読書の欠片ネタバレあり
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楽園まであともうちょっと 3巻  [Edit]
2005-08-31 Wed
 完結ー。喪中もようやく明けたみたいで…うんうん、やっぱり山は人を素直にさせるよなあ。てかほとんど猿並さんの意地悪のおかげという気がしないでもない。それにしても今回の浅田は一皮むけてたなあ~v。一見ストイックに見えて結構エロいし。ガタイのいい男とみるとポ~ッとしてるし。間男の演技も楽しんでるし脅迫も板についてるし~。いろんなカオを見せてくれるようになっていい感じに今ワールドに馴染んできましたね~「…ムカつく」と涙目がかわいかったv(笑)

 そして今さんお得意の増殖する家族モノっぽいドタバタも健在…あちこちそれなりに幸せに収まった…ような?(爆)猿並さんもあの山小屋で美少年ハーレムはどう考えても夢でしかあり得なさそうだしいいんじゃないでしょっかー(無責任)。小百合ちゃんと寺沢さんもナイスカップル!(笑)。浅田家も川江家もマイペースで理解度高いし、増殖する家族丸ごと幸せそうなのがいいのよね~。

楽園まであともうちょっと 3 (3) 今市子(花音)
comic | 今市子
CM:0 | TB:0 |
クライマーズ・ハイ  [Edit]
2005-08-31 Wed
 うーむ面白かったしグイグイ読ませましたね~一気読みでした。昭和六十年八月十二日、新聞記者の悠木は翌日に挑むはずだった「魔の山」と呼ばれる谷川岳衝立山への出立直前、その第一報を受け取った。部下を不用意な言葉で失って以来デスク昇格を拒み、40才の今も「独り遊軍」として一記者に甘んじていた悠木に与えられたのは「日航全権デスク」…そうやってこの大事故に挑んだ日々が、仕事も家庭も行き詰まっていた悠木にとって次に踏み出す一歩を決めることになったのだーー

 作者自身が当時この未曾有の事故に地元新聞記者として立ち会ったということで、大部分を占める新聞社内の動向がとってもリアル。きっとこれはほとんどが本当にあったことなんじゃないかなあ~。あるいはもしこの事故で亡くなった方の関係者がこれを読んだなら、当事者との温度差に複雑な気持ちになるかもしれない…そのくらいマスコミというものの本質が描かれてると思う。いい面も悪い面も。

 凄惨な現場を見てどこかが壊れてしまった新米記者が、何度も何度もその現場へ足を運び越えていく。そんな姿を描く一方で、記者の決死の原稿や全権を預かるはずの悠木の意見が社内の政治的論理やかつての「遺産」にしがみつく上司の手でいとも簡単につぶされていく現実も。同じ社内でも決して重ならない思惑や人間関係…地元紙の意地も伝えたいという記者の思いもあんまり報われないあたり、これが完全なフィクションであれば燃え上がりかけては水を掛けられたみたいなもので読んでてどうにもくすぶってしまうと思うけど、今の場合は現実をねじ曲げて「いい話」にしちゃうわけにはいかないんだろうなあ。むしろうまくいかないところにところに個人の力の限界と、それでも「続けていく」人の姿が見える。組織がどうあろうと、その人の生き様を決めるのは個人だと思うしね。何度もつぶされながらめげず後輩の面倒見もいい佐山ががんばってんなあ~。こーいう人が組織も変えてくれたらいいよなあ、うん。山に登り続けた神沢の成長と生き様もいい。

 しかしてこれは事故当時の地元新聞社の動向をリアルに描いたというだけでなく、仕事でも親子関係でも次に進むべき道を見失い立ちすくんでいた悠木がどういう生き様を選んだのかという、むしろ個人的な物語でもあり。記者の立場に立ったり罹災者の立場に立ったり迷いの連続で揺れまくり、総括デスクとして満足のいく仕事ができたとは言えず、自分の子供にもどう接していいか分からない気の弱さを露呈し(こうして見るといいとこないな…爆)、でもささやかだけど納得できる生き方を選ぶまでの。

 しかしものすごくいろんなテーマが詰め込まれてたわ…一つ一つが突き詰めると大きなテーマでそこが読み応えあったのは確かだけどもうちょっと絞ってもよかったかなー。特にラストの「大きい死小さい死」はちょっと唐突で中途半端だったような…公私混同というか。親子関係か山に登る理由に絞ったら更にどっしり骨太だったかも?クライマーの話は自分のツボの一つだし、息子の打ち込んだハーケンにはやられたしな~(あの一ノ倉沢が本格的な岩登り初めての57才とか、現役のクライマーじゃないらしい息子に越えられるのかどうかはちょっと疑問だけど~)その辺空白の17年間をもっとじっくり読んでみたかったかな。

クライマーズ・ハイ 横山秀夫(文藝春秋)
novel | 横山秀夫
CM:0 | TB:1 |
れんげ野原のまんなかで  [Edit]
2005-08-31 Wed
 米澤穂信から日常の謎つながりで。これまで気にはなりつつ、女性作家の日常の謎系だとどうかすると美青年とのロマンスが入るんじゃないかと身構えてた本(笑)。結果的にはあんまり乙女度数は高くなかったので割に安心して読めました~。

 街から離れた(故にお客さんの少ない)、ススキ野原の真ん中に立つ秋庭市立秋葉図書館を舞台に、新米司書の文子が季節毎に出会ったいくつかの謎。小学生の図書館居残りゲーム、外国絵本で綴られた暗号、偽造された利用者登録、図書館にその名を冠する秋葉氏が少年時代に見た雪女、そしてススキの代わりに植えられたれんげ草が守る17年前の秘密ー。何と言っても舞台が図書館で、それぞれに本そのものが大きく関わっているのが読みどころですね(雪女以外)。その謎はほんの少し図書館の日常をかき乱すもので、分類記号がバラバラになっていたり個人情報が漏れたりといった「図書館の敵」に対して文子なんかは本能的に許すまじ☆と「犯人」探しをしようとするけれど、探偵役である先輩司書・能勢さんの謎解きは、そうせざるを得なかった人の気持ちを図書館の秩序より大事にするのですねえ。それは、本というものが単なる娯楽や知識の宝庫ではなく、ある人たちにとっては人生の一部であることを知っているから。深いところに根ざしてその人の土台となっているもの。そういう人の思いごと受け止めてくれる図書館ミステリなのだ。ラストの「れんげ、咲く。」はいろんな人の思いがクロスしてて読み応えがありました~。

 まあ、というわけで文子が能勢さんに憧れるのは分かりますが~。しょっぱなから妻子持ちなことが分かってたので安心してたんですが段々マジな展開になりそうだったので焦りました…不毛とか思って(笑)。せっかく居心地のよさそうな職場なのに、そんな要素が入り込んでぎくしゃくしたらもったいないというか。それも文子の一人勝手相撲だからな~痛;。なので私的には佐竹さん推奨~v。いや結構好きだわこういう人…一見そうは見えないけど有能で意外とちゃっかりしててめげない(笑)。ここは日野さんにも後押ししてもらって後輩の目を少し広い世界にも向けさせていただきたいなと(余計なお世話)。日野さんも好きですね~^^。多分この図書館で一番最強…

 図書館の日常が何気に散りばめられてるのも楽しい。自分が日常的に接してる図書館の姿ともかなり重なります(笑)。「個人的にお気に入りの本だと側を通りかかるたびになでていく」文子のクセには図書館員でない私も思わずうんうんと共感してしまうし~~。通りかかりながら今棚にあるか貸出中なのか無意識にチェックしてたりね。むしろ遠回りしてもその棚の前を通ってるとか。よくあります(笑)。図書館で働く人のみならず、図書館や本を愛する人にはいろんな意味で楽しめるミステリじゃーないでしょうかv

