読書の欠片ネタバレあり
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ネクロポリス 上・下  [Edit]
2006-01-31 Tue
 年に一度、ヒガンと呼ばれる時期にアナザー・ヒルには「お客さん」が訪れる。日本と同じく長くイギリス領土だった島国「V.ファー」…独立した日本と違って今もイギリスの一部ではあるが、そこにはイギリスと日本の民俗や宗教がさらに古い先住のものと混じり合って独特の文化を形成している。その最たるものが死者との逢瀬ーアナザー・ヒルへの巡礼なのだ。そこでは死者は、生きていた時の姿で現れて生者と交わる。なるほどネクロポリス…「死者の町」ね。それはV.ファーの人々にとってお祭りであり「日常」でもあるのだ。

 確かに異国の風景なのにどこか日本的なものが溶け込んでるこの不思議に懐かしい雰囲気は魅力的よね。舞台といい、そして切り裂きジャック、境界上の殺人と、推理することが国民性のようなV.ファー気質に、序盤のミステリ色が強い雰囲気にもワクワクしたんだけど…

 …上下巻長い(オイ)。いろんな不可思議で意味あり気なことが起こり、アナザー・ヒル独特の空気は十分感じるもなかなか全体像が見えてこない。まあ、何が起こっててもどこかのんきにお酒とおしゃべりに興じるとこがとっても恩田さんらしいけどね(笑)。でもその度にこっちも一緒になってまあいっかとか思ってしまって、何が問題なのかイマイチ切迫感が…あと登場人物が多いんで、誰かを中心に読んでいけなかったせいもあるかな。

 そうだなーメイン組(教授とか本当はもっと強烈なハズの三人の女性たち)にはもうちょい活躍してほしかったかな~。主役のジュンはあくまで記録係って感じで基本的に受け身だし。魅力的だったのは、何と言っても「黒婦人」とその死んだ五番目の夫トーマス。リンデ vs 黒婦人とか見たかった(笑)。ラインマンももちろん印象的だったけど、超然とした存在かと思ってたら意外とフツーの人だった…シスコン…<殴

 それでもラストには何となくそれぞれの点がちゃんと繋がって一つの物語だったんだなーと思えたけど(ガッチとか百物語はちょいと余った気はするが)…そして恩田さんの物語ではいつもジャンルあんまり関係ないけど…後半SFになってちょい置いていかれたような(爆)。いや、振り返ってみれば最初からSFだったんだろうけど…ううむ。「お客さん」はオウケイなのに「融合」はダメなんだな、自分。その辺に自分的リアルさの境界線があるようです。そしてラストはホラーオチ?…ジミー…結局本当はどういう人間だったのか分からんかった…

 むしろSF・ホラー路線よりアナザー・ヒルとその先住民族のはじまりの物語の方が面白そうだったけど、ジュンの独り言で終わったのがとってつけたようで残念だったな~と。

ネクロポリス 上 ネクロポリス 下 恩田陸(朝日新聞社)
コメントを読む(2)
  by june
こんにちわ。
残りページが少ないのに、ラストはどうおさまるんだろう・・と心配していたら、なんとそういう手があったのか!と、驚くというかがっくりというか・・。
「融合」・・微妙です。
>juneさん  by banri
こんばんは、コメントありがとうございます。あはは、ほぼ同じような感想です~。
私もラスト近くジュンが示唆した可能性の方が魅力的だったのにな~と思ってしまいました。
…というか、アナザーヒルにはすごく惹かれるものがありますよね。
novel | 恩田陸
CM:2 | TB:3 |
フルーツバスケット 19巻  [Edit]
2006-01-29 Sun
 ぐるりといろいろ一段落着いたとこで夾に戻る編。あああーもう何から言っていいか分からんくらいいろんな感情が胸にクる。でもその中からたった一つ何かを選ぶとしたら、倖せになってほしい、ただそんだけ。みんな。

