読書の欠片ネタバレあり
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お縫い子テルミー  [Edit]
2005-09-29 Thu
 あ~なんか好きかもしんないコレ…。ひょっとして私最近すばる系?と思わなくもないこともなくて(どっち)、こーいう特別ドラマティックじゃないけどさざ波が立つような話にじ~んときてしまうんだよねえ><

 生まれてからずっと祖母や母親とともに他人の家で枕を借り、お縫い子としての腕を磨いてきたテルミーこと鈴木照美。15の時に一人で歌舞伎町に出てきた彼女はそこでシナイちゃんと出会って恋をした。だけど運命だから縫うというテルミーが好きになったシナイちゃんは、運命だから歌う人…決して叶わない恋心がどうにもならなくなったテルミーはシナイちゃんから逃げ、今は流しの仕立て屋をして暮らしているー

 も、最初のこの2ページでやられたーって感じ(笑)。ちょっと普通じゃない設定なのにするっと入り込まれた。流しという自由さと、誰かに恋をして捕らわれた心…そこに二律背反が隠れてて何とも切ない予感がするのよねえ。実際、「半分は激しく欲し、半分はだめだと理解している」テルミーの恋心はさらっと描かれてるけどそれが却って痛くて、でもそれを自分で昇華しようとする潔さに救われてもいる。あーなんかいいなあこの苦しさ。それを飲み込んで、でも背筋が伸びてる感じ。ひとを好きになって苦しさを抱え込んでてもドロドロしてないのがいーです。自分の恋心を振りかざさない、相手に要求しない…リアルじゃない?いーんです、そーいうのが好きなの(笑)。「お情けは無用です」「ナイスガッツ」とかね。決して手に入らない遠さに泣けてくるくせに、つれなくて素敵だとか言っちゃうんだ。切ない。けど清々しい。

 この作者の独特のテンポとかどっか浮世離れした会話もかなり好きみたいです私。思わずツヴォに入ったのが、勝負服を所望したお客さんのリクエスト、「ハイリスク、ハイリターン」…う~ん潔い(笑)

 表題作の他もう一編、こちらの方が長い「ABARE・DAICO」。「オテル・モル」「テルミー」どちらも女の話だったけどこれは小学生男子二人のお話。間の「・」が大事らしい(笑)。一夏の経験で一回り大きい世界を知った男子ってのは、どうしてこう外見はガキっぽいのに中身大人びるんでしょうな。「いもあらい~。ああ、いもあらい~」だの「ピンポンう○こ」だのと「やることちゃんとやってください」「甘えんな」が同居するお年頃…どちらかと言えば児童文学に近い味わいで(しかも少年の成長テーマはツヴォだv)、これもなかなか良かったな~^^

お縫い子テルミー 栗田有起(集英社)
コメントを読む(2)
こんばんわ  by june
私もこれ、好きですー。
「お縫い子テルミー」も好きだけれど、「ABARE・DAICO」が特に、思い切りツボにはまりました。

「ナイスガッツ!」密かにプライベートで使ってます(笑)。
>juneさん  by banri
こんばんは~。「オテル・モル」がなかなか気に入ったので読んでみたんですが、こちらの方がさらに好きかもしれないです^^。テルミーの潔さがかっこ良くって。「ABARE・DAICO」の料理上手な男の子はツボですよね~(笑)
novel | 栗田有起
CM:2 | TB:3 |
ライオンと魔女  [Edit]
2005-09-29 Thu
 言わずと知れた「ナルニア国ものがたり」の第一巻、実は読むの初めてです(爆)。子供の頃からファンタジーっぽいものってほとんど読んでこなかったので、これもタンスの向こうに国があるくらいの知識しかなかったり…シリーズのこの先も全く前知識ナシ!です;(あ、時系列順だと違うってことだけ…これより前の話だと主人公が変わるのかな?)

 そんなわけでまずは「ライオンと魔女」。海のかなたの大帝の息子であり偉大なる王であるアスランと、予言された4人の人間の王と女王が冬に閉ざされたナルニアを救うお話。…とは言ってもそれがメインなんだろうか?アスラン登場が結構後半なのと戦いそのものはあっさりしてるのとで、魔女を滅ぼす旅という印象はあんまりなかったですね(でも子供の頃だったら素直にそう読んでたかも…)。というのは、4人の中ではエドマンドだけが唯一大きく変わるようだけど、他の3人は旅を通しての成長要素があんまりないからかも?何かを失くし何かを得る、という本当の意味での旅はこれから始まるんじゃないかな~なんて。

 どっちかっていうと前半の、ナルニアに住む者たちや風景、その伝説なんかが印象深くって、ナルニアという世界の紹介編のような気がしましたです。アスランや魔女に仄めかせられた、ナルニアが創られて存在する意味とかが気になる~。隣合った国や海の向こうの国もあるみたいだし。ナルニアも常永久に変わらないおとぎの国じゃなく、現実と同じように少しずつ変わって行きそうな感じもするしね。学者先生も気になる存在だけど、ナルニアに行ったことがあるんですかね?

 「指輪」と同じ瀬田貞二の訳だけどやっぱり味がありますねえ。あまりにもぴったりと日本風言い回しや名前にスライドしてしまうのがツボに入ってしまう。何でごろごろ八郎太?(笑)これからもこういう名前は要チェックですv

ライオンと魔女 ナルニア国ものがたり(1) C.S.ルイス(岩波少年文庫)
コメントを読む(4)
ナルニア国物語☆  by boo
小さいときにおばさんにすすめられて買ったんですよ。好きな本だったので、今またハードカバーで出たのを買ってしまいましたね。。。大きくなっても楽しいと思える本って貴重ですよね。指輪物語は本はあるんですけど、時間がなくてまだ読みきれてないんですよね。。。本を読む時間がほしいです(>_<)
ちなみに「あひると鴨とコインロッカー」も読みましたし、半落ちは映画を見に行ってしまいました。なので思わずコメントさせていただいちゃいました♪なにかオススメの本とかありますか~?最近はあんまり読みたいのが見つからないので恩田陸を読み返しています。
>booさん  by banri
はじめまして、コメントありがとうございますー。ナルニア私は遅ればせなので、小さい頃読んでたらどうだったかな~とちょっと残念です。小さい頃ワクワクした本って宝物ですもんね。
オススメ本ですか~。恩田さんは私も好きですし他にも好きな作家はいろいろいますけどオススメっていうとむずかしいですね(笑)よろしければいろいろ感想置いてますので気に入りそうなのがあれば読んでみてくださいです。
私も小さい頃に  by いわし
読みたかったです~。大人で読んでも面白いですけどね……。でもすぐ忘れちゃう。
学者先生っておじいちゃん?(忘れてます) ……お楽しみに! 私は時系列で読んじゃったので、最初に○○が出てきたところで「うわ~っ」って感じでしたよ。
まぁこれはかなり「宗教」だな、と思いました。これも映画化するんですよね。楽しみです。
>いわしさん  by banri
そうなのよ、子どもの時好きだった本って何度も読み返すからよく覚えてるのよね(笑)。学者先生はタンスの家のおじいちゃん…血縁だったのかしら?よく分からなかったんだけど(オイ)遠縁とかかな?