れんげ野原のまんなかで 森谷明子(東京創元社)
コメントを読む(2)
  by june
banriさん、こんばんわ
司書の仕事の内側を垣間見ることが出来たり、、何より本を大切に思う人たちがたくさん出てくるのが、読んでいて楽しく心地よかったです。装丁も素敵で、大好きです。
>juneさん  by banri
こんばんは^^
図書館を内側から見れるのが本好きにとってはたまらない魅力ですよねー。
本が好きで、日夜本のために戦ってる司書さんの姿は理想的というよりかなりリアルだと思いましたです。
ススキ野原時代のお客さんの少なさはただ事じゃなかったですけど(笑)
novel | 森谷明子
CM:2 | TB:2 |
My Best Books!【宮部みゆき】  [Edit]
2005-08-27 Sat
 続けて今度はマイベスト宮部みゆきMy Best Books!さん(主催:トラキチさん)の投票に参加しマース。未読は「ブレイブストーリー」と「孤宿の人(予約中)」「ぱんぷくりん」かな。


1位:ステップファザー・ステップ
ステップファザー・ステップ →感想

2位:龍は眠る
龍は眠る 感想なし

3位:ぼんくら
ぼんくら〈上〉 ぼんくら〈下〉 →感想


 1位はね~、これが最も宮部みゆきらしいかと言えばそんなこともなく、むしろ珍しい部類かもしれないんだけど、とにかく好きなんです、それだけ(笑)。この系統だと「今夜は眠れない」「夢にも思わない」もいいですが、「ステップ~」は自分的にはダントツなので迷うことなく決定^^

 2位はかなり初期に読んだ長編群の中から。どれも読んでる最中にズシリとした重さがあってそれでいて止まらない疾走感があって印象深い。久々に夜更かししながらむさぼり読んだ記憶があるな~。「魔術はささやく」「レベル7」も甲乙つけ難いですが、宮部さんの超能力モノの中で最も背負った荷物の重さと希望を感じさせてくれるこれを。

 3位は時代ものから。お初シリーズや今だに稲荷寿司屋の正体が気になる「初ものがたり」も茂七親分もいいんですが、井筒平四郎さまの懐の大きさが好きですねえ。
コメントを読む(2)
ご投票ありがとうございます。  by トラキチ
banriさん、はじめまして♪
マイベスを主催させていただいております、トラキチです。
投票ありがとうございました。
『ステップファザー・ステップ』がベスト5入りしました。

作品数がかなり多いのでかなり選びにくいですね。

それではこれからもよろしくお願いします。
>トラキチさん  by banri
こんばんは^^
こういう参加型企画ってblogっぽくて楽しそうだなーと拝見しておりました。
また投票できそうな作家さんがエントリーされたら参加してみたいと思ってますので、こちらこそよろしくお願いしますー。
novel | 宮部みゆき
CM:2 | TB:2 |
My Best Books!【恩田陸】  [Edit]
2005-08-27 Sat
 My Best Books!さん(主催:トラキチさん)のマイベスト恩田陸投票に参加します^^

 普段順位とかあまり考えない方なので、改めてベスト3は?と聞かれるとう~んと考え込んでしまうんですが、この機会に自分の中の好き度を比べてみるのもいいかと思い。昔読んだ本の読後感なんぞをごそごそ掘り出しておりました(笑)

 とは言え図書館に行くようになるまでは文庫待ちしてたもので未読もかなり;「黒と茶の幻想」「劫尽童女(積読)」「ロミオとロミオは永遠に」「ねじの回転」「蛇行する川のほとり」「まひるの月を追いかけて」「クレオパトラの夢」「MAZE(積読)」「黄昏の百合の骨」「禁じられた楽園」「Q&A」「夏の名残りの薔薇」…出すの早すぎ><

 というわけで上記以外の中から選んだ恩田陸 My Best 3


1位:六番目の小夜子
六番目の小夜子 →感想

2位:夜のピクニック
夜のピクニック →感想

3位:ネバーランド
ネバーランド →感想


 …ってオール高校生モノかいっ(裏拳ツッコミ)うわっしかも感想どっちにも「眩しいよーう><」とか書いてるし(恥ず…爆)。いや、ホントはさ、高校生モノから一つ選んで、あと先日読み返したらやっぱりしみじみよかった「光の帝国」と、本好きの魂を揺さぶる恩田節が堪能できる「三月は深き紅の淵を」も入れたかった!でも…どーしても一つに絞れなかったのよ~~一口に高校生モノと言ってもそれぞれ違った味わいと魅力があってさ;う…取りあえず今回はこれで。

 1位と2位は入れ替えてもいいくらい差はないんですが、やっぱり最初の衝撃度の高さと、クラクラするような文章の力を味あわせてくれた「小夜子」に入れておきます。これは新潮文庫(ファンタジーノベルシリーズ)→ハードカバー→新潮文庫という変わった変遷を辿ったんですが(当時いかに評判になったかが分かるでしょー)、確かニフで評判を聞いて探してた頃すでに最初の文庫は絶版だか品切れだかで入手困難になってて、ちょうど単行本になったのを文庫派の自分にしては珍しく即買ったんでした。でも随分経ってから古本屋で秋里和国イラストのファンタジーノベル版(レア)を見つけた時も迷わず保護…それくらい思い入れ、あります。そうそう、いつだったかNHKでドラマ版一挙放送したのも何気なく観始めたら面白くって最後まで観たっけ。山田孝之くんの秋が大人びた感じが出てて良かったんだよな~v

 「夜ピク」「ネバーランド」は恩田陸の描く高校生が好きっていうのが見事に反映されてるな…あ、あと「閉ざされた空間」モノで「今この時だけの時間」モノでもあり。恩田陸が筆一本で創り出すこの空間と時間が好き。そんで扉が開きそこからゆるゆると出て新しい世界へ歩き始める後ろ姿がいいんだよなあ~^^
コメントを読む(2)
  by まめころりん
はじめまして(´ー`)ノ
私も恩田陸さんだーい好きです!
このベスト3作るのっていいですね・・でもたくさんあるから
すごく迷いそうです 夜のピクニックは勧めたら小学5年生の
娘も読んで とても面白かったそうです
夏休みの読書感想文もピクニックにしたんですよ(●'艸)ンププ

また遊びにこさせてくださいね!
>まめころりんさん  by banri
こんばんは。
恩田さんのベスト3出ましたが夜のピクニック強しでしたね。
何の仕掛けもないのにこれだけ特別な感じがするのがすごいな~と思います^^
娘さんも読まれたのですか。言われてみれば自分も小学生の時にマンガやなんかで高校生生活をかいま見たような気がするので、小学生にも十分訴えるものがあるのかもしれないですね~。
novel | 恩田陸
CM:2 | TB:2 |
愚者のエンドロール  [Edit]
2005-08-26 Fri
 「古典部」シリーズ2作目。文化系部にとっては見せどころである文化祭を前に文集作りに忙しい夏休みの終盤、2年生のクラス展示で作られ、ある事情で頓挫しているミステリ映画の「解答編」を探して欲しいという依頼がやってくる。撮影された前半部分で示された手がかりを満たす、「書かれるハズだった解決」とは何かー犯人は、動機は?それを見つけ、無事映画を完成することは出来るのかー?

 前半部分の映像と、その映画に関わった人たちの考える「解答」を擦り合わせて論理的に検証していくという、今回も一見地味なミステリなんだけど、実はそれと二重になって進行してるドラマがなかなか面白い。それはアイデンティティに関わる問題であり、他者との関わりであり、発展途上の彼らが自分や友達を発見していく過程でもある。単に論理的な帰結として解答を探し出した奉太郎にとって、その謎を作ったのはあくまで人間だと「作者」自身を知ろうとした千反田の姿勢ってのは目からウロコだったと思うわー。大体この年代(に限らないかもしれないが)興味のない人や物事は流れて行く風景みたいなもんで気にもとめないものだと思うけど、実は学校なり社会なりが何かしらの思いを抱えてる個人で構成されてる、普段何気なく見過ごしてる出来事だって誰かの意思で動いてるってのは青少年にとってはちょっとした発見じゃないかしら?