 今日子ママを繋ぎ止めるために父親の存在を押し殺した透くんのさみしさ。夾が愛しくなればなるほど、母親の居場所が消えていくことへの恐れ。どうしていいのかわからなくて笑っていられなくなった透くんの側に夾がいてくれるのが嬉しい…見守るカオが透くんでなくても泣ける(阿呆ー)。「泣いとけ」って。「いくらへこたれても幻滅なんかしない」って。うおおおー私はそんな夾が愛しすぎ(駄目駄目)。心配しなくてもいーんだよ、透くん。今日子ママも勝也パパも、透くんが倖せになってくれれば倖せなんだから。だから安心して夾を倖せにしてやって~~><。(つーか十分倖せなんだけどね、いてくれるだけで。嬉しいと言われただけで柱に思いの丈をぶつけてしまうほどに・笑)

 美音のおかげでひとりのさみしさとか拒絶されることの怖さとか知ったあーやもかわいかったが、ま、やっぱあーやはあーやらしいのが一番だね!つーかすっかりあの世界に慣れて居心地悪くもなさそうなゆんゆんがラヴv。いいねえ「いつまでも不幸なままだと決めつけたらダメ」、過去は過去、ちゃんと自分で倖せを作っていけることを知ったゆんゆんは強い。プレゼント気に入ってもらえて握り拳も遊びに行こうも男の子だな~v。真知もカワイイvv

 ぎょへ~~紅葉の背が~~っ(驚)つーか…みんなが「今さら」だけど夾のことを考え始めてる。何ができるか。何をすべきか。シンプルなこと。そんで一番に行動にうつすのが紅葉なんだよね。でも、透のことは結構マジだと思うんで…切ない;

 翔と透くんの線もようやく繋がりました。小牧ちゃんて透くんに似てる(笑)。翔の内面にもはじめて踏み込めた感じ。「いいなあーゆんゆんは分かって」ってそういうことだったんだね。同じ目線で、何で泣いてるのか、悲しいこともさみしいことも嬉しいことも、一緒に感じたかったんだ。うん、側にいるってそういうことだよね。最初からそれができる人もいれば、日々精進が必要な人もいるわけで(笑)。精進してここまで辿り着いた翔はすげーカッコいいと思ったv(はじめて<オイ)。傷つけてきた分、やさしくありたいと願うひと。「少しは」辿り着けたのかとちょい弱気なカオが無防備でかわいいぞ。

 で、青少年と違って素直になれない分やっかいな大人、紫呉。しかしあれも中身は意外とガキだからね(笑)。「早く来てほしいのに」かー<本音。他に何か欲しいものも望みもない紫呉のたった一つだけ強く焦がれ求めるもの。十二分の一じゃあそりゃあ辛いわな。まあがんばってください…たまには足掻いてみたりするのもいいかもよ?笑。ま、それができないからやっかいなんだけどね、この人は。

フルーツバスケット 19 (19) 高屋奈月(花とゆめ)
comic | 高屋奈月
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のだめカンタービレ 14巻  [Edit]
2006-01-29 Sun
 何気にラヴ度が上がってるv。変態を「選んだ」と認めちゃう千秋も素直でかわいいが、追いつめられてるギャRuiに自分を重ねて一緒に傷ついてるのだめに、思わず頭抱き寄せちゃうのがラーヴv。あーあと、のだめの声を聴きながら眠りにつく千秋がv…って千秋ラヴポイントばっかりかっ…充電~(笑)

 千秋のマルレデビュー、屈辱に耐えるコンマスの、視線の先にいる千秋の決して俯かない姿が強くて嬉しい。千秋が師匠の魔法を使えるようになる日が楽しみで♪つか、そう思うとやっぱミルヒーってスゴイんだな、いきなりあのSオケを鳴らしちゃうとは。でもやっぱ若いうちはいっぱい痛い目会わないとね、這い上がれ~~v

 やっぱり変態の森の住人だった松田(笑)、未来日記とかつけてるあたりでもう駄目でしょう…それでもやっぱり音楽バカなんだよな~こいつも…かわいいヤツ。カロリーヌちゃんガンバレ~(笑)