>「……お楽しみに!」
「……」って何(笑)。今日ちょうど続きが返却されてきたので早速確保しましたよv○○って何だ~~気になる~。ネズミのことかなー?(笑)
novel | C.S.ルイス
CM:4 | TB:0 |
なまくら  [Edit]
2005-09-29 Thu
 佐藤真紀子のイラストで手に取った本(正直者)。児童文学の雑誌と同人に掲載されたものを加筆してまとめたものみたいです。江戸末期から明治初め頃の京を舞台に市井の少年を描いた短編集で、あんまり読んだことのないような切り口がなかなか面白かったです~。

 倒れた父親の代わりに大阪から京都まで生魚をてんびん棒で担いで運ぶ「走り」の夏吉(「つ」の字)、砥石の運び人というキツイ仕事に嫌気が差して逃げだそうとする矢吉(なまくら)、盗んだ灰を売ろうとした染物屋に道を外すところを救われる末吉(灰)、いかさまバクチの仲間から足を洗おうとする風吉(チョボイチ)、廃刀令で没落した刀鍛冶の息子時代を懐かしみながら車引きをしている長吉(車引き)、西南戦争の徴兵から逃げてきた兄を北海道へと逃がす小吉(赤い番がさ)、住み込んでいたレンガ製造所からお目見え盗をして逃げようとしていた正吉(どろん)。まだ13~15才くらいの少年ながら、親の後ろ盾がなかったり貧しかったりして子供ではいられない彼らは、自分の食いぶちは自分で稼がないといけないのだ。

 この「働く」ってのが短編集通してテーマになってるみたいですね~。親が倒れたり没落したりして慣れない仕事をはじめたり、キツイ仕事から逃げ出して楽な方へ流れようとしたり。その姿はたくましいというよりまだまだ心許ない。ただ日々の暮らしに精一杯で、先が見えないことに不安になり、時にはその重さに負けてしまいそうになる姿は、時代ものながら現代に通じるものがありますな。

 だけどどの短編も、働くことがどう生きるかってことに繋がっていくのがいい。ごく短い話ばかりだけど、まだ何も持っていない彼らが大人の差し伸べてくれた手や一生懸命生きてる姿に、ほんの少し未来の自分を重ね合わせて最初の一歩を踏み出せるようになる話なんだよね^^。何のために働くのか…それは多分メシを食うためだけじゃなく。自分の道を拓いた先には、きっともっと強くてやさしい自分が待ってるんだと思う。なりたい自分の姿がかすかにみえて、どの目にも希望があるのです。

 好きなのはー、今度こそきっと辛抱しようと決めてもつい嫌気虫に負けてしまうあたりが情けなくて共感できる(え)「なまくら」、勝手だった父親のとった行動にようやく絆が生まれる「チョボイチ」、守銭奴のばあちゃんがナイスな(笑)「赤い番がさ」とかかな~。「灰」の愛染明王そっくりの怖顔職人と「どろん」の世話女房(4才ですが…)花ちゃんもいいな。少年たちもだけど、それぞれに道を示してくれる大人たちもいい味出しておりました。

 なまくら 吉橋 通夫(講談社YA! ENTERTAINMENT)
novel | 吉橋通夫
CM:0 | TB:0 |
半落ち  [Edit]
2005-09-28 Wed
 アルツハイマーで苦しむ妻に請われて殺害した警察官は、その為人から自らも死を選んでもおかしくないと思われた。しかし実際には犯行から「空白の二日間」を経て自首し、その間のことは一切語らない「半落ち」状態…実直に積み上げてきた警察官としての自分も職場であった県警も泥にまみれることを知りつつ自首を選んだのは何故か、「あと一年だけ」この言葉に秘められた思いは何なのかー?

 この作者、上手いなあ~と思いますねえ。犯人である梶を取り調べた警察官、検事、事件を追う新聞記者、弁護士、裁判官、留置された刑務所の刑務官…それぞれの段階で事件に関わった人々の目を通して梶という人間が描かれ、それでいて語られるのは彼ら自身の物語でもある。そういう構成もさることながら、立場の違う人間たちの人生を浮き彫りにしていく手法がすばらしい。大仰な仕掛けにこだわらずストレートど真ん中なのがいいなあ~。短い中にもぎゅっと濃縮されてて、その行動も考え方も腑に落ちます。組織の中でそれが制限される現実や葛藤もリアルなら、それ故に生まれる願いや希望に救われたり…

 他人の心の中を推し量るのは難しい。だから想像や決めつけで話が進んでいくといつもホントにそうかわかんないじゃん…って居心地悪い違和感を感じるんだよね。どんなに行動を追って再構築したとしても、所詮それは再構築した人の物語でしかない。だけどこの話では、他人の目を通して語られてるにも関わらずそういう違和感を感じなかったんだよな~。もちろんそれぞれが梶の内心を想像し、その態度から物語を組み立てようとはしているのだけど、それを他人に押し付けたりはしない。あくまで「自分の中の」梶像であることをちゃんと線引きしつつ、自分の行動はそれに拠るしかないんだという責任感が感じられて大人だわ~と思ってしまった。「絶対的」真実なんて胡散臭いものを追い求めるよりよっぽど誠実だよなあと。「あの男のことはあの男にしか分からん」なんて潔いよ!