 自分にはないものを持つ人を認め、自分には何があるのか考える。それは簡単に見つかるものじゃないから時にはホロ苦く、でもその手探り状態こそが青春って感じがするんですがどうでしょう(笑)

 それにしても供恵姉…勝手に弟のIDで潜り込んでるし~これはやっぱり秘密の情報網を持ってても驚かないわ~。あと入須先輩の「プロジェクトを失敗させるわけにはいかない立場」ってのが別の話への伏線なのかどうか気になるところですが。何だろー運動部の逆襲?(違)北海道って何。
 そうそう設計士の名前が「中村青…」ってアレよね。んーでもこれはどこにも仕掛けもなさそうなごくフツーの建物だからなあ~別人よねきっと(笑)。それとも実はこの見取図に密室の秘密を解くカギがある…のかもしんない(ありません)

 あとー今更ですがー。「古典部」の普段の活動って何でしょう~?今のとこほぼミステリ研ですが(オイ)

愚者のエンドロール 米澤穂信(角川スニーカー文庫)
コメントを読む(4)
こんにちは。  by まさと
またトラックバックさせていただきました。
やっぱりあ・た・し♪ってやつは奉太郎の姉でしたか。「踊ってくれるやつ知ってる」ってのはひどい姉だ。
なにかしら色々と絡まってるようですよね。まだまだこの作品とはお付き合いが続きそうですw
ではでは。
>まさとさん  by banri
こんばんは。はじめまして、のような気がします(^^;
供恵姉はまだまだ秘密を持ってそうですね。本筋には直接係ないところで妙な動きをしてる人がいるのが何だか楽しいです。
クドリャフカも面白かったので、文化祭後もシリーズ続いて欲しいな~と思います。
なんてことだ;;  by まさと
サイト名が似ていたので勘違いをしてしまいました。
初めましてでした(汗) どうも醜態をさらしてしまってすみませぬ。
http://blog.livedoor.jp/ichimi_10/
ちなみにこちらと間違えました。

こらからもちょくちょくと見させていただきますw
ではまた。
>まさとさん  by banri
いえいえお気になさらずー。クドリャフカにもTBありがとうございました。こちらからも送らせていただきますね。
こちらこそまたよろしくお願いしま~す。
novel | 米澤穂信
CM:4 | TB:3 |
氷菓  [Edit]
2005-08-26 Fri
 この作者は初耳だったんだけど(ライトノベル系全然読んでないし…)、ちょうど図書館のコが読んでて、なかなか面白いよーと言ってたんで借りてきた。

 文化部の活動が盛んな神山高校にはちょっと変わった部活が多いのだけど、その中の「古典部」が舞台。高校に入学して間もなく、OGである姉の命令、いやアドバイスに従って廃部寸前の古典部に入部した折木奉太郎は何事によらず「省エネ」がモットーなのだけど、同じく入部してきた同級生の千反田えるの好奇心に負けていくつかの小さい謎を解き、それをきっかけに千反田の記憶を掘り起こす協力をすることになる。33年前、この古典部にいた叔父が残した謎。「氷菓」という文集のタイトルに秘められた思いとは?そして、叔父が伝えたかったこととは何なのかー。

 いやこれは確かになかなか面白い。学園モノで日常の謎系ミステリなんだけど、ライトノベルにしてはついていけないノリもなく、無駄に謎解きにアツくもならず、ロマンスにも流れず。要はあんまりキャラ寄りにならず(キャラで話を創るのはカンタンだけどモノ足りないのだ)物語に力入れてると見た。ちょっとした日常の謎だしキャラもどちらかと言えば地味だけど、しっかりとした歴史観やシステム観に支えられて意外と重い読後感を残すのがいい。「きっと十年後、この毎日のことを惜しまない」…そう言える奉太郎の姉も手紙と電話でしか出てこないのにナイスな存在感で、この言葉が上っ面じゃなくしっくり来るんだけど、だから尚更それと対照的なもう一つの生き方にも粛然とするんだなー。

 名前はヘンだけど性格的にも考え方もマトモな(笑)主要キャラ4人にも好感が持てるし、それぞれの性格や持ち味が出来てるようでいてまだまだ発展途上なところも伝わってくるんで青春ミステリとしても今後が楽しみ。

 それにしても一番のナゾは世界を股にかけながら弟を操る供恵姉さんじゃないっしょか~素敵だ(笑)

氷菓 米澤穂信(角川スニーカー文庫)
novel | 米澤穂信
CM:0 | TB:0 |
ラッシュライフ  [Edit]
2005-08-26 Fri
 金で買えないものはないと言い切る実業家とそれに買われた画家、律儀な泥棒、神を解体しようとする信者、不倫相手の妻を殺そうとする精神科医とその恋人、失業した中年男と野良犬。一見無関係なそれぞれの物語がどこかで繋がりリレーのように続いていく…そんなミステリ?(?って何だオイ)

 えー初・伊坂幸太郎。何となく気になるタイトルの作品がいくつかあったんで、まずはすぐに借りれたこれから入ったんですが…ちょーっと思ってたのと違ったかな、作風。読み始めてすぐ、恩田陸の「ドミノ」と似た構造の話だなーと思ったんだけど、あちらのキャラがとっても立っててそれぞれの話の行方が気になるのに比べると物語としてはちょっと弱いような…というか、泥棒の黒澤以外は誰の物語にも興味が持てな…むにゃむにゃ;何でまたこんな自分勝手な論理を振り回す人ばっかり出てくるんでしょーか…どの人物もかなりおしゃべりで実にいろんな持論を展開するんだけど、もともとの生き方から来る信条にも、追いつめられてすがりつく言い訳にも、何かを越えて辿り着いた結論にも、ど~も共感できないというか響く言葉がないというか。イマイチこの人たちの人生に興味が持てなかったわ~。むーこのキャスティングはワザと?(爆)

 唯一黒澤と佐々岡パートだけは割と面白かったんだけどね。しかし泥棒から足洗ってカウンセラーってのもよく分からんな。本気じゃないにしてもわざわざ電話する意図が見えませーん。そのまま職人気質の泥棒でいるのが最も「ラッシュライフ」なんじゃないかと思ってみたり。スコンと憑き物の落ちた豊田のラストもそれなりに悪くはないけど、何か物足りないんだよな~何だろ、吹っ切れ方かな?

 神こと高橋の扱いも中途半端だったしー。老夫婦強盗も突飛だったしー。章の最初に挿入された言葉も雰囲気だけで意味なさそうに見えるしー。時間軸をワザとずらしてるのは想像ついたんでミステリ的カタルシスもちょっと物足りなかったかな。
 …結局これはタイトルや「エッシャーの騙し絵」に象徴される構造そのものに焦点を当てた話であって、人の物語じゃないのかも。う~んこれが伊坂節ならちょっと残念なんだけど、まだ気にはなるんで他にもいくつかは読んでみるつもりっす。

ラッシュライフ 伊坂幸太郎(新潮社)
コメントを読む(2)
  by まめころりん
はじめまして(´ー`)ノ
伊坂幸太郎さん 私は大好きですよ~
ラッシュライフより最新刊の死神の精度の方がお薦めかも!
よかったら読んでみてくださーい
>まめころりんさん  by banri
はじめまして、こんなケンカ売ってるような感想に(嘘です売ってません;)優しいコメントありがとうございます~。
「ラッシュ~」は想像してたよりパズルっぽい作風だったんですが他のはどうか、やっぱりまだ気になりますんで早速また2冊借りてきてます^^
「死神~」まで頑張って辿り着きたいと思います~
novel | 伊坂幸太郎
CM:2 | TB:0 |
ハチミツとクローバー 8巻  [Edit]
2005-08-26 Fri
 走れ野宮~ッ!いやもうホント本誌連載時は叫ばしていただきましたわ(笑)。「(無理)するっつの」…そうなのよ、そのカオが見たかったんだってばv。長年のガードは固くてまだ余裕ぶるかって感じですが、それも段々壊れかけて…ふふふ。この二人はほぼ幸せコースに入ったみたいすね。いや山田的にはこんなんで幸せになっちゃっていいのかとまだまだ悩むんだろうけど野宮的にはとっても幸せかと今(そこさえ良ければいーのか自分)。ハチクロ女子の一途さは自分にはナイものなので、幼い恋を宝物のように大事にしてる山田に言えることはないんだけど…野宮にしとけ?(言ってるし)別のカタチの恋をしたっていいんだよ。…と言葉にしないで世話焼いてくれる姐さんが好き。

