読書の欠片ネタバレあり
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風神秘抄  [Edit]
2005-06-17 Fri
 勾玉三部作に連なる世界観ってことでv。勾玉は出てこないけどやっぱりこれも運命的な恋の話なんですね~。そして男の子はどこか天然で女の子は強い(笑)。男の子が主人公だったので最初は薄紅に近いか?と思ったけど、そういう意味では空色や白鳥の方が近いかも。

 時代は薄紅より更に下って平安末期、保元・平治の乱で敗れた源氏が京を落ちていく、大河「義経」一回目の頃(オイ)。坂東武者の一族の末弟として源氏の嫡子義平に従った草十郎は、その人柄を慕ってこれから武士として生きていこうとしたのもつかの間、あっさりとその道を断たれてしまう。義平はさすが鎌倉悪源太と呼ばれるだけあって何とも魅力的な男だったけど、その死とともに武士としての生き方まで揺らいでしまった時に出会ったのが、義平の魂鎮めの舞いをする糸世だった-。草十郎の笛が糸世の祈りの舞いと共鳴する時、人の運命さえも変える力を生じ異界の門が開く。消えた糸世ともう一度出会うため、誰かに仕えるのではなく、自分の人生を生きるために草十郎は鳥彦王とともに旅に出る…

 薄紅にも増して史実の人物が多く、草十郎と糸世の共鳴が頼朝や後白河上皇、引いては源氏と平氏、武士と貴族の関係に影響を与えたという設定もなかなか面白いのだけど、一番楽しかったのは鳥彦王との掛け合いだったかも。あと、あとりとまひわがカワイイです(笑)。でも結局のところどんな強い力や運命があろうとも、自分で自分の道を選び取る真っ直ぐさがこのシリーズ一番の魅力かもしれない。草十郎の場合は、鳥の王となり豊葦原を統べることもできる力を持ちながら、望むのは最後まで天にも地にも正しいと自分が思える生き方をすることだけ。せめぎあいながら人として生きることなのだ。これまでの勾玉の持ち主たちと同じように。鳥彦王はせっかく勾玉の血筋と出会えたのにちょっと可哀想だったけど、でも修行の成果はあったんでしょうきっと。泣くことを覚え「忘れず生きて行く」ことができるようになったんだろうな、うん。

風神秘抄 荻原規子(徳間書店)
novel | 荻原規子
CM:0 | TB:0 |
| 日々是好日 |
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