読書の欠片ネタバレあり
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エーミールと探偵たち  [Edit]
2005-10-25 Tue
 名前は知ってても読んだことのなかった作家シリーズ(長い)。思えば小学生の頃から、お気に入りは少しだけあれば満足な子供でした…手当たり次第、次から次へと開拓していくより同じ本を何度も何度も読むタイプだったかも。これが好きなら次これ読んでみたら?と勧めてくれる存在も特になかったので、今になって思えば読んでおきたかったな~って本が結構ごっそり抜け落ちてるのよねー;

 さてケストナー。この作風はいいですね~気に入りましたv。きっと小学生時代の私も好きになったと思う(笑)。自分のいる日常には冒険や面白いことがたくさんある、そういう物語を書くぞーという序文の「話はぜんぜんはじまらない」がこの作家らしさをよーく表してるみたい。ひらめいたお話のつかまえ方なんて、創作する人はきっとうんうん頷いちゃうじゃないでしょか(笑)…ホント物語って生き物で、ケストナーはそれをこうやって生きてるように書き上げてくれる作家だなあと思う。そこに生きてる人の息吹が伝わってくるわ^^

 学校の休みにベルリンの親戚の家に遊びに行くことになったエーミール。女手ひとつでエーミールを育て、他の子供たちと変わらない学校生活を送らせる母親の生活は厳しいのだけど、何ヶ月もやりくりしてやっと母親への仕送りとエーミールの旅費を貯めてくれたのだ。なのにそのお金がベルリン行きの個室列車の中で盗まれてしまう。そこで犯人と思われる男を追ってエーミールの大追跡がはじまったー

 初めての大都会、お金もなくたった一人だったエーミールが、ベルリンっ子たちと知り合って友情を築いていくのがすごくわくわくする。特に「教授」はかっこいい(笑)。エーミールとは生まれも育ちも違うのに、根っこのところが似てるというか通じ合うものがあって大きくなってもいい友達になれそうなんだよな。お互いの故郷や親の話をするところがすごく印象的だった。ちょい出だけどミッテンツヴァイ兄弟も何だかお気に入りだし、いろんな子供たちが性格豊かに描かれてていいんだなあ。そして何より子供たち自身が知恵をしぼって事に当たってるのがスカッとします~。真剣な子供たちの話にはちゃんと耳を傾けてくれる大人の存在も嬉しいし、どろぼうを捕まえた後の展開なんて、まさしく子供の頃好きだったパターンだわ^^。努力と勇気に見合う名誉と富を手に入れながら、それ以上に大事なものが何かちゃーんと知ってるところが。

 それでもって、子供の目線で描かれた冒険の話ではあるんだけど、それを取り巻く大人たちの目線も忘れちゃいけない。高度成長時代のベルリンと、急いでる時には歩いた方が早い鉄道馬車がまだ幅をきかせてる田舎の違いにも、親子や家族といったものにも、大人が子供たちに注ぐ目にも、作者の現実を見る目が生きてて実に地に足のついたお話になってるんだよねえ…うん、いい。他のもまた読んでみよう~。

エーミールと探偵たち エーリヒ・ケストナー(岩波少年文庫)
novel | ケストナー
CM:0 | TB:0 |
| 日々是好日 |
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