 幸せコースと言えば、まさかリカちゃんがあんなにあっさり真山に落ちるとは意外だったな~。でもこっちも真山の泣き顔はよかったv。怒りながら泣いてるカオは今までの真山にはなかった、やっぱりガードが壊れちゃったカオで。涙もろいのより、泣きそうにない男の子が泣くとどうしてこうぎゅんぎゅんするのかしら…そしてむしろあの状態でも防犯ブザー仕掛けたり鞄を質に取ったりするあたりが真山の本領発揮かと。いや良かったねえ~リカちゃんのためにもさ。いいと思うよ、うん。それにリカちゃんが幸せになってくれれば、今度こそ先生も…

 センセとリカちゃんの回想シーンは思わず泣けたー;<「大好きよ」。あそこのリカちゃんが好きなんだ…守られるばっかりじゃなく、守ってあげられるヒトで。リカちゃんにとってもセンセが特別な人なのが嬉しい。今、もう一度言ってあげてほしいな。今度はセンセが縛られてるものから解放されるように…

 あとははぐと森田(&竹本)…だけど、こっちはまだまだ?自分の問題が片付くのが先かしら。はぐちゃんの選ぶ道もだけど、森田と森田兄の会話がめちゃめちゃ気になります。誰にカン付かれるんでしょー父親とか?竹本はこのまま静かにオトナになって諦めるしかないのか?!それもサミシイな(オイ)。しかし、森田とはぐって惹かれ合うのはとってもよく分かるけど、その先がどうも想像できないんで案外逆転で竹本って線もあるかなーと思ったりね。

ハチミツとクローバー 8 (8) 羽海野チカ(クイーンズ)
comic | 羽海野チカ
CM:0 | TB:0 |
出掛けますー  [Edit]
2005-08-20 Sat
 火曜日くらいまで不在にしまーす。うち1日は実家に弟家族が帰ってくるんで姫に会う予定v。生まれた時に会ったきり、8ヶ月だから全然違うだろうな~楽しみ楽しみ^^

 それまでに溜まってた感想書けてよかったー、心置きなく新しい本が読めるぞ…っと思ってついふらふらっと5冊も借りてるし…また溜まるぞ(ぼそ)。しかも図書館で久々にGHトークなどしたもので、家に帰ってから読みかけの本を横に置いて例の未収録短編を読み返し(ちなみに対談の伏せ字部分は半分以上考察不能…)、その勢いで悪霊シリーズ読み返してしまった~。うーん面白い上に思わず唸ってしまう上手さときたらv。ホント、世のため(?)WH版出してあげてくださいよ~主上><
memo
CM:0 | TB:0 |
第三の時効  [Edit]
2005-08-20 Sat
 初・横山秀夫。いやー面白かった!横山秀夫=警察小説(らしい)程度の予備知識しかなく、これは短編集なんだけど最初の「沈黙のアリバイ」を読んだ時は、こーいう純粋にミステリ!って本を読むの久しぶりだな~とか思ったくらいだったんだけど。

 表題作「第三の時効」で、おうこれはF県警捜査一課を舞台にしたシリーズなのねと。一課には三つの班があってそれぞれローテーションで事件を担当している。三人の班長は性格から捜査方法から全く違うタイプながら、いずれも高い検挙率を誇り近隣にも一目置かれるほど有能で、班長も各班の捜査員もお互いに強いライバル意識を持ってる。一班の「笑わない男」朽木の下に森や田中、矢代。二班は公安上がりの「冷血」楠見が独断専行なので部下の出番は今のところ少ないけど宮嶋に植草。三班は直感型の「天才」村瀬の下に「イヌワシの兄弟」東出と石上。話毎に主人公は異なるのだけど、班長や新人からベテランまでの各班員、課長や部長のキャラがどんどん立っていき、その男たちの人間ドラマがめちゃめちゃ読ませます、面白い~!

 「第三の時効」で見せる、楠見の冷血さに隠れる女への嫌悪の理由がいつか解かれる日がくるのか、それとも宮嶋が言うように「理由なし」なのか。森は幸せを掴めるのか。二班の捜査員が反撃の狼煙を上げる日はくるのか。
 「囚人のジレンマ」では三班がそれぞれ事件を抱えていて班の特徴も浮き彫りになり、課長と記者との駆け引きも面白い。その上で競争意識むき出しの中に勇退目前の、もうこういう情の深い刑事は現れないだろうと言われるベテランの伴内に花を持たせる男気ときたらもう。
 「密室の抜け穴」は必ずスペアを作っておくというイヌワシの兄弟に見立てたライバル関係と、どちらが生き残るに相応しいか見極めてるような親鳥の冷静な目が密室状態も相まって緊張感たっぷり。
 「ペルソナの微笑」。矢代のキャラもいいねえ。引きずってる過去があるせいかここでも朽木が親鳥に見える…。ラストの笑みはあれ以来初めての「本当の笑み」でしょう。飛び立った、って感じです。
 「モノクロームの反転」では同じ事件に投入された一班と三班の情報集めの短期決戦も見物。どちらがどの手掛かりを押さえ、より早く真実に到達できるかー班長も部下たちもやる気満々。なのにまたも最後に朽木がやってくれるんですねえ~。最後の村瀬と朽木のすれ違いざまの短い会話も男だわ。

 てな感じに、短編にも関わらず誰を主人公に据えて書いてもかなり内面の濃いドラマが展開されるんですが、事件の謎とその解決を巡るミステリとしての出来もこれまた秀逸。どの話も人間ドラマと謎解きが絶妙に絡み合っててよかったなあ~。文章もパキッとしてて読みやすく好みv
 どの男たちもライバルがひしめく緊張感に耐えながらそれでもやってやるぜ的気力が漲り、何より犯罪を憎む心がある。それは「正義」なんて胡散臭いものじゃなく、純粋な「怒り」だ。それがあるからこそ、一見出世や手柄を巡って常に競争し隙あらば蹴落とそうという気持ちは誰もが持っているにも関わらず、ギスギス殺伐とした雰囲気にならないのだ。
 これ他にもF県警のシリーズあるのかなあーまだまだこの男たちの話を読んでみたいです。

第三の時効 横山秀夫(集英社)
novel | 横山秀夫
CM:0 | TB:0 |
さみしさの周波数  [Edit]
2005-08-20 Sat
 う~んう~ん、乙一合わないのかも自分(^_^;;。「せつない」とよく言われるけど、どうも私の切ないのツボと違うっぽい…。読んでても全然ぎゅうっとならないしざわっと沸き上がってくるものもないな;まあ一風変わった発想や感情の発露に他と違う乙一テイストは感じるけど。つか多分この人は別にせつない話を書きたいんじゃなく、「ヘンな話」が書きたいんだろうなーと。でも文章もなーイマイチこうしゃっきりしないというか私の好みでは…(こんなに薄いのに)思わず読み飛ばしてしまいそうに…むにゃむにゃ。他人との関わりも希薄なよーな気がしまっす。

 そんな中では「手を握る泥棒の話」はお芝居のようなシチュエーションに緊張感とコミカルさがうまくミックスされててよかったかな。どんでんがえしも効いてて特にラストの「ふふんと笑み」に、唯一プラスの読後感が残ったし。

 「失はれた物語」の発想も面白いとは思うんだけど、イマイチ自分の中で消化不良…自己完結だからか。書きようによってはぐっときた可能性もありかも。「未来予報」はこーいうの好きな人は好きでしょう(どんな感想だよ)。でも主人公がどうもな~小学生時代はまだよかったが。