 そういう意味でラストもよかったなー。「どうだ!」と真実を突きつけるでなく、最後まで梶本人に語らせることもなく「完落ち」させてくれて。伏線が少なく唐突だったかもしれないけどそれまでに語られた梶像だけで十分納得できるものだったし、何より真相が明らかになったという以上の満足感がある。真実を暴きたかったわけじゃない。仕事としてはそれ以上関わることを許されず、心を隠しても自分の仕事を全うするしかなかった男たちが、それが仕事としては正しいと知りつつもたまには人間としての自分の心を優先したくなることもあるだろうという思いが伝わってくる。それなりに地位や経験を積み上げ、大人としての自分の中に当然のように隠されただろうアツさや青臭さが出てしまうのがなんかいいんだよな。

半落ち 横山秀夫(講談社)
novel | 横山秀夫
CM:0 | TB:0 |
アヒルと鴨のコインロッカー  [Edit]
2005-09-28 Wed
 「ラッシュライフ」「重力ピエロ」ときて伊坂3作目。今までこれってミステリ?なの???と思ってたけど、これはかなりミステリっぽいやられたー感があって面白かったす。まあ中盤くらいまでは相変わらず感情移入しにくいこの文体になかなか入っていけなかったけど…。何て言うか、誰も本心を見せてくれないというか一体どんなキャラなのかつかみにくいの;。言い回しとか比喩もどうもピンとこないのよね~。所々展開や行動に不自然なとこも結構あって、思わずいくらなんでもそりゃないっしょと一々ツッコんでしまったりして、その度に自分が作品世界から落ちちゃうのがちとつらいし。それでも今回は、上手さの方が上回ったということで自分的ポイントアップ。さり気なく張られた伏線がラストにきちんと生かされてて、決してハッピーエンドじゃないのにどこか清清としてるのがよかったなと。

 大学生活のはじまりに河崎という青年と出会い、本屋を襲って広辞苑を手に入れるという計画に巻き込まれた椎名の目を通し、平凡な日常の中で出会ったいくつかの非凡な出来事が語られる「現在」。ペットショップに勤める琴美と同居人のブータン人・ドルジ、そして河崎とのちょっと変わった関係と、連続ペット殺しとが語られる「二年前」。二つの時間軸が交互に語られ、それが段々と交差点に近づいてくる。ペット殺しの方は正直このままだとイヤンな展開になる;;と身構えていたんだけど(警察行けよ…;)、恐れてたようにはならなかったのでホッと。しかしいくらあのクレジット出されても、実際ペットは非道い目にあってるじゃんよ~~;;効果ない…てか皮肉?

 それでも後味が悪くなかったのは、ドルジの考え方が所々救いになってたからかな。風にお経を読ませてる=代用品で誤魔化すのが得意なんだ、とか。善いことも悪いことも自分に還ってくるとか。生まれ変わりを信じてて今の人生がすべてだとは思っていないとか。「生まれ変わりの長い人生の中で、たまたま出会ったんだ。少しの間くらいは仲良くやろうじゃないか」…それがストンと落ちたからね。ちょっと変わってる…でも悪くない^^

 人間関係は~~淡白。皆それなりに面白いところがあるのだけど、あんまり感情をさらけ出してくれないしね。河崎も「美」青年はともかくなかなか見所があると思ってたのに、なんだ女好きのポリシーはその程度かチェッみたいな。いや、自分のポリシーがひとを傷つけたことがショックだったんだからむしろ人間的なんだけど、んーそれでも最後まで一貫してほしかったな~。それまでの自分を全否定せずに受け入れる覚悟が欲しかった。結局「アヒルと鴨」は誰と誰だったんだろ。河崎と椎名?ドルジと琴美?それともドルジと河崎かも。この二人の関係が面白そうだったんで「一年前」の二人の話をもっと読んでみたかったな~。

アヒルと鴨のコインロッカー 伊坂幸太郎(東京創元社)
novel | 伊坂幸太郎
CM:0 | TB:0 |
秋は剣道の季節  [Edit]
2005-09-26 Mon
 …なんだよねえ、我が家の場合。先週からスペシャル期間に突入したのでなかなかPCモードに入れないでおります、る~~。3連休2回?そんなのあったっけ?てなもんで;;夜になるとバッタリなんだけど、バッタリと早く寝過ぎて逆に悪夢を見え疲れる始末(駄目すぎ)。そんでそれが12月まで続くんだよな~。すでに12月までの土日祝日がほとんど全部埋まってるカレンダーが悲しい…半分はお仕事だけどねっ。まあ月曜日はお休みなんだけど、雑用を週末に片付けられて月曜日はフリーだとかなり嬉しいんですが(笑)。あ~あ気分はもう年末です(早すぎ)

 そんでもキーボード打つことはできなくても読むだけならなんとか…「アヒルと鴨のコインロッカー」「半落ち」「なまくら」「ライオンと魔女」「お縫い子テルミー」まで読了。今週はがんばって感想上げたいと思いマ~ス<喝!
memo
CM:0 | TB:0 |
やじきた学園道中記 27巻  [Edit]
2005-09-21 Wed
 大分まとまってきた(?)赤目編。んーここがハーディと上総介のゲームの原点なの?星がどうとかいうやつも?正直誰がどんな思惑で動いてるのか整理できてませ~ん(オイ)。学校が守ってるものはハーディが期待してるものとは違うような気もするけど…。そろそろ赤目編ラストスパートならもうちょっとはいろんなことが判明するといいなあ~。日本の古代史の謎に大胆に迫ってみて欲しいです^^。取りあえず姫御前はもう邪魔しないで~~脱線する一方だから(^_^;;

やじきた学園道中記 27 (27) 市東亮子(ボニータ)
comic | 市東亮子
CM:0 | TB:0 |
ごくせん 12巻  [Edit]
2005-09-21 Wed
 ドキドキ(ズキズキ?笑)北海道ツアー編。慎ちゃん切ないねえ~。計らずも久美子の篠原先生への気持ちが「いい年ぶっこいて」なものなのが分かったことだし、ここは藤山先生と姐さん達にはもう一役買っていただきたい。慎ちゃんを男として意識させるにはどうしたたいいっすか~~。…う~んハッキリ言わないと気が付かないような気がするニブいから…(^_^;;。いっそ慎ちゃんが遠くへ行っちゃうかも?!くらいの危機感がないとダメかしら…つか、慎ちゃんも大人しくフォロー役に徹してるからそろそろ耐えるのも限界じゃないかと。攻め気よ攻め気!

 篠原先生は相変わらず読めね~。あの言い方じゃやっぱりそうとしか思えないけど全然秘めてるっぽくもないし(笑)。センセがこだわってるものって何なのかしら??

