読書の欠片ネタバレあり
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コーンウォールの聖杯  [Edit]
2006-08-29 Tue
 もう15年くらい前になるか、当時ファンタジーってほとんど読んでなかった私が、書評か何かを見て面白そうかもとわざわざ注文して取り寄せたスーザン・クーパーの「闇の戦い」シリーズ。…どこにいったんだろう本(オイ)。そしてなんで内容全然覚えてないんだろう…;

 …というわけで、今なら自分の中にもファンタジー土壌が大分育ってきたのでもう一回読んでみるかなと、その前にこのシリーズのはじまりの物語とも言える本書から借りてきてみました。イギリス、アーサー王伝説に繋がる「聖杯」を巡って遠い過去から繰り広げられてきた光と闇の戦いの、その一端に触れる物語です。

 夏休みにコーンウォール地方へ家族旅行に訪れた三人兄弟が、古い屋敷で見つけたのはアーサー王の実在を示す古文書だった。三人は親戚同様に付き合っているのにその実謎の多いメリィおじさんのヒントに導かれながら、その地に隠された聖杯へと辿り着き、一方で闇の勢力に属する人間たちがそれを奪おうとする…。古い屋敷の屋根裏部屋、地図と謎解き、洞窟の探検と宝物とくれば何とも懐かしい児童文学の雰囲気ですね~。聖杯に秘められた謎や実際に行われてきた光と闇の戦いについてはバックボーンで語られるだけなので、この話にはファンタジー要素はあんまりないんだけど、どうやらいつの時代にもメリィおじさんのようにアーサー王が遺したもの…聖杯ではなく人が光の方へ進もうとする力みたいなものか…を取り戻したいと思っている人(?)々と、楽に大きな力を手に入れたいと思う人間たちを取り込んで世界を闇に染めようとしている勢力がある、と。

 でもメリィおじさんのスタンスを見るに光と闇というのは選ばれた者たちの戦いじゃなくて、ごくフツーの人間たちの心の戦いなんだろうなーという気がするな。おじさん自身はサポートに回って必要以上に兄弟に影響を与えようとはしてないから。だから一見子供たちのささやかな冒険にすぎないこれもまた人間が自分たちの意思の力で乗り越えないといけない一つの戦いなのだ。「どちらの側も完全に相手をほろぼしてしまったことはない」「どんな人間にもどうやら善と悪の両面があるからな」…つまり、この後の「闇の戦い」シリーズも善と悪の陣営に分かれて天下分け目の戦いが…って話ではないのかもね。人の心の中の善と悪の戦いだったら面白そうだなあと思うんだけどどうでしょう?(だからなんで全く覚えてないんだか…)

 アーサー王ってのは「過去にいた王であり、未来の王でもある」そうだし、この流れだと現代にそういうほとんど超人的な力を持った存在が復活しそうな気もするけど、人の身にはそんな強大な力は重いしね。自分の中の善と悪に苦しむんじゃーないでしょか。そういう自分と戦って打ち勝つってのが人間的で、そして希望があって好きかもー。ああ、ナルニアならエドマンドだし、指輪ならボロミアだしね<自分。

コーンウォールの聖杯 スーザン・クーパー(学習研究社)
novel | スーザン・クーパー
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| 日々是好日 |
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