 あーそっか分かった。どうも乙一の男性キャラ(少年~青年~オヤジ)に惹かれないからかも…私のタイプじゃないのだ(斬)。女の子もお人形さんみたいだしな~。唯一「手を握る~」の女の子の存在感だけが自分の中で立体的だったってことみたいです。

さみしさの周波数 乙一(角川スニーカー文庫)
novel | 乙一
CM:0 | TB:0 |
図書館の海  [Edit]
2005-08-18 Thu
 予告編コレクションのような本と解説にあったけど、どれも短編としてストンと落ちてるような気がする。どうなるのか?!待て次号!的に広げて終わるんじゃなく、ゆるやかに閉じつつ道が先にずっと続いてる感じ。私はこの「道が続いてるような」読後感ってのがすごく好きで、だから放り出されたような不安感がないんだろうなあ恩田陸の物語は。道の先がほの明るく見えるものなら尚好みv

 ホラーありミステリありSFあり、今まで書かれた長編の前日譚的な話ありの10編。悪意と言うにはドロドロしてなくて、うっかりふらふら近寄ってしまいそうな「茶色の小壜」「国境の南」は、どっちかと言えばホラー苦手な私でもオウケイというか、適度にひんやりした冷たさが夏向けでよかった(オイ)。「春よ、こい」は映像的でようやく閉じた輪廻の輪が爽やか。「オデュッセイア」も絵本みたいでなんかいいなあ~^^。動く九龍城ってそのイメージだけでワクワクする。

 お気に入りはやはりというか「ピクニックの準備」「図書館の海」。ピクニック~の方は「夜のピクニック」で少し設定変わってるっぽいけど私は実際書かれたのでかなーり満足^^。そして前日の融と貴子の様子、これだけでこんなにぎゅんぎゅんするんだもんな~v。「図書館の海」は「六番目の小夜子」の秋くんの姉、夏の高校時代。海に浮かぶ帆船のような図書館…うっとり(笑)。これもやっぱり何でもない話、何も起こらない話なんだけどちょっとした感情の揺れにドキドキする。いいなあ^^

図書室の海 恩田陸(新潮文庫)
コメントを読む(4)
ご無沙汰しています  by ざれこ
こんにちは。
ゆるやかに閉じつつ道が先にずっと続いてる感じ、ってなんかすごいわかります。
恩田さんの本はそういう読後感が多いですよね。未消化な部分もありますけど、先への道を想像していい気分になることが多いです。ステキな短編集でしたね。
>ざれこさん  by banri
こんばんは、コメントありがとうございます^^
私も恩田さんの作品は解かれない謎が残ったりしても何故か満足してしまうことが多いんですよね。
日常と非日常が隣り合わせの雰囲気とか文体を味わってる時点でかなり幸せだからかもしれません~
こんばんわ  by june
banriさん、こんばんわ
私も「ゆるやかに閉じつつ道が先にずっと続いてる感じ」というのを読んで、そうそう!そうなのよーその感じ!と思いました。
恩田さんの、とかれない謎がそのまま残ったり、余韻を残しつつ終わる感じが好きです。
そしてそこから始まる予感があるのが、またうれしいです。
>juneさん  by banri
こんにちは、出掛けてたものでレス遅くなってすみません~。
コメントありがとうございます。
恩田さんの文章には何ともいえない空間や雰囲気を作り出す魔力がありますよね。
何かが起こりそうな予感にいつも惹かれます~^^
novel | 恩田陸
CM:4 | TB:3 |
子どもはぜんぜん、悪くない。  [Edit]
2005-08-17 Wed
 言わずと知れた(?)「たいそうのひろみちおにいさん」。最近サスケっぽい番組に出てたこともあって先日の東京行きのバスでも盛り上がったこともあり(笑)予約棚に並んでたの図書館で立ち読んできた。昔聞いたエピソードで、風邪で声が出なくて、いつもの体操の掛け声を他の人がやった時にテレビ局に心配の電話がじゃんじゃん掛かってきたってのがあったけど、お母さん方からの絶大な人気を誇ったってのは誇張じゃなく。実は自分もファンっした(爆)

 この本は自分の生い立ちや家族、仕事、そして子ども達との関わり方や大人としてできることを飾らずざっくばらんに語ったもの。見たままの人なんだろうなーというのも伝わってきますが(笑)、カンタンだけど大事なことをさらっと言えて、何より実行してる姿に拍手。子供相手に限らないけど、台詞じゃ伝わらない、こっちを向かせるにはホントに語りかけないとダメなんだよね。「明日も楽しいかなあ」「あったり前じゃん!」って言ってくれる子どもには私もカンドーしてしまったわ^^。そう、この人って自分も楽しんで子どもたちにも「楽しい!」って思わせてくれる人だよな~。つか母たちも楽しんでたよな(笑)

 うん、この人とけんたろうお兄さん、あゆみお姉さんのゴールデントリオの時にちょうど当たったのはラッキーだったと思うなあ。やってる側もみてる側も一体になって楽しい番組だったし。ファミリーコンサートも毎回楽しみでね。そう言えば自分も地元に来た時一回抽選当たって行ったけど、これ「ゆうちょ」提供かなんかで完全無料なんだよねー太っ腹。だけど民営化したらなくなるのかしら?(爆)

子どもはぜんぜん、悪くない。 佐藤弘道(講談社)
novel | 佐藤弘道
CM:0 | TB:0 |
天切り松闇がたり 昭和侠盗伝  [Edit]
2005-08-17 Wed
 三巻でシリーズ最終かと思ってたけど、出ました四巻。時は大正から昭和へと移り、子供だった松も26。でも親安吉親分や寅兄ィも相応に年をとったけど、それ以上に時代の空気も変わったなあー。十数年前の、彼らの生き様が映えるどこか粋な豊かさは軍国主義に取って代わられようとしていて、別の何かの手で自分の人生が決められ流されていくような予感を孕んだ時代。そんな時代にあっては彼らの胸がすく活躍の場も少ないようなのがほろ切ないですが、それでも流されない、自分なりの真っ当さを貫く彼らの話はやっぱり良い~。

 表題の「昭和侠盗伝」はどこかで読んだような?と思ったらドラマの原作になったやつじゃないかな。ドラマの細部は覚えてないけど(オイ)松が「天切り」の二ツ名を東郷元帥にもらう話でした。紙切れ一枚で人の命をかっぱらい、その死を讃える道徳を押し付ける「善」に対する「悪」党の大仕事。おこん姐さんと常兄ィの本領発揮の鮮やかさに惚れ、親分の啖呵に惚れ惚れv。そして寅兄ィの、自分たちが終わらせたと思った戦争に子供たちがまた駆り出され意味のない生死に立ち会わなければならない苦しさに涙…。国や軍のトップにもその現実を良しと思っていない人はいただろうに、動き出した流れを止められない現実にも…。そして衝撃の栄治の現在にも~~うわ~~ん;

 「日輪の刺客」「惜別の譜」も二・二六前後の政治や軍の流れを反映した話なんだけど、それに関わる親分や兄ィの態度が一本筋が通ってる。「天下国家を変えるような仕事はするな」「日蔭者の身でお天道様の定めた道に四の五の文句をつけちゃならねえ」…だからといって面白がって傍観なんてことは決してしないわけで。それに翻弄される人を見る目の優しさ、どうであっても自分の生き方を曲げない覚悟が切なくも深い。こういう話になると常兄ィの時代を読む目と、同じ女に対するおこん姐さんなりのエールが光ります。

 切ないと言えばこの巻じゃ何が切ないって黄不動の栄治の粋でいなせな姿がほとんど拝めないこと。唯一「王妃のワルツ」で王子さまで大人な魅力を魅せてくれるけど…やっぱりサミシイよーう><
 「尾張町暮色」はまたおこん姐さんの純情とそれも越えて一人でも真っすぐ立つ姿がぐぐっときて好きな話。ラストも映画みたいだし(松も兄ィたちの教育行き届いた振る舞いがv)現代で語り聞かせてる本庁の女性刑事が元気になってくのも何かいいしね。

