあ…一歩進むのに10ページって感じ(数えてませんよもちろん。感覚よ感覚)。心理描写もいいんですけど、この辺はポイント絞ってもちょっとスピーディな展開でもいいのになーなんて。

 人狩りに紛れて矯正施設に潜入した紫苑とネズミ、そこでは狩ってきた人間たちが無造作に穴に放り込まれていった。折り重なった人間が山となり、死さえも容易には訪れない地獄のような現実の中で、紫苑は何もできないこと、してはいけないことをネズミに突き付けられる。「これが人間がやったことならば、人間はどこまで非情になれるのか。だとしたらどうやって人間の範疇に踏み止まることができるのか」…全てを記憶して生きて帰り、必ず答えを出すと前に進む紫苑は、やがてネズミが育ったと思われる場所に辿り着くー

 ネズミは相変わらず冷徹かと思えば紫苑には甘々だし、紫苑は何度ももう駄目だといいながら意外と精神が強靭でそういうことでは壊れないのよね。紫苑の中の「怪物」だって目覚めるのはネズミに何かあった時なんだもんなあ、紫苑の変化を描きたいならこの救いようのない現実はあんまり関係ないような気もする…。時々二人の関係がぐらりと反転することがあって、段々と頻繁になるそれが不安を煽るというか、最終的にどこに着地するのかが気になるところです。つうか、狂ったかどうか確認するのにキスは必要ですか?そうですか…笑

 あとは次あたりネズミの過去や知ってることが少しは明らかになるでしょうか。矯正施設のあのエレベータはただの処理なのか、それにしては横道に気がついた者だけが助かるような仕様は何を意味してるのか、いまいちまだ見えてきませんね。ステージって何よ。生き残った一番強いやつを実験台にするとかそういうのか(好かんけども)。大人組が外から何かできることなんてあるかなあ…なんかあんまりなさそう。沙布もあんまり救いのない非道い目に合わせないで欲しいわ;

 今回一番の癒しはイヌカシでしたー。今までの彼だったら、生き延びたことを純粋に喜んで自分のことを一番に考えただろうに、紫苑と関わりNo.6が虚像なことに疑いを持ってしまった今、どうやって生きていけばいいのかと立ち竦む彼だけが、闇に向かってる紫苑・ネズミと反対に光に向かって立ってる気がして。悩むのはひとつ大きな「世界」を知ったからだし、それにチビ紫苑がなんだか希望をくれるしね。うろたえつつあやしてんのがかわいいんですけども。

NO.6(#5) あさのあつこ(講談社YA! ENTERTAINMENT)
novel | あさのあつこ
CM:0 | TB:0 |
THE OTHER BATTERY(文庫版バッテリーV収録)  [Edit]
2006-07-03 Mon
 本編。以前書いた感想はこちら。今これ読むのキツいな…。巧の頑なさとか傲慢なまでの個人主義は、青波が「取り越し苦労」と言うように、きっと祖父が心配するような人を疎んでるとかそれじゃ本当の野球は分からないとかいう未熟さとは全然別のものなんでしょう。それが巧なのだ、ということはわかる。わかるけれど、理解されたいと思わない、他人は関係ないという孤高さを前にすると自分が取るに足らないものに思えてズキズキ傷ついちゃうんだよなあ。

 とは言え、この巻では巧にも自分自身掴みきれない感情が生まれてきてるわけで…。マウンドの外の豪を知りたいという思い。豪が怖い、豪にだけは軽蔑されたくないなんて、そんな言葉が巧の口から出るなんてすごいことだよこれは。おまけに他人と一緒にいることを重いと感じながらも、「一人で走ってても分からないことを知りたい」なんて。この巧の変化は豪も変えていくんだろうと、生身の豪との関係が変わることでバッテリーとしても一段上に昇っていくんだろうと…思ってたんだけどねえ。うーんでもすれ違い片思いで終わったからな…。いっそ最後まで一球を投げて捕る時の刹那の快感だけで繋がっていられたら、お互いに欲しいものがマウンド上の関係だけだったら、幸せだったんじゃないかとか思ってしまうな。まあそれも過程であって未来は分からないけどね。

 さて外伝。「横手の幼なじみ」でてっきり門脇瑞垣かと思ってたら「幼なじみバッテリー」だった…フェイント。瑞垣たちが卒業して三年生になった横手バッテリー。春のあの試合で巧の投球を目の当たりにしたキャッチャー城野は、マイペースな幼なじみ萩に物足りなさを感じ焦るのだけど…。萩の意外な大物さに驚き、自分の向こうにいるのは相手ピッチャーでなくお前(キャッチャー)なんだというシンプルな一言に自分たちの「バッテリー」の形を思い出す。キーは「バッテリーって、わかり合っちゃだめなんですか」「わかってない方が、おもしろいやないか」(by瑞垣)でしょうねー。んー…でも、やっぱりベースはこれまで一緒に過ごしてきて「よく知ってる」部分なんだな、この二人にしろ門脇瑞垣にしろ。どんなに反発しても「分かってしまう」部分が底にあるような気がする。

 それに対してホントに「分かり合ってない」二人、巧と豪。マウンドを挟んでピッチャーとキャッチャーだけという関係は、この二人にも一見当てはまりそうで微妙に違和感。爽やかすぎるから…じゃなくて、二人の間の「ボール」の存在感が大きいからか…。あまりにも激しく自己主張するボールに、自分が向かい合うだけで精一杯で相手を見る余裕がないのかもね。特に目覚めたばかりの豪は。幼なじみの二人が築いてきたような時間がないからなー。

 城野が忘れられない「あの試合、あの一球」。試合結果はどうあれ、多分門脇は打ち取ったんだろうな…と思っても大して感慨も湧かないのは、やっぱりあの勝負の結果は本筋に関係ないからなんだな。巧にとっても豪にとってもその一球はゴールでも完成された形でもないんだし。それとも豪の欲しかった最高の一球で二人の関係は変わり得るのか?だったらいいなあとは思うけど…そんな簡単じゃないだろうな~;

バッテリー〈5〉 あさのあつこ(角川文庫)
novel | あさのあつこ
CM:0 | TB:0 |
空を仰いで(文庫版バッテリーIV収録)  [Edit]
2006-01-10 Tue
 本編。やっぱりこの心理描写は大人向けだと思う。吉貞のおかげで救われてるな~。つか吉のパートは「The MANZAI」より全然面白いです(笑)

 IVの書き下ろし短編は巧三歳、祖父の井岡監督視点のお話。おー巧でも自分からおばあちゃんの腕の中に滑り込む時代があったのね~。だけどはじめてのボールとの出会い、その手触りが何かを変えたようです。本編で語られた、生き物のように巧を呼ぶボールの声と呼応してるんでしょう。その感覚はとても共有できないけど、それ以来祖母に甘えることもできなくなったのかと思うと天才(つか選ばれた人間)も楽でないなあ~と思う。せめて幸せにしてやってくれよ>ボールの神様

 三歳の豪との出会いは、同じ町に住んでるんだからまあそういうこともあるかと。手から手へ渡されたボールに運命を感じたりはしないけど(笑)

 たったこれだけの短編だけど、祖母は印象的だったなー。私もあーいう強いオンナになりたいものです。

バッテリー〈4〉 あさのあつこ(角川文庫)
novel | あさのあつこ
CM:0 | TB:0 |
<<Prev | 日々是好日 |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。