ごくせん 12 (12) 森本梢子(YOU)
comic | 森本梢子
CM:0 | TB:1 |
フルーツバスケット 18巻  [Edit]
2005-09-21 Wed
 うううっどうしてこんなに泣けてしまうのか…その言葉が、気持ちがそのまま表れたカオが、無防備に飛び込んできて心臓を鷲掴みにしてぐいぐい揺さぶるのですよー…大好きだ><

 今回は最終章に向かう前にいろんな思いがそれぞれのところに辿り着くことができた巻だったな~。まずは由希&真知。「俺のせいかぁ!!?」が妙に男っぽくてナイスだゆんゆんv。そして天然であれだけ距離縮められると手に負えませんっ(笑)<約束。真知の、自分という存在の心許なさ、言葉がどこにも届かなかった過去は誰より由希にはよく分かるだろうね。対等に必要とされて、必要とされたい。もらうだけじゃなく、あげたい…15巻の由希の言葉どおり、自分の力で見つけ出した「証」。これからどんな風に育てていくんだろうな~v。どんどん真知が特別になって、思わず手ぇ出しそうになって焦る由希とか見てみたい(笑)

 卒業式で素子先輩バナがきたのは意外だったけど可愛かったすねv。直が(いや素子先輩も可愛かったさ)。笑っていて欲しい、幸せになってほしい…胸の痛みを抱えてもそれを祈れるコは大好きだ!ハーもう男の子は一山越えるとぐんとカオが大人っぽくなってぎゅんぎゅんするよなあ。二年後大きくなって(や、身長でなく)追いかけて行け~v

 大人っぽくと言えば燈路の育ちっぷりにもやられた…(バタリ)ヤヴァいあと2~3年したら完全に守備範囲(オイ)。力のない自分に焦るばかりだった燈路も、なりたい自分が定まったらこうも変わるのか!ってくらいの成長っぷり。メインの展開以外のとこでも皆それぞれにちゃんと成長してて、それがまた物語を動かしていく。やさしいなあ…ホント。

 そんではーるー!!ううっよかったね…!誰より周りのことを気に掛けてるやさしい春の迷いや弱さがこれまでになく表に出てて、もちろんリンにとってもよかったと思うけど思いっきり春寄りで読んだっす。「重荷なんかじゃないんだよ」春の言葉がリンに届いたように、リンの呼ぶ声も春に届いてよかったなあ~~。どんなに憎んでいても、それでも慊人の元に戻ってしまいそうになるほど強い呪い。それを知ってて背中を押してくれた紅野も、その心を思えば切ないわ~。

 そんなわけで少しずつ収束はじめてる中、夾の問題が由希にも春にも、もう目をそらせないトコにまできております。自分のことが落ち着いた分、きっとこれから夾のことを考えてくれるだろうな~と思えて心強い。うううっ透くん同様、愛しくてしゃーないってカオが却ってさみしい…胸痛っ。ひとりで決めて、いかないでええ><

フルーツバスケット 18 (18) 高屋奈月(花とゆめ)
コメントを読む(3)
  by ちぐりす
はじめまして、バンリさん。
ちぐりすと申します。

フルバ、私も泣かされました~(泣)
特に素子先輩の話がツボでした。告白を「ありがとう」で伝えられたら嬉しいですよね♪相手の幸せを願うっていうのも大好きです。
個人的には素子先輩の好感度が急上昇でした☆

フルバも終盤に向かっている感じでさみしいです。シリアスも好きだけど、ギャグのほうがツボだったので。

では、乱文失礼しました~。
>ちぐりすさん  by banri
はじめまして、レス遅くなってスミマセン;コメントありがとうございます~^^
フルバはもう大好きで!みんなホントにやさしいですよね><。それがさみしさとか孤独を知っててのやさしさだから切ないんだか嬉しいんだかでいつもぎゅんぎゅんさせられます…
素子先輩は私も今回好感度急上昇でした~^^
そろそろラストスパートなので、そういえばギャグがなかなか入る余地がなくなってますよねー私も高屋さんのギャグ魂は大好きですv
  by 感想@広場
「感想@広場」管理者の
感想マニアと申します。

大変勝手なのですけれども
この記事を私のブログの中で
リンクさせて頂いております。
もし、ご迷惑になる様でしたら
お手数ですけれども
「削除希望!」と私のブログまで
ご連絡頂けますでしょうか?

よろしければ
これからも使わせて頂けますと
うれしいです。
よろしくお願いいたします。
comic | 高屋奈月
CM:3 | TB:0 |
孤宿の人 上・下  [Edit]
2005-09-16 Fri
 江戸の商家から流され讃岐国、丸海藩に辿り着いた少女「ほう」。満足に育てられなかったせいでよくものを知らず、覚えも遅いため「阿呆」の「ほう」という名前だけを抱えて置き去りにされたほうに丸海の人々は優しかった。藩医の井上家に奉公人として引き取られ、生まれてはじめて与えられた人間らしい生活と教育と情…けれどそんな平穏な生活も丸海藩が預かることになった幕府の流刑人、加賀さまとともにやってきた嵐に呑まれ、再び翻弄されていくー

 雨をつれてくる海うさぎ、「匙」と呼ばれる藩医や町方と船方二つの奉行所、特産品である紅貝染め、轟く雷鳴と雷から丸海を守護してくれる神様の信仰…時代ものでもいつもの江戸とは全く違うその雰囲気にまず惹き付けられました~。四国の海を抱く小藩の風景や空気が冒頭からぐんぐん広がってくる…それは最後本を閉じるまで感じられ、この物語の中で一番印象的だったところかも。私の住んでいるところも雷の通り道なので、何時間も頭上で雷がピカピカしていたり(そういう時はついカーテンを開けて見入ってしまったりする)落ちる音を間近に聞いたりするし、地方の空気にも馴染みがあって丸海の様子とそこに住まう人々にはすごく近いものを感じたなあ。

 しかも加賀さまという嵐がやってくる前、舞台が地方である故に、江戸で起こった「中心となる出来事」が間接的に、それも大元とは違った形で人々の生活に被さってくるのが何ともリアルで。加賀さまが丸海に流罪されるに至った事情、様々な思惑が江戸表にはあり、それを知りつつ丸海藩は引き受けざるを得ない。そしてその状況がまた丸海藩で燻っていた様々な火種に火をつける…。この辺、宮部さんの時代ものと初期の社会派サスペンスものが見事に融合されてるような気がして、まさに新境地!と思ったんだよな~。江戸で何が起こっているのか。それを知り、また自分の大事な人間をその飛び火で失いながらも藩を、ひいては幕府から遠い地故に自分たちの甲斐性で生きてきた民を守ろうとする人々がどう動くのか…とそんな展開を実はちょっと期待したんだけど。でもこの辺はさらりと触れられただけで終わってしまった、かな(^_^;;

 何かが起こっている。誰かが動いてはいる。だけど多くの民はただそれに翻弄され、知らないうちに鬼の気配に自分を支配されて道を踏み外したり、そのあおりを食って理不尽な死を遂げたり…。なので全体に必死に生きてても一握りの上の人々の都合で運命を変えられる民というものの立場の弱さや悲哀が漂ってたわ…それでも、生きていくしかないのだけど。襲ってきたのが天災であれ人災であれ、民にとっては同じこと。恨むより嘆くより、命がある限り生きようとするのが民だとも思うし。そんなことを思いながら英心和尚の言葉をしみじみと噛み締めたり<「世の中を直すなどという荒業は、時と人と天運が揃って初めてなし得る。今はその時ではない」。そんな世の中を生きるしかない民の姿と哀しさがメインだったのね。