 それにしてもこの話を締めてるのはやっぱり安吉親分だよねえ~。「てめえの身ひとつの辛抱ならいくらでもせえ。だが、他人の辛抱を見て見ぬふりしちゃならねえ。それが恥だ」これが全てを語ってるかもね。

天切り松闇がたり (第4巻) 浅田次郎(集英社)
novel | 浅田次郎
CM:0 | TB:0 |
イヴの眠り 4巻  [Edit]
2005-08-16 Tue
 痛ーッ。BANANAやYASHAに比べてもかなり絵が痛そうです;多分アリサは死鬼と戦うために心を捨てなきゃと思ってるんだろうけど…逆かもしれないじゃない?アリサが男なら殺し合うしか道はなさそうだけど、今井せんせの言うように女であることが神の意思であったらいーすね。多分それ以外の道が見えてくるんじゃないかと…女は生かすものだしイヴだし。アリサに死鬼の魂を産みなおしてもらうというのはどうだろう?(どうやって)。今はまだ止めてくれ、救ってくれという死鬼の言葉に実はないけど、いつかは死鬼も乱れることがあるでしょう…多分。何とか殺し合う以外の選択肢があれば…いいなあ~;

イヴの眠り 4 (4) 吉田秋生(フラワー)
comic | 吉田秋生
CM:0 | TB:0 |
ZERO・IX  [Edit]
2005-08-16 Tue
 ここまで来てまだ増えるか<キャラ、しかも一気に10人以上…なんなんだろーあのリンゴ集団は。ZERO・VIIIで大分陣営や目的が整理できたと思ったんだけどまた分からなくなったぞ(爆)。新都を探して西へ向かうゲオ・キバ・フレッド。でも新都がもし「場所」でないのならどこに行けばー?ガラシャはアギのトコに戻るのね。あっちにはアギ・コカ・タテシタ・ハルカ…てことはガラシャが合流すればキーワードは揃う?あでもガラとシャグのは逆になってるから実際には必要なのはシャグの方なんじゃ?…ハッてことは…ガラ~~逃ーげーてー;;バツに憑いてる(?)アレが来る~~だ、大丈夫なのかXでガラは;;;

 バツとテフは元帥側に捕まった模様…今やもう隠れもなく(涙)支配されていくバツを見るのが悲しい;それでもバツを抱きしめてくれるテフが救いになるといいんですが…ううっもう一度ゲオと並んで立てる日は来るんだろうか…

 救いと言えばスズが助かったこと(でもスズにとってはバツは敵か・涙)、フレッドが多分悪いようにはしないだろうこと、ばーちゃんが元気だったこと。コカ~ザットを思い出してやってくれ、辛くても><

 あと2巻…西にあるのが希望であることを祈る。

 やまざき貴子(花とゆめ)
comic | やまざき貴子
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日暮らし 上・下  [Edit]
2005-08-16 Tue
 「ぼんくら」の続編であります。今回も井筒さまの昼行灯っぷりが素敵っす。ひぐらし…「その日暮らし」。それはかつかつにどうにか、っていう意味じゃなくいかにもその日その日を精一杯暮らしている町人の日常で、それを語るのに井筒節が何とも相応しいというか生活感の重みとあったかみがあっていいんだなー。弓之助は相変わらず聡くって賢すぎるけど、アイデンティティである「測ること」はその対象を目に見えるものから見えないものへと変え、こりゃもう旦那がどう言おうと将来は同心一直線かしら。今は子供であるという武器を使って大人を転がしまくってるけど、いい年頃になったらどうなるのか心配だよおねいさんは(笑)。おでこも小僧から成長して、自分の人生を考え始めた「おまんま」も良かったな~。

 さてまだ足下の定まってない時代の佐吉と少女時代のお恵のかわいらしい恋バナかと思いながら読んでた「嫌いの虫」の半分くらいまできてようやく、ああこれはただのシリーズじゃなく話的にも「ぼんくら」のその後なのねと気づいた私ですが(ニヴい)、そういや「ぼんくら」では湊屋のやりように最後もやもやが残ってスッキリしなかったんだよねー。決して八方丸く収まったわけではなく、あっちも嘘こっちも嘘で固めて他人の人生も勝手に決めちゃうような湊屋なんかクソ食らえ、地道に自分の人生生きてけよみたいな。それはそれで市井の民の人生らしいと思ってたんだけど、最後に添えられた「毒」がどうにもトゲになって残ってて。

 そしたら次に「ぼんくら」ではとうとう語られることのなかった葵の側からの話「子盗り鬼」が来て、「ぼんくら」のラストで自分が葵に抱いたイヤ~な気持ちが思いっきりひっくりかえされまして。むしろ粋で気っ風も面倒見もいい女なものだから俄然面白くなってきた。佐吉に対しても情がないなんてことはない、それでもこれが一番いいと思ったからこそ今この状況なんだろうと思わせる覚悟があって、こんな女がただ自分のために湊屋に囲われてるだけなんてあり得ない、何があったのか、そしてこれからどうするのか、これはいよいよ湊屋の方も白黒ハッキリつけてくれるのか?!と。

 なのでまさか「日暮らし」でその葵が殺されてしまうなんて思ってもみなかった。そんな、佐吉にも会わず何一つ本当の気持ちを伝えないまま逝ってしまうなんて~~;;。それでも井筒さまが差配違いにも関わらず御輿を上げ、きっと埋もれて来た真実を明らかにしてくれるんだろうと…佐吉にとってもここまで来たらホントの葵を知らなければ前に進めないだろうしね。実際お徳の商売が広がったりそれが井筒さまの探索に一役買ったりするのがこう新しい風が吹いてくるようで面白く、失踪した久兵衛に湊屋の息子たちも登場して湊屋の過去と内情も少しずつ明らかになってくるんで消化不良も解消され読み応えたっぷり~vと一気に読み進めて…行った…ら…アレ?…「通りモノ」ってそんな~~(爆)

 こ、ここまで来てオアズケとは…くくっ;。うーこれはまだシリーズ続くと思っていいのよね?!おふじはあのまんまだし、湊屋は相変わらずだんまりで本心は謎のまま、葵の死さえもどう思ってるんだかハッキリしないし、これじゃーおふじや佐吉や宗一郎へのやりようも到底ナットクできーん><。あるいは数少ない湊屋の言動からそういう本心を決して出さないよう生きてきた男なんだろうと想像することもできなくはないけど、やっぱり想像にはこちらのそうであって欲しいという希望が含まれるわけで…真実じゃーないんだよな~。葵だって幻は幻、本人じゃあ決してないのだ。湊屋はまだ生きてるし、宗一郎は悩んでるし、生前の葵の本心を知っていそうな謎の一座も出て来たことだし、次は湊屋の鉄仮面を剥がして真実を語らせて欲しいなあー。そして今度こそ本当の葵を佐吉に伝えて欲しいっす。親になろうとしている今だからこそ。

日暮らし 上 日暮らし 下 宮部みゆき(講談社)
novel | 宮部みゆき
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落ち中~  [Edit]
2005-08-14 Sun
 月曜日に東京から帰ってあっと言う間に一週間、またバタバタと過ぎ去ったな…夜PC触れないので軽く落ちてます;;。ゆっくりもできない上にあんな汗臭いところに会いに来てくれたIさんありがと~vv(だから遅ッ)無事突発本は出たでしょうかv

