読書の欠片ネタバレあり
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れんげ野原のまんなかで  [Edit]
2005-08-31 Wed
 米澤穂信から日常の謎つながりで。これまで気にはなりつつ、女性作家の日常の謎系だとどうかすると美青年とのロマンスが入るんじゃないかと身構えてた本(笑)。結果的にはあんまり乙女度数は高くなかったので割に安心して読めました~。

 街から離れた(故にお客さんの少ない)、ススキ野原の真ん中に立つ秋庭市立秋葉図書館を舞台に、新米司書の文子が季節毎に出会ったいくつかの謎。小学生の図書館居残りゲーム、外国絵本で綴られた暗号、偽造された利用者登録、図書館にその名を冠する秋葉氏が少年時代に見た雪女、そしてススキの代わりに植えられたれんげ草が守る17年前の秘密ー。何と言っても舞台が図書館で、それぞれに本そのものが大きく関わっているのが読みどころですね(雪女以外)。その謎はほんの少し図書館の日常をかき乱すもので、分類記号がバラバラになっていたり個人情報が漏れたりといった「図書館の敵」に対して文子なんかは本能的に許すまじ☆と「犯人」探しをしようとするけれど、探偵役である先輩司書・能勢さんの謎解きは、そうせざるを得なかった人の気持ちを図書館の秩序より大事にするのですねえ。それは、本というものが単なる娯楽や知識の宝庫ではなく、ある人たちにとっては人生の一部であることを知っているから。深いところに根ざしてその人の土台となっているもの。そういう人の思いごと受け止めてくれる図書館ミステリなのだ。ラストの「れんげ、咲く。」はいろんな人の思いがクロスしてて読み応えがありました~。

 まあ、というわけで文子が能勢さんに憧れるのは分かりますが~。しょっぱなから妻子持ちなことが分かってたので安心してたんですが段々マジな展開になりそうだったので焦りました…不毛とか思って(笑)。せっかく居心地のよさそうな職場なのに、そんな要素が入り込んでぎくしゃくしたらもったいないというか。それも文子の一人勝手相撲だからな~痛;。なので私的には佐竹さん推奨~v。いや結構好きだわこういう人…一見そうは見えないけど有能で意外とちゃっかりしててめげない(笑)。ここは日野さんにも後押ししてもらって後輩の目を少し広い世界にも向けさせていただきたいなと(余計なお世話)。日野さんも好きですね~^^。多分この図書館で一番最強…

 図書館の日常が何気に散りばめられてるのも楽しい。自分が日常的に接してる図書館の姿ともかなり重なります(笑)。「個人的にお気に入りの本だと側を通りかかるたびになでていく」文子のクセには図書館員でない私も思わずうんうんと共感してしまうし~~。通りかかりながら今棚にあるか貸出中なのか無意識にチェックしてたりね。むしろ遠回りしてもその棚の前を通ってるとか。よくあります(笑)。図書館で働く人のみならず、図書館や本を愛する人にはいろんな意味で楽しめるミステリじゃーないでしょうかv

れんげ野原のまんなかで 森谷明子(東京創元社)
コメントを読む(2)
  by june
banriさん、こんばんわ
司書の仕事の内側を垣間見ることが出来たり、、何より本を大切に思う人たちがたくさん出てくるのが、読んでいて楽しく心地よかったです。装丁も素敵で、大好きです。
>juneさん  by banri
こんばんは^^
図書館を内側から見れるのが本好きにとってはたまらない魅力ですよねー。
本が好きで、日夜本のために戦ってる司書さんの姿は理想的というよりかなりリアルだと思いましたです。
ススキ野原時代のお客さんの少なさはただ事じゃなかったですけど(笑)
novel | 森谷明子
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| 日々是好日 |
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