 ああでも中心が語られなかったのは残念だったかも~。一握りの中心人物…加賀さまや井上「叱られ」舷洲先生の心情は敢えて隠され、その周りの円で、与えられた選択肢の中で自分に出来ることをやろうとする宇佐や啓一郎や英心和尚や石野、心の一部を鬼に呑まれてしまった花吉や渡部、それぞれの生き方にはいろいろ感じるところがあるものの、やっぱりこうかゆいところに手が届かないもどかしさもあるのよね…><。何も知らないまま中心に連れていかれた「ほう」と加賀さまの心の交流が一方のメインであるならば、「ほう」と同じ側の民である宇佐の話よりも、鬼にならねばならなかった加賀さまや舷洲先生の心の裡こそを読みたかった…!ていうのは、この二人がやはり一番重いものを背負っていると思うから…。江戸はちょうど政治と経済が破綻しかけ、その不満が民の間にも募り出していた頃。それを背負った加賀さまと、加賀さまごとそれを引き受けねばならなかった丸海藩の重鎮が、自分の心を切り捨てても守らなければならなかったものは何だったのか…その葛藤が読みたかったなとね。

 丸海が幕府の直轄地になることで「ほう」のような民が江戸の波をまともに被らなくてもすむように、「時が来るまで」今まで通り自分のために生きることができるように、そのためにはいっそ藩内部の膿も出して今の治世を盤石にして少しでも長く続けたい…そんな舷洲先生の願いは、自分の犯した罪に殉じることができなかった加賀さまの心と通じるところがあっただろうなあと思うのだけど、二人の口からは語られなかったので…ただ「ほう」の存在がそれを見失わないよう導いてくれたんだろうなあと想像するばかりです。うん…でも「ほう」が加賀さまに与えられたものを抱えてこれから生きていくように、加賀さまや舷洲先生も願いを托し、やるべきことをやったと最後に思っていてくれたと思えるラストだったのがよかったな^^

孤宿の人 上 孤宿の人 下 宮部みゆき(新人物往来社)
novel | 宮部みゆき
CM:0 | TB:0 |
のだめカンタービレ 13巻  [Edit]
2005-09-14 Wed
 さすがのだめ、飛びゲリvs払い腰、最後は締めワザで〆…ノエルにあるまじき展開なのにお互いの音楽があればまた近づいていく。このギャップが私のラヴツヴォにストライクなんだな~あ。多分それなりに甘く過ごしただろうノエルに逆にカオが緩みますv。チビ千秋も可愛かった…ってトラウマで後ろ向きになってるけど。千秋のお父さんもどんな人なのか、どんな演奏するのか気になる~。黒木くんの脱・青緑生活にもオメデトウをv

 のだめも苦手なバッハ(私はスキ~v)と理論の壁を克服してちょっとだけステップアップしたところで再び千秋編へ。常任指揮者に就任と一見順調に見せながら、実情は伝統はあれど今や人手不足と練習不足と金不足でボロボロの駄目オケを立て直す、Sオケの試練再び。いやーでも千秋は試練がある方が面白いてかカッコ良いv。実力と才能だけじゃ越えられない壁を笑われて挫折して越えてくのが一つひとつ血肉になり経験になり確実に大きくなっていくんだもんね~。取りあえずあの状態のマルレ・オケに立ち向かえるのはSオケの経験あったればこそ!打たれ強さはものすごくレベルアップしてると思いマス(笑)。随所に成長してる千秋が見れて、こんな悲惨な状態でも今の千秋なら大丈夫~と逆に先が楽しみでウキウキしてしまったわ。どんなオケにしてどんな演奏を魅せてくれるんだろ~~vv

 Rui来仏でゆかいな仲間一人増え。Ruiもかわいいし~千秋編だけど(?)のだめの方も何か動きがあるかしら。初共演!…私もついに?!ワーイvと思ってたんだけどねえ(笑)

 しおり…レジでビニール掛けてない本に取り替えられたらまたも真澄ちゃんだったので思わず交換してもらっちゃった…だって真澄ちゃん二枚って(涙)。でもおかげで選べたのでよかったかも。つっても私が見た山には真澄ちゃんと黒木くんと千秋しかなかったので(固まってるのね…)、ここは自分に正直に千秋もらってきました~v。キャラブックでミルヒー(レア)当たらないかな~。

のだめカンタービレ #13 (13) 二ノ宮知子(Kiss)
comic | 二ノ宮知子
CM:0 | TB:2 |
C-blossom -case729- 1巻  [Edit]
2005-09-14 Wed
 「6ステイン」の感想で、えー少女漫画の行?読む気しないわ~などと書いたんですけど………スイマセン前言翻します。それというのも、映画を観てきてから遅ればせながら公式ブログのログを読んでたら渥美さんに「買え」と言われてしまったからなんですが。…ハイ(買わせて)いただきましたッ(敬礼)。メガネ行にも正直ちょっと、いやかなりときめきましたし(笑)。あ~お祭り開催中に参加すればよかったなあ~~…って春~夏にそんなヒマなかったんだけどさ。

 てなわけで素敵に傍若無人そうな渥美&行と、見事にツヴォを突かれたアオリ文句「白熱する銃撃戦、炸裂する如月行の天然ボケ! 事件の裏で蠢く、キナ臭い陰謀と駅弁!! 行のむいた“うさぎリンゴ”の行方やいかに!?」にあっさり平伏しつつ、ホントに「こそばゆさに悶死」だったらドーシヨーと思ってたんですが、とりあえず1巻読んだところではそこまで砂吐くようなシーンはなかったです、ホッ。つか砂吐くような行は行じゃないぃぃぃ。2巻でもこのままどうかニヴいままでいてください。絵も白と黒のコントラストがはっきりしてて、いい感じに甘さを消してくれてます。そして天然さと完全に返事のタイミングがずれてるとこはとっても原作テイストでした~駅弁~~!!私的にはうさぎリンゴより真面目に不可解そうに駅弁を見送る行推奨でvv

 話は福井さん原作で、「920を待ちながら」の直後ってことになるのね~。「920」で摘発した防衛庁予算の横領事件に端緒を発する、その時に捕まった松宮課長の口を封じようとする市ヶ谷中枢に根を張る横領グループの黒幕と、この機会にその膿を一掃しようとする新内事本部長=渥美(きゃ~v)サイドの攻防戦。黒幕側の工作員東谷は行と訓練キャンプで一緒だったらしく強いコンプレックス&歪んだ憧れ(多分…殴)で突っかかってくるのに、行は相変わらずの無関心で火に油注ぎまくり(笑)。福井さんらしいひっかけとどんでん返しもあって、なかなかどうしてストーリーもしっかり福井テイストで進んでいってるわ。「920」~「イージス」に繋がる雰囲気は想像よりずっときちんと継承されてるのが嬉し。福井作品として齟齬がないと思う…あとはこのままラヴにさえ移行しなければアナザーストーリーとしては十分及第以上でしょう!2巻ではダイスを刷新するだろう渥美本部長の手腕も楽しみです、ふふふv