 感想書けないのでPC横で本がタワーになってる上に延滞ついてるし(駄目)。なのにまた借りてきてるし(オイ)。待機本は初・横山秀夫と初・伊坂幸太郎でっす。伊坂と言えばダ・ヴィンチに載ってた写真が童顔カワイイ系で結構好みっした(オイオイ…)。何の記事かってーと男性作家6人の恋愛アンソロが出るってことで対談が載ってたんですが。自分と年の近い4作家の恋愛淡白さが面白かったです。これって年代的なものもあるのかなあ~どうも淡白つーか攻めじゃないつーか。勢い石田衣良が仕切ってましたがリアル恋愛や恋愛小説に対するスタンスが全然違うのが(笑)。そして女性作家が恋愛短編書くと「別れ」をテーマにしたものが多いのに対し男性作家が書くと妙にほのぼのハッピーエンドになるってのに妙にナットク。女性作家の恋愛アンソロジーには興味ない私ですが、これはちょっと読んでみたいかも?
コメントを読む(2)
  by 瑛里
こんにちは~
初・伊坂ってどの作品だろ?(私もまだ2作品くらいしか
読んでませんが・・・)

最近の私のイチオシは島本理生の「ナラタージュ」です。
この人も淡々系(・・・ってなんだそりゃ)ではあるんですが
淡々としていつつも、ぐっとくるのでした。

ああ、風神秘抄、つんだまま、夏休みおわっちゃったよ^^;;
>瑛里さん  by banri
瑛里さんこんばんは~^^。忙しそうかなあーと思ってたんだけど本はたくさん読んでたみたいだねー私より全然たくさん(笑)復活?
伊坂はみんな貸出中でたまたま返却されてきたやつ…あ、瑛里さんが感想書いてるや、「ラッシュライフ」です。
タイトルで気になってるのはまた別のやつなんだけど、ま、また返却されてきたら押さえたいと思います(笑)

「ナラタージュ」の感想も読みましたよ~^^。「ハチクロ」や以前教えてもらった「回転銀河」だっけ、ああいう系統なのかなー。瑛里さんのツボ、何となく分かるような気がするのでまた手に取ってみまーすv
memo
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のだめカンタービレ Selection CD Book  [Edit]
2005-08-14 Sun
 ぎゃぼー真澄ちゃんでした…涙(←しおり)

 クラシック聴きたいと思っても演奏家や指揮者で選べない私のよーなシロートには手軽でありがたいっす。この手の企画モノにしては演奏も重みがあってよかったような?作曲家で教授でもある海老原大作先生(実在のヒトかと思ってた…)の解説はシロートには??だったけど(しかしアナグラムで曲を作っちゃうのがスゴイが)、オーボエ奏者でもある茂木氏のライナーノーツはおかしいおもしろい~素敵だ(笑)
 つーか聴くと当然のように読みたくなるわけで、また1巻から読み返しておりました(そんでまた千秋ラヴ度上昇中~vv)

 しかしブラームスはズルくないかコレ?どのへんにどうこだわって千秋なのか言ってみろー(笑)

(追記)
 そうそう、書こうと思ってたこと忘れてた。二ノ宮さんのオフィシャルサイトで見た「パリ上陸前夜」(笑)。10巻の「飛行機じゃのだめにすがって子犬のように震えてたくせに!」な姿が拝めるのでゼヒーv。千秋のお宝寝姿やステキな寝グセが堪能できるラフもv

 しおりは10種類だったのね…千秋かせめて龍か清良か黒木くんだったらよかったのに~;それか激レアミルヒーだったら踊ってました(笑)。千秋指揮のブラームスはともかくキャラブックは買うと思いマース♪
 
のだめカンタービレSelection CD Book 二ノ宮知子(講談社)
コメントを読む(2)
  by ゆうすけ
おはつです。
今年の春に友達からのだめを借り、はまってしまった♂です。CD BOOKも買いました。しおりは、黒木君☆~←オーボエ吹きなんでかなり幸せ♪

本当は誰が演奏しているの?誰が指揮しているの?とか考えると楽しいですよね。来月に発売されるCDに「指揮 千秋真一」と書いてあった気が…
>ゆうすけさん  by banri
はじめまして、こんばんは。コメントありがとうございますー。
オーボエ吹きさんなんですね。しおり黒木くんなんてうらやましい…(笑)
のだめは音楽やってらっしゃるファンの方多そうですね。ホントに楽しくて元気が出るので私も大好きです~。

来月のCDはホントに誰が指揮や演奏してるんでしょう(笑)もしここが千秋!ってシロートにも分かるポイントがあったらまかり間違って買うかもしれません…
comic | 二ノ宮知子
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蒲公英草紙ー常野物語  [Edit]
2005-08-14 Sun
 「光の帝国」の続編、しかも長編ってことであそこで語られた話の中のどれかの続きかな?と思ったんだけど違いましたね。まだ語られていなかった明治時代、東北のある村で「大きな引き出し」春田家が会うべき人に出会った話でした。「しまう」という能力は数ある常野の能力の中でも最も常野らしく最もその役割が掴みにくいと思うんだけど、どんな能力の常野でも一つ共通して言えるのは、「出来るのだからやる」という姿勢でしょうか。なぜそんな力があるのか、なぜ出会ったのか、彼らはその答えを求めているわけじゃないけれど、ただそのように生き、繋げていってくれる存在が在るということが世界にとって救いのなのかもしれない。

 最近どうもこの辺の時代に弱いというか惹かれるんだけど、それは日本や世界がおかしくなっていく空気を感じつつもそこで生きる人が持ってる「大事なもの」が胸をしめつけるからだと思う。失くして欲しくないもの。最後に箱の底に残っていて欲しいもの。激動の時代にあってそれを保ち続けるのは難しいけれど、常野の一族ならそれを受け取って代わりに伝えてくれるような気がするよ。
 今回は常野を外から見た物語だったから尚更そう思ったのかな?決して常野の自覚があったわけじゃないのに聡子の毅然とした態度はまさしく「光の子」という感じがして胸をうつのよね~><

 あーでも最後、その常野を見てきたハズの峰子から「希望」を感じられなかったのが淋しいといえば淋しかったな。「光の帝国」にはどれも希望があったので…。廣隆さまともあれっきり?!二人が聡子や春田家を覚えていれば、それだけで希望になるような気がするけどな~><。峰子が終戦後に感じた「未来の見えなさ」ーこれから価値のある国を作っていけるのかどうかーってまさに現代じゃん…今こそ心を残してくれる人が必要なんだってばよ;

 ところで蒲公英~を読んだ後思わず「光の帝国」も再読してしまったんだけど、なんかすげーよかった。希望が感じられるってのもあるけど、何より「常野」側から描いた物語なだけに、ただ穏やかであるがままなだけじゃなく、常野であるが故の苦しみとか淋しさとか受け容れ難さみたいなものがあってこうぎゅうっと締め付けられるというか。初読ん時も思ったような気がするけど、岬(美咲)って名前には「御先」の意味もあるのかなあって。「NIGHT HEAD」(飯田譲治)のように進化のその先って意味とは違うけど、まだ誰も到達していないところへ心を届けてくれる、そこまでの道を繋いでくれるひとたち。それ故の孤独さとそれでも受け入れてまっすぐ立つ姿に泣けるんダ。常野ってそーいうイメージなんだよね~…このシリーズはホントまた読みたいです。とりわけ気になるのは、記実子、美耶子&篤、亜希子が出会い収束に向かっているという常野の未来ですが…書くとなると壮大な話になりそうだなあ(笑)

 さらに余談。「大きな引き出し」の小澤征爾のエピソードと「国道を降りて…」がのだめとシンクロして妙ーに楽しかったんだ…(笑)律と美咲は私のラブツヴォでしやわせだしv

蒲公英草紙?常野物語 恩田陸(集英社)
novel | 恩田陸
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iTMS!!  [Edit]
2005-08-04 Thu
 夏休みに入ってからこっち落ち着いてPCの前に座る時間がありませ~ん><。自分家くるのも久しぶりだったりして…夏休みに入る前は行事関係の仕事があれこれとスタンバイ状態なのが重くて仕方なかったんで、もーいっそ早く突入して!と思ってたけど、入ってみたら次々現れる山越えるのでいっぱいいっぱいで気が付いたらもう2週間も過ぎちゃったわ、ヒー早ッ。行事もまだ一山、二山、三山、四山くらい…か?…う~ん、あっという間に夏が終わりそうな予感;夏休みなんてこっちは全然のんびりできないんだけど、かといって気づいたら夏終わってたってのもサミシイ話だわね、やっぱり私にも何かお楽しみがないと。とりあえず今週末は東京です(笑)