 漫画家・千秋真一にウケた…なんだかまさしく修羅場中の漫画家って感じ。へーそういう仕事もライブラリアンって言うんだねーなんかいいよね、この言葉v。確かに宝の山だ~♪子供みたいに目を輝かせる千秋の気持ち分かるわー。宝の山と言えば、才能を目にしてムラムラ~っとしてる千秋もナイスv…って餌付けかよ!!(爆笑)

 のだめの方も順調に進化中ですねー。リサイタルを聴いた気分ってうまいな~。聴いてる人のカオでわかる(笑)。千秋に比べてまだまだ方向性の見えないのだめの道、千秋のオケでコンチェルトまではまだまだ遠そうだけど、先が見えないのが却って楽しみ♪「清掃」もヴァージョンアップしたことだし~…つか、それを聴いたRuiの戦闘モードの目が好き~v。これが本来のRuiなんだろね。唯香@天才ファミリーを思い出した。こーいう気持ちにさせるのがのだめの音楽なんだね。

 限定版15巻。悩み中…<ぎゃぼ

のだめカンタービレ 14 限定版 二ノ宮知子(Kiss)
comic | 二ノ宮知子
CM:0 | TB:1 |
やじきた学園道中記 28巻  [Edit]
2006-01-29 Sun
 …やっぱりよく分からなくなった赤目編(オイ)。上総介=ゼウスなんですか…何がしたいんだろ、このひと。かつて大伯皇女が父・天武天皇の伽藍を建てたと言われる名張の地、そこに秘められた歴史のロマンが、最終的には「なかった」ことにされるとしても大胆な仮説を披露して欲しいなーと(早く<オイ)

 今扉の鍵を持ってるのが雨宮ってわけなんで、さっさとぶっつぶして欲しい…と思ったら草薙の罠にかかったようで(間抜け…)、つか結局打倒雨宮以外重いものはないっつってたのに今は鍵が目的なのか??うーん誰かと協力体制取ってたっけ?それともまた忍の秘術が隠されてるとか思ってるのか?

 そしてまたワケワカなのが出た;;<牛頭馬頭。白虎拳はお金で買えるのか?(^_^;;。う~~~ん、上総介に助けられるのも気に喰わんぞーっ

やじきた学園道中記 28 (28) 市東亮子(ボニータ)
comic | 市東亮子
CM:0 | TB:0 |
【ドラマ】白夜行3  [Edit]
2006-01-27 Fri
 三回目(おお続いた・笑)。今回は泣きどころは特になかったんですが…山田一途だったな~~。思いっきりへたれまくった7年を過ごした亮司と違い、神様に背を向けて歩こうと決めた雪穂の7年が中心でしたね。原作の雪穂は亮司よりもノワールな感じで、なまぬるい恋愛感情を信じてないんだろうなーと思える。異性としての男を憎んでるし、だからこそ利用して踏みつけても誰にも頼らず何も信じず生きて行こうとしてる。だから前回のドラマ版雪の「亮くんともう一度手をつないで歩くために決まってるじゃない!」…は、私的には原作イメージとは違ったんだけど、まあこれもアリかなと。少なくとも最初はそうだったかもしれないしなー。

 しかし今回の綾瀬のノワールさはなかなか原作イメージに近かったかも。他人の感情を支配しようとする、こっちがすでに本性なんだろうな~と。山田すでに踊らされてるぞー…(爆)。どうかな…この頃はまだ自分でも怒りをコントロールできなかったのが、この頃から段々原作雪穂になっていったとも取れるけど、本気で自首する気はなかったんだろうと思うしなーアレ。というわけで、子供時代の雪の、たったひとつキレイなものをくれた亮への気持ちには嘘はなかったと思うし(ドラマでは)、原作の「太陽に代わるもの」発言からするとやっぱり亮司は特別な人間なんだと思うけど、この時点での雪→亮の気持ちはドラマでも結構謎。大体次で別の男に恋するんだよね?!うおーますます山田気の毒…