 巻末の原作者メッセージの「福井作品=少女マンガ的?」にもミョーに納得…確かに原作は「BANANA」とかのロマンに近いもんはありますな、うん。

C-blossom (1) 霜月かよ子(KCDX)
comic | 福井晴敏
CM:0 | TB:0 |
重力ピエロ  [Edit]
2005-09-11 Sun
 うーん伊坂幸太郎、なかなか尻尾を掴ませない書き手のようです。変ないい方だけど2作読んだところではそういう印象。底が知れないというか、本心をみせないというか。少なくともストレートに作者の言いたいコトが伝わってくる作風じゃないのね。ストーリーを組み立てていくというよりは、あちこちにいろんな絵を散りばめたパズルみたい。謎解き小説という意味のパズルじゃなくって、例のあの、分割してバラバラにした絵を一マスずつ動かして元の絵に戻すパズル。でもって完成!と思ったら一枚だけ別の絵にすり替えられてたり逆さまだったりしておやあ?みたいな。あるいは作る人によって別の絵ができちゃったりとか(笑)。トリッキーな仕掛けもないし、謎解きでもない不思議なミステリ。文章というか言い回しは正直あんまりピンとこないし、やたら哲学や古今東西の思想を引いてくるのが知に勝ちすぎてる気がしないでもないが、出来上がった「ちょっと不思議な絵」にはおっと思わせるとこがありますね。

 「ラッシュライフ」よりはこの「重力ピエロ」のが好きだなー。規範が緩いっつかそれはどうなの;みたいなとこもありますが~~。でも泉水と春のお守り兄弟関係がどっか憎めないし、何より父親が素敵だ^^(背景が重いがお母さんも好きだ~~)。それに普通ならイヤンな存在のハズのストーカー・夏子さんが段々味が出てくるんだよな~。キャラクターはなかなかに魅力的っした。

 話もいろんな絵を紛れ込ませてある割にはこれはストレートな方なのかもです。このタイトルは「ふわりふわりと飛ぶピエロに、重力なんて関係ない」って台詞から来てるのだけど、それが象徴する通り遺伝子の縛りを飛び越えてく話なわけだし。「楽しそうに生きてればな、地球の重力なんてなくなる」…お父さんはホントそんな感じの人だった^^<「賞賛に値する」。そして生まれた時から自分を縛っていたものがなくなった春も、きっとこれからそんな風に生きていくんでしょう。何と言っても、あの父の息子なんだから。

重力ピエロ 伊坂幸太郎(新潮社)
novel | 伊坂幸太郎
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クドリャフカの順番ー「十文字」事件  [Edit]
2005-09-10 Sat
 古典部シリーズ三作目。とうとう噂の文化祭が開幕し、作りすぎた200部の文集をどう売り切るかという大命題を前に走り回る4人(?)もさることながら、わらしべプロコトル、お料理バトル、乙女の戦い in 漫研、十文字事件と何とも賑やかでお祭りっぽく、細かいところがいろいろ楽しかった~^^

 特に今回は4人それぞれの視点で交互に語られるんで、いつもの省エネ奉太郎オンリー視点では味わえない楽しさがありましたねー。それでなくても4人とも(奉太郎でさえ)何割か増しでテンション高いし。そしてこれまで語られなかった里志と摩耶花の内面にぐぐっと踏み込んでるのが一番面白かったところv。え、何、この二人って実はラヴラヴ?奉太郎も知らないところで、深く繋がってるというかお互いをよーく理解してるというか。摩耶花も外には片想いですーって見せてるけど、里志の本心は知ってるみたいだし…なんだろ、気になる~~><

 でもまずは二人とも自分の拠って立つ場所を見つける方が先…なのかな?本当はラヴラヴなのにそれを隠してる謎もここにあるのかもしんない??里志は口癖の「データベースは結論を出せない」という自分が保って来た姿勢が揺らいできてるし、摩耶花は摩耶花で、憧れ目指すものにまだまだ遠い今の自分をやっぱり苦く思っているのだ。里志サイドの「微妙な男心」…自分にも何かできるかもと思ったのに結局またいつもの台詞を口にする屈折と、摩耶花サイドの漫画に対する思いと漫研の人間関係が今回一番の読みどころだったな~。

 そしてここまで続けて米澤穂信を読んできたわけだけど、ここでもやっぱり、簡単にはなりたい自分にならせてくれないのだね。まだまだ発展途上ーあるいは物語上で彼らがこの壁を越えられる日は来ないかも?!(オイ)それでもこの苦さを自覚するのがまず最初の一歩だと思うし、自覚した分は確実に成長してるのだ。才能と期待…自分の中に意外性のしっぽでもいい、いつか何かを掴むまでガンバレ~(ってか作者にそこまでがんばって書いて欲しい…笑)

 あと今回供恵姉が日本に帰って来てることにまず驚いたけど…相変わらず怪しい行動を(笑)。どう~見ても内情を知ってるとしか思えないんですけど。生徒会長か、転校していった彼女の方にもひょっとしたら隠された思いがあって、そちらと通じてる可能性もなきにしもあらず…と深読みしてみたくもなるってもんじゃーないですか。ねえ?

 しかしそれにも増して謎だったのは、漫研部長・湯浅さん…。最初は河内先輩ともグルで一芝居うったのかと思ったんだけど違うみたいだしねえ。手段を選ばず、友達もネタにするその関西商人的商魂が…素敵っした(笑)

クドリャフカの順番?「十文字」事件 米澤穂信(角川書店)
novel | 米澤穂信
CM:0 | TB:1 |
春期限定いちごタルト事件  [Edit]
2005-09-10 Sat
 てっきり主人公は女子二人かと思ったくらい表紙もタイトルも名前(小鳩くんと小佐内さん)も可愛らしく甘そうですが、中身まで甘いとは限らない~。ささやかな謎に彩られた一見能天気そうな日常の絵を描きながら、実はそれぞれが抱えてる思いはかなりビターだという二重構造がこの作者の持ち味っていうのが段々はっきりしてきましたねえ。語りは軽快なのにその読後感は意外と重くて、そこが何だか気になるのです。

