読書の欠片ネタバレあり
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シェーラひめのぼうけん  [Edit]
2005-12-05 Mon
 ばらっばらに借りてってる小学生の合間を縫って(笑)一ヶ月くらいかけてようやくシリーズ読破。人間の国を滅ぼし魔物の国をつくるという野望を持った魔法使いサウードによって石にされてしまった国と人々を元に戻すため、すべての願いを叶えるという魔法の杖を探しに旅立ったシェーラザード国のシェーラ姫。怪力のお姫さまと気弱な魔法使いファリードと元盗賊のハイルら少年少女が魔法の絨毯に乗って封印の宝石を探しに砂漠の国々を旅する物語。

 タイトルの割にちっとも「女の子向け」ストーリーじゃないですねー。子供にも大人にも辛いことも理不尽なこともたくさんあるのだけど、それでもどうやって生きれば幸せになれるのか、それを乗り越えて行くのにいかに誰かの存在や未来を信じる力が大きいか…そんなお話です^^。それは子供にも分かりやすくストレートに、とても簡単なことばで書かれているけど、大人だってはっとさせられる嘘のない強いことばだと思う。

 後半、特に5作目の「空とぶ城」あたりからが好きですねえ~。そこまでのシリーズで「冒険」の合間に少しずつ語られてきた過去や誰にも言えなかった思いがより深く描かれてて、怪力だとか魔法だとかの力ではなく、人間としての強さを手に入れていくところが。魔神ライラの力を借りずに大事な局面を越えていくところとか。図書館ではあんまりお目にかからないけど学校では意外と男子も読んでるらしいぞ。っていうか読め。(笑)

 「空とぶ城」、大団円のラストが好き~。ミリアムの想像通りに新しい人柱探しの可能性も十分ありえて納得と思ったけど、それよりずっと大きい物語を見せてくれて満足v。空を飛ぶ研究をしたいのに、地上に降りれば人を助ける研究をしてしまうだろう自分を分かっているという未熟者アルテスもいいし、大事なことには自分で気が付くべきだという長老の賢者魂も素敵だ。そして剣士…絶対赤毛だと思いました(笑)

 「海の王冠」、こちらの大臣と息子は分かりやすく「悪」だったけど、悪と戦う話じゃーないのだ。戦うのは自分の中にある憎しみ。傷つけられ奪われたという思い。「傷ついたのなら、傷つけてはだめ」…それは傷つけるよりももっと途方も無い強さを必要とするけれど、相手のためではなく、自分のためなのだ。憎しみの連鎖では決して幸せにはなれないから…

 「ガラスの子馬」、これはいいですねえ~~深い。国のありよう、道を間違えた人間の悲哀も描きながら、過去に起こったことは確かに悲劇で決して取り戻せないけれど、それでも未来を指し示してくれる。単に悪の魔法使いの改心の物語でなく、信じられるものと自分を信じてくれるものの復活だ。少年サウードの「魔神の指輪を持つ姫と友達になる」が泣かせるじゃないの…しかも心を捨てたつもりでもどっか世話焼き属性だサウード(笑)。これまではハイルのが好きだったけど、本物の王子さまならもういいや(何)。ここにきてファリードのが気になるー。力も本心もまだ固く殻で覆われてるからな~~

 「闇色の竜」、ダークです。重いです。「どこまで傷つけたら気がすむんだ!」に涙…だけど子供たちの小さな身体に秘めた可能性とか、自分なりの生きる意味とか。そんなのがしっかり伝わってくる。それを見守り、むしろ大人の自分にはない力だとそれを大事にしてくれるハッサンやサウードがまたいいんだ…気持ち分かるなあ~。サウード好きだー<「それはもう、引退した」(笑)

 「魔法の杖」から「最後の戦い」にかけてのいくつかのかわいらしいロマンスも重い展開に明るさを添えてくれるけど、ここは最後にようやく父娘の名乗りを上げられたハッサンとミリアムに何より泣かされた…間際になっても言わないんだもんなあ><。命を掛けても惜しくないと思える思いの強さにはホント弱いです…。大事なもののためなら当たり前のように自分のことは後回しにできる大人にも。生真面目でシェーラの国での歓迎っぷりに耐えられずひっそり姿を消したサウードがらしかった(笑)。明るくて強いだけじゃない人間が私は好きだ。自分の中の弱さから目を背けないで真っ直ぐ進める人間が。

※魔神の指輪/うしなわれた秘宝/ダイヤモンドの都/海賊船シンドバット/空とぶ城/海の王冠/ガラスの子馬/闇色の竜/魔法の杖/最後の戦い(全10巻)
シェーラひめのぼうけん 魔神の指輪 村山早紀(童心社)
コメントを読む(2)
シェーラひめ  by おむらよしえ
こんにちは。
シェーラひめのぼうけん、ちいさなおこさんのばらばらな借り方には困るけど、本来は彼らが本来の顧客だし(笑)。
一人でも多くの方に読んでいただけると嬉しい作品です。

>明るくて強いだけじゃない人間が私は好きだ
ああ、そうですね~。自分は正しいからというだけで自分のことを省みない主人公は苦手です。
>おむらさん  by banri
こんばんは~^^。順番どおりに読みたい悲しい大人の性で長く掛かりましたがようやく読破ですv最後の二巻くらいは早く返してえええとじりじりしてました(←大人気ない)

読みながら、ああーとても大事な気持ちが描かれてるなあ~と。やっぱりねー一度も傷ついたことない人より痛みを知ってる人の方が人間的にぐぐっとくるよなと。読め。と思いましたですv
novel | 村山早紀
CM:2 | TB:0 |
| 日々是好日 |
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