 原作ではこの事件の頃は亮司ももう自分の目的決めて動いてるような感じだったけど、どっちにしてもそうなるまでには何かあったと思うので…ドラマではそのきっかけをここに持ってきた感じっすね<最後の良心を捨てる。パラパラ読み返したら、雪が母親を殺したのも亮のためじゃなく自分のため(母親も雪には敵だったんだろうなー最初から唐沢の家に入ることを考えてたみたいだし)って感じがするし、亮ももっと子供時代から黒かった感じがするけど、まあドラマではそれは置いておいて(笑)。雪が次回篠原に恋するってのも、恋愛感情を信じてない雪がマジ?って思うけど、女だしねーやっぱり完全にノワールになりきれないこともあるかもね。雪に残ってた光の部分が篠原を求め、亮には闇でいるしか雪の側にいる術がなくなっていくのか…?報われね~~可哀想なヤツ;…つーか篠原は生き残れるだろーか(爆)

 とにかくこの想いのすれ違いは亮を変えていくかもしんない。雪のために、っていう純愛路線じゃなく、悲しくて辛くていっそ憎いんだけど離れられないみたいな。そうして亮が闇に落ちていくことで雪は救われるっていうか、そこまで落ちてきてくれたからこそ、雪にとって亮が特別な存在になっていくのかも。二人の関係もまだまだ二転三転ありそうな予感。

 そうそう、なんとか直接会うことがないまま共生関係を維持できないかと思ってたんですが(笑)、原作読み返したらちゃんと会ってると思った方が自然な描写がちょこちょこありましたな。少なくとも高校卒業までは(後はまたドラマ観てから読もうっと)。でもそこに至るまでの二人の間の出来事は空白なんで、ドラマは一解釈として面白い。原作の二人の感情の冷え方からすると、子供時代からお互いダークな魂に共通のものを感じ取っていて7年間で育て上げたのかって気もしますが、少なくとも亮の行動は全て雪のためなのは間違いないし。ドラマはそーいうとこにうまくはまってるなーと思うわ。取りあえず今後も山田寄りに見ていくことになりそうですー。
media mix | 東野圭吾
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ハピバスデーv  [Edit]
2006-01-24 Tue
 おたんぞーびオメデト~京一v。最近無性にバイブルを読み返したい今日この頃なり。

 というわけで(全然繋がってないけど)マンガ7冊読了。感想書かないので冊数だけメモ。つーかいろいろ語れるくらいなんだけど…ま、いーか(笑)
 最近シンクロ率の高いマンガが続いて嬉しいというか踊らされるというか(笑)。お年玉にいただいたvマンガとか~本誌フルバの透くんとか~某K崎とか~。何かしてあげたい、たとえば自分が隣にいられなくても大丈夫って言ってあげたい…それは綺麗事じゃなくって、そうでなきゃ自分もホントには倖せじゃないって知ってるから。愛しいなあー><

 あうーここ10年くらい家族からインフルエンザ出してなかったんですが、今年はとうとう回って来ちゃいました;;9人家族のどこまでヤラれるのかと思うとオソロシイ…(怖)。取りあえず自分だけは(え)うつらないよーに気い張っていこーと思います、押忍!

 …とか言ってたら午後には二人目が;オマエは昨日まで何ともなかっただろうが~~っ。う~んロシアンルーレット(爆)
memo
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【ドラマ】白夜行2  [Edit]
2006-01-19 Thu
(って続くのか?!<分かりません;)

 二回目見ましたー。このあたりは原作しっかり読み返してないので、この時期の二人の関係がどの程度仄めかされてたか覚えてないんですが、初回の予想に反してしっかり出会いましたね(笑)。しかしこの時期にもう一つ二つ、二人の方向を決定づける(亮司が雪穂の敵を排除していくようになる)何かがあったハズとは思ってたので、あれはあれでアリでしょう。…そうかー二人でどう切り抜けるか話をしちゃったのか~(あくまでドラマではですが)

 ええ今回も山田に泣きましたよ私は。何で誰もいないのか→トイレで抱きまで…。綾瀬の百合=今は会えないけど同じ流れの中にいる二人も切なかったしな。しかし出会ったしまったことでまたひとつ踏み外しちゃった…出会わなければ他の道もあったハズなのに、また二人で手を繋いで歩くためっていう未来図が、逆にそれから段々離れていく道に踏み出しちゃったな~って。んでこの亮司の一歩が、今度は雪穂の一歩を決めるんだな…亮司が手を汚してくれることを望むようになるんかな~と<予告。自分が憎んでいたものと同じになっていく皮肉さが可哀想だったな~~。「何のために生まれたのか」はよくわからんかったが…そんなもん誰にも分からん(爆)。それでもどうしようか迷って、結局手を取りに戻って来たのが亮司が決めた道ってことで。あの時の二人がまだガキの気持ちの延長でこっちに進んでしまったってのが分かる出来だったなー。