 めざせ小市民ーついつい目の前の謎を推理してしまう自分を抑え、目立たず出しゃばらず知恵をひけらかさず、ささやかな小市民の幸せを掴もうとしている小鳩くん。名探偵という存在をパロディ化したようなスタイルを取りながら、これが見事にジュブナイルになってるんだな~^^。一言で言えば「未熟」だっていうこと。未熟な自分を自覚してて自分なりにそれを乗り越えていこうとしてるのに、そんな努力も「お粗末」の一言で一蹴されちゃー報われない(笑)。この「どうにもうまくいかない」苦さが何だかクセになりそうだ…というか、簡単には越えられない、なりたい自分っていう壁の前で七転八倒しつつそれでもいつかは…と思えるところで終わるのがホロ苦いけど悪くない、うん。

 しかも最初から徐々に明らかになっていく小鳩くん編に隠れるように進行する小佐内さん編が面白いっ。「ぼくが狐だったとたとえるなら、あれは昔、狼だったんだ」…小鳩くんに比べて固かった小佐内さんの箍が外れ隠してた本性が顔を出す。何て言ってもこれが一番のミステリじゃないか?(笑)う~んいいキャラだ~。私的にはこの路線を極めてくれても全然オウケイ!なんだけど、それじゃあせっかくの努力がやっぱり報われないしねえ。小鳩くんと二人、小市民の星を目指してがんばるがいいよ。継続は力なり(違)、小鳩くんも小佐内さんも目指してるものと多少違っても、いつか本当の自分のままでもっと上手くやる方法が見つかるかもしれない。そしていつか本物の狐と狼になるのだ!(…アレ?笑)

 前作の「さよなら妖精」に比べるとタイトルは断然こっちのがいいですね~。章タイトルも全部読んではじめて分かる、「羊の着ぐるみ」と「狐狼の心」で挟まれてるのがナイスv

 あ、そうだ一つ気になることが。アリス特製「春期限定いちごタルト」って一体どんな味だったんだ~~~><

春期限定いちごタルト事件 米澤穂信(創元推理文庫)
コメントを読む(2)
  by 莉絵
 はじめまして。トラックバックさせていただきました。小鳩くんと小山内さんの小市民を擬態するさまが、なんともいえずコミカルに見えてしまいました。小市民たれ、ということは、自らの個性的な人格を表しているわけで。
 小山内さんの甘いものを耽溺する、かわいさもいいですね。小鳩くんのずるそうで、でもずるくなりきれないあるいみ小市民的な心の動きも、これから変わってくるのでしょうか? 夏季も読んでみようと思います。
>莉絵さん  by banri
はじめまして、コメントTBありがとうございますー。
「擬態」っていいですね・笑。小鳩くんはそう言われてみれば意外と小市民さを内包してるかも…?でも小佐内さんは…まさに擬態。これからの変化や「小市民」の意味が本当に楽しみです。

米澤穂信のキャラは割と体温低めなのですが、自分から世間と一線引いてるかというとそうでもなくて、ストレートに自分を出せない枷みたいなのを皆持ってるような気がします。その不器用さとほろ苦さがなんだかジュブナイルでクセになるんですよね~。
novel | 米澤穂信
CM:2 | TB:1 |
さよなら妖精  [Edit]
2005-09-09 Fri
 1991年4月。高校三年生の守屋たちが出会ったマーヤは、それまで気にもとめなかった日常が「哲学的意味」に彩られ、そして世界が確かに繋がっていることを教えてくれた。けれど2ヶ月後、彼女の帰っていく国ーユーゴスラヴィアは紛争に燃え、変わろうとしていた…6つの共和国から成るその国のどこがマーヤの故郷なのか?1年が過ぎ激しさを増す情勢の中で、自分の故郷を教えることなく去った彼女の安否を確かめるために、守屋は2ヶ月間の出来事や会話の中にその手掛かりを探そうとする…

 あ~好きなんだよなあこういうの…><。自分には遠いと思っていたところで起きている「現実」が実はこんなにも身近にあり、ある日自分の運命の輪を廻し始める。時代のうねりと人の思いが絡み合うのを解きほぐしていくミステリといいますか。話は全然違うけど若竹七海の「海神の晩餐」を読んだ時もこんな気持ちになったなあ~。歴史と言うにはまだ生々しいけれど、世界の現実とその時その場所を生きた人の思いが複雑な文様を作っていくのを見ているようで自分のツボにぐぐっとくる。好みです。

 そしてこの「人の思い」がジュブナイルとしてもかなりイイ。マーヤはおそらく政府関係者である父親の仕事について世界を見て回っている少女。6つの国が集まってできたユーゴスラヴィアという実体のない「7つ目の国」に生まれ、その新しい文化を作るために政治家を志している(止揚する…難しい言葉だ;)。世界を見ることができる彼女はかの国では稀な立場にあり、ならばそうするのが自分の使命だと真っすぐ立っている姿が、日本で高校生をやりながら「これになら賭けてもいいと思えるものに出会ったことがない」守屋にとって別の世界への入り口に見えるのがよーく分かる。なのに、憧れと焦燥でようやく賭けたいと思うものを見つけたと思ったのもつかの間、まだまだ現実との落差が大きくて愕然とするところが人生甘くないぜみたいな。…ジュブナイルの割に結構厳しいです;;これはこの作者の特徴かもしれないなあ~。予定調和的に成長させることができないみたい?だからライトノベルっぽくないのかも。主人公と同じように作者も模索してるのかもしれないな…どうすればこの壁を越えられるのか。その辺がリアルというか真摯な作風になってるような気がするわ。

 守屋がこれから本当に「自分のために」やりたいことが見つけられるかどうか…封じ込めて思い出に変えてしまうか、それともいつか何かが見えてくることを信じてマーヤのように立つことができるのか。未来は見えないけどできれば彼女の「哲学的意味がありますか?」がただの思い出にならなければいいと思う。ホントは私センドーが好きだったんで(ちょっと扱いが可哀想だったが…)、一人では越えられなくても二人だったら越えられるかもとか思ったりするんですけどね。まあこれはいくつもある可能性の一つってことで。

さよなら妖精 米澤穂信(東京創元社)
コメントを読む(4)
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>nicoさん  by banri
はじめまして、コメントありがとうございます~ってここでお返事してよかったのだろーか。
米澤さんの作品は最近まとめ読みしましてなかなかお気に入りなので、参考になれば嬉しいです^^
リンクもありがとうございます~今後ともよろしくお願いします。
よろしくお願いします  by nico
こんにちはnicoです。“管理者のみ表示”を選んでしまい余計な気を使わせてしまいました。すいません。さっそくリンクに登録させていただきます。
>nicoさん  by banri
こんばんは。コメントどちらでも全然構わないですよ~。でも「管理者にだけ許可する」ってカタいですね…変えとこ(笑)
No.6またいいところで終わってるのですねー私も早く読みたいです(でもまだ図書館に入ってない…)
novel | 米澤穂信
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【映画】亡国のイージス  [Edit]
2005-09-09 Fri
 公開終了ギリギリだったけど、思い立って観に行ってきましたー。原作ファンだし、あの原作を一体どうやって?と思ってたんですが、いやーいい出来でした!もちろん設定なんかは結構あちこち変えてたり、ごっそり削ったりはしてるんだけど、それが最初から2時間で出来ること出来ないことをしっかり見極めた上での信念ある再構築って感じ。単なる映像化じゃなく、ひとつの映画として一本芯が通ってた。原作知ってるにも関わらず手に汗握りましたー(いい具合に時間が経ってたので細部を忘れてたとも言うが・笑)