 てなわけでまたまた感想UPも溜まってきました(大体今日のも書きかけで1週間以上放置してたんだ…)。「天切り松 昭和侠盗伝」と「蒲公英草紙」読了、今は「日暮らし」読み中~。

 ところで!今日昼頃ネット入った途端飛び込んできたニュース、iTunes Music Storeがとうとう日本でオープンっすよ~♪おおー噂どおりホントに8月に始まったわ、スゴイ~v。あれ、店の入り口ドコ?…と思ったら、そっかiTunesがそのままブラウザになってんだ。早速アカウント作ってDLしてみたけどすげー快適vv。カンタンさも自由度もレーべルゲートとは比べものにならないわ~。強いて挙げれば日本のアーティストが読み方順で一覧になってるともっといいんだけど(やっぱ漢字に弱いのか…)。あと時々ジャンル分けが微妙(笑)。う~ん、でも今までMacは日本の音楽配信サービスから完全除外だったから相方のWINノートで聴くしかできなくて、当然CDにも落とせないし、ついでにCD2は面倒くさいし(もうなくなるのよね?)。個人で楽しむ分にはフツーのことができるのはホント嬉しい。後は対応レーベルですが…ソニー除く15社って他って多いのか少ないのか分かんないけど、これから絶対増えると思うし。ソニーもそのうち加入せざるを得ない流れになると思うんだけどねえ。私的には今まで音楽配信サービス提供してなかったアーティストが流れてきてくれること希望~v
memo
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SPEED  [Edit]
2005-08-04 Thu
 話の構成や流れは「FLY,DADDY,FLY」とほぼ同じ、でも今度の主役は女の子。男の描きっぷりがいい作家でも女性は妙に理想化されてたりしてうーん;っていうこともよくあるんだけど、金城さんは女の子も女性も自然でなかなか好感度高しv。主人公の佳奈子もフライ~の「おっさん」と同じようにこれと言って特別なところのないごくごくフツーの人なんだけどなんかかわいいんだ。真面目で一生懸命で、地道ーに努力するところ。時々弱音吐いてみるけどあんまり慰めてもらえないんでこっそりつぶやくしかないところ・笑。鈴木さんの「いじわる…」も可愛かったよなー。佳奈子は「いつか轢いてやる…」がナイスv

 今回は佳奈子の家庭教師でもあり憧れの女性でもあった人の自殺をきっかけに、有名大学の文化祭を巡る金と人脈を握る男・中川の企みをゾンビーズが阻止する。やっぱり「うまく世の中を渡って行けるヤツ」「そういう人間に動かされる世の中の仕組み」に対する挑戦状なのだ、このシリーズは。でもただ「悪」をバッタバッタと斬っていくような爽快さがウリじゃないんだなー。作者はいつも彼らを立ち止まらせる。「世の中なんてこんなものかと思うな」「頭で考えたことより、ハート(心)とソウル(魂)で感じたことのほうを大切にしろ」と。何のための、誰のための闘いなのか、勢いや怒りに流されて見失うなと。

 だから好んでトラブルに首を突っ込んで、一見やんちゃやってるように見えるけども、映像的には決して派手じゃない。むしろ静かな印象さえ与える。だから佳奈子のママのエピソードやヒロシの思い出や、最後にアギーのママと交わした会話が優しく響くんだな。佳奈子が跳んでみせるシーンもとても静かだし、そう言えばフライ~の舜臣の舞いも。ケンカ売ってハイスピードで駆け抜けていくんじゃなく、傷ついた人を見過ごさない優しさ。立ち止まって自分と向かい合う静かさ。実はこーいうとこがこの作者の持ち味だと思うのよね、うん^^

 主人公が女の子だからか(?)先生役に抜擢されたのがアギー。今までは情報屋としてちょっと離れたところから関わっていた彼の、年頃の男の子っぽい素顔が覗くのがよかったな。ここを出てもっと広い世界で生きるのが彼の望みではあるけど、この場所にも大事なものがたくさんあるんだ。「あいつらとちゃんとつきあうのって、照れ臭いだろ?」そう言ってクールに振る舞いながら「あいつら」のこともママのことも大好きなんですよ彼は(笑)。好きなものがたくさんあって、それでも飄々と飛び出ていっちゃうところがコスモポリタンな彼らしくていい。南方や舜臣には卒業後どんな世界が待ってるんだろう?どんな風に世界を渡って行くのか見たいなあ~。

SPEED 金城一紀(角川書店)
novel | 金城一紀
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百鬼夜行抄 13巻  [Edit]
2005-08-04 Thu
 「夜半の客」
 どこへ行っても熱烈歓迎(妖限定)の開さんがおかしい…そして分別とか責任ある関わり合いとかって言葉がこれほど似合わない46才も珍しい(笑)。自ら進んで妖怪に関わりたがるというという情報は妖怪ネットワークで知れ渡ってるようですよ。律も余裕こいて面白がってるけどどう考えても尻拭いは律の役目だと思うよ、うん。

 「晴れ着」
 開さん26年ぶりの飯島家ご帰宅。ホントーにたちの悪そうな式神ばっかりくっつけてるヒトだな…。1/2青嵐(すげ~~つかえなさそう~~・爆)より1/4青嵐の方が反応早いってどうゆうことっ?あ、単に腹減ってただけかも。
 鬼の力に惹かれた野崎氏に静かに釘をさす律がカッコいいんだよな~vv。ここがやっぱり律の蝸牛ゆずりのスタンスなのよね。見えるものを見えるままにおいておきたいのが律で、自分でその力を使役したいのが開さん。んで蝸牛は若い頃は意外と力を使って使役したり遊んだりしてるのよね、開さんよりは大分節度も分別もあるけど(笑)。なので律には蝸牛の境界感覚を踏襲してもらいつつ、少しは開さんの遊びの精神を取り入れてもいいかもなと。や、律も開さんに会ってからちょっとは自分の(言うこと聞く)式神欲しいとか思ってるんじゃないかなあー。

 「月影の庭」
 ううっとうとうこの時が来てしまったか…三郎さんの影がうすい~。「死者はこの世に思いを残しちゃいかん」がせつないよ~><。そして生きてる者も死者を忘れてあげなくてはいけない…だから晶ちゃんに何も言ってあげないの?うわーん><
 あの1/4青嵐が入ってたらしい木は飯島家の庭のだろーか。さすが妖怪ハンド、あの仏像は一目瞭然だわ。これで何とか4/4青嵐、ボケも回復し(?)龍形も取れるようになったみたいでよかったわ、ハー(安堵)

 「餓鬼田の守り神」
 民俗学的な「ひだる神」がらみで読み応えたっぷり^^。ひだる神…言い得て妙すぎる~(笑)。飢えた人の魂を三郎さんの村が癒してくれるのはいいなあ。それからどっか満たされないとこのあった青野くんと美穂ちゃんが一緒にいてこう安らぐ感じなのも良い感じですv
 でも晶ちゃんは…このまま会えないなんて可哀想すぎる…;三郎さん、このまま何も言わないままいなくならないでえ><
 鏡のカケラ、わずかに足りないのは前の話で石を割った時に飛び散ったんだとしたらもう一回あの箱庭に行くことになる…かな?見つかるんだろーか。てかそれより(オイ)晶ちゃんと三郎さんを会わせてあげたいし、開さんのタチの悪い式神も野放しでまたちょっかいかけて来そうだし、これはもう一回ありますよね、ね?!

百鬼夜行抄 (13) 今市子(ネムキ)
コメントを読む(2)
  by RAS
TBさせて頂きます^^
>RASさん  by banri
TBありがとうございます~
comic | 今市子
CM:2 | TB:1 |
| 日々是好日 |
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