 そんでドラマでははっきりと共生関係が出来つつあるわけだけど、これが最後までこのままなのかが自分的ポイントのひとつかな。つーか、柏原のとこに雪穂が唯一本当の自分をさらけ出して愛されたいと思ったとか書いてあるんだけど、そうなの~~??亮司じゃないのかよ?!まあ篠原は原作とは設定変わってるけどね…なので二人の共生関係にも途中で変化(破綻?)があるんじゃないかなーと思ってみたり。むーでもそれだと原作の「太陽に代わるものがあったから生きることができた」はどうなるんだろー…

 まあそんなわけで原作で空白あるいはグレーの部分をやってくれるのが面白いです、ドラマ。想像と違ってるとこも近いとこもおおーと思うとこもあるけど、原作がどうとでもとれるので一つの解釈としてオウケイなんじゃないでしょか。基本的には原作にも自分的にも結構近い線行ってると思うし^^。ただ、原作先に読んでる分にはいいけど、ドラマ先で原作読んだらこれしかなくなるわな~(笑)。ミステリとしてのネタバレもさることながら、「敢えて二人の内面は描かない」という原作のスタンスは全く無効になってしまうんだがいいのか(爆)
media mix | 東野圭吾
CM:0 | TB:1 |
幽 vol.004  [Edit]
2006-01-19 Thu
 12月のある日、仕事に行くと机の上に何の前触れもなく「幽 vol.004」が。vol.3の時図書館に入れるのを担当者がお断りしたので、あ、じゃあ私が買いますーとお引き取りしたもので、出入りの本屋さんが気を利かせてそっと置いていってくれたのでした…あーびっくりした。まあね、ちょうど出てる頃だな~でも雪降ってるし買いに行くのめんどいな~と思ってたのでありがたく買わせていただきましたとも(爆)

 特集は鏡花。私自身は金沢が郷土ではないけど、一応何年か住み今も実家のある身なので当然…と言いたいとこだけどここは波津さんに一票<「耳馴染みのある名前で、知ってて当たり前で…作品は読んだことがない」(^_^;;。いや学生時代に一応読んだけど…近代アレルギーのせいで全然味わってなかったのよね;;;
 しかし今なら多分大丈夫。今回の特集も面白かった~。初期作品が収録されてたんだけど、鏡花って結構楽しい人だー妖好きが「忍ぶれど色に出にけり」なんだね(笑)。古めかしい文体だけど、ためしに音読してみたらとってもリズムがよくってするっと入ってくる。しかもオチつき(笑)
 波津さんがマンガ化した「化鳥」も味があってよかったし。今なら「高野聖」も分かるんじゃないかと(<学生時代ワケワカだったやつ・爆)

 京極「旧耳袋」5編。これ元話があるとしてー、特にテーマに沿って採ってるわけじゃないのかな?京極さんのことだから絶対何か縛りがあると思うんだけど…。小猿マッサージ気持ちよさそ~~誰か浅草に代参してもらえないでしょうか…信心信心(笑)

 小野さん「鬼談草紙」5編。相変わらず淡々としてますが、これって採集した話なのかなあ~それとも創作?「続きをしよう」はなかなか緊迫感があって怖い~~怪我をしない限り抜けられない鬼ごっこ;。反対に全然怖くないのは、二段ベッドの上と下の間の空間から聞こえる溜め息と、時々遅れてついてくる足跡ね。どっちも当事者に怪異を受け入れる余裕があって怖がってないから~(笑)。やっぱり書き方ひとつだなあと思うわ。現象よりも受け取る側の心理の問題なんだね。そんで私的には心理>現象なわけなんだけど、綾