 まずは何と言っても俳優陣が素晴らしいvv。日本アカデミー賞最優秀主演男優賞が4人ってのは伊達じゃないっす。それぞれが自分の役にパーフェクトに入ってましたねえ。演技してることを忘れさせる存在感にすっかり魅入ってしまった。真田広之は原作の仙石イメージからはスマートすぎ?と思ってたけど、あの単純故に如月を黙らせる(笑)真っすぐな強さと泥臭さがしっかり出てたし、寺尾聰も「父親」の苦悩が、佐藤浩市v(v必須)も原作渥美の情報局トップでありながらどこか育ちの良さが残る理想家肌で実はアツい(=青い)とこがピッタリ。中井貴一も最後まで「いそかぜ」クルーと一線画した存在で在り続けたしね。

 原作ではつい行に目を奪われてたけど、そう言えば原作でも後半の主役は仙石だったんだよな~。そして宮津49、仙石48、渥美44と年が近く拠って立つ所が全く違う男たちの行動の対比と、それなのに重なっていく願いが読みどころでもあったのです。だからこの4人をメインにしたのは全く正しい^^。逆にもし行をメインにしてたら悪を倒して世界を救うヒーローものになっちゃったかも…。そういう意味で、勝地=行も良かった~。控えめな存在感(ほめてます)と硬質な表情、緊張感のあるアクションv。強いんだけど護ってやらねばと思わせる「息子」としてもハマってたし。

 帰ってきてからつい原作再読してしまったんだけど、やっぱり原作ではメインから脇の人々までもっと深く描き込まれてる。映画でその全てを語らせることはもちろん不可能だけど、一番印象的だったのが段々と浮かび上がってくる反乱クルーとヨンファ側との温度差。人の死や実際に傷つく姿が重くのしかかってくるのがハリウッド映画と違うところで、まさしく日本人だと思った。大上段に語られなかったけど平和とは何か、日本人とは何かってのが底に流れてるのが原作に通じてたなー。平和ボケとも言われるし戦わなければそれを手に入れられない者からすれば痛みも知らずただぬるま湯に浸かっていると言われても仕方がないかもしれないが、その代わり奪うものではないことも知っている。奪われたからと言って他人から奪うことに躊躇を覚える、甘いと言われても結局それが日本人のいいところでもあるんじゃないのか…。仙石の「生きろ」にも増してそんなことをつらつらと考えさせられなーと。

 あと細々と。ジョンヒ役の彼女は日本人では出せないさすがの存在感だったけど、水中キスは映画だけじゃワケわかんなかったなと(笑)。部下役の安藤政信も味があった…原作じゃ生き残るんだけどね。あーいうとこも日本人の姿と対照的に描かれてたと思う。吉田栄作・谷原章介・豊原功補のエリートクルーたちは原作がうろ覚えだったんでイマイチ個性が掴めてなかったんだけど、ラスト泣き出すとこであの風間か!と思い出した~原作イメージよりカッコ良すぎ(笑)。吉田=竹中は読み返して一番違ってたかな。原作でヨンファに反旗を翻して宮津に本来の自分を思い出させる竹中の役割がいなかったような…どうだっけ?
 あと原作で渥美と瀬戸のやりとりが好きだったんで、岸辺=瀬戸にえ~~っと思ったものの意外としっくりきました…つかてっきり脳内で同期くらいの対等な関係に変換してたけど原作でもそれくらい年齢差あったわ…納得。

 そんな感じですが満足満足^^。都合でちょっと席を立ってしまったし原作も読み返したことだしで、DVDが出たらも一回観たい!原作未読の方は観てから読んでも面白いと思いま~す。

 →公式サイト
media mix | 福井晴敏
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秋っぽく  [Edit]
2005-09-02 Fri
 模様替え…食べ物シリーズ?(笑)実は最初のテンプレートを使い始めてまもなくこれのグリーン版が公開されまして一目惚れ(FC2ではユーザーが公開されたテンプレを共有して使えるのです)。早速使いたくてウズウズしてたんですが、そーするとTOPも変えないといけないし…と9月までガマンしてたのです。実際この季節になってみたら、グリーンよりこの色の気分だったんですけど。

 とにかく昨日ようやく解禁解禁vといそいそカスタマイズ…デザイン的にはほとんどいじる必要ないくらい自分の好みにパーフェクトなので、ブルー版は3カラムだったのを2カラムに変えたのとあと細かいとこで自分仕様にしたくらい。ただテキストエリアだけはどーしても固定したかったんで(メニュー部分が動くのはいいけどメインは動かしたくないのよね~横長になると読みにくいし)、あちこちいじって何とかXPで見てもまあ許せるくらいのとこに落ち着かせました。でも、相方のノートもそうだけど最近のワイド幅とか解像度の大きなモニタだとどうしようもないわ;きっと間の抜けた配置になってると思います…;

 あとは機能的にもコメント読むだけなら個別ページに移動しなくてもよかったり、エントリリストも便利だし楽しいです、ふふふ♪あとね~このテンプレの作者さんはMacな方なんで、Macで見るとフォントもかわいーのですv

 というわけで模様替えしてからウキウキっとご報告に参ったんですが…朝は何事もなかったのに急にテンプレ公開を中止してしまわれてました、がぼーん。新作が公開される度DLしてたのに~~。他にも使ってみたいのがあったんだけどなあ~><ううう残念;;
 最初はもちろん理由など分かる由もなくただただ残念だったんですが…こんな感じとのことで、ああそういうことなら、とちょっと安心(?)しました。そーいう気分は自分もよ~くわかるし、つかこの春頃はまさにそんな気分だったし(笑)。そういう時は思い切ってPCから離れるのが一番だし、そうこうしてるうちまた元気になるのも(自分で)分かってるしね。もちろん次にやる気になった時にまたテンプレ作りがしたくなるかどうかは分からないけど、それでもその時やりたいことをやれれば一番いいと思う。もちろんまたFC2でテンプレ公開してくださればいうことないです、待ってますvってことで。
blog
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| 日々是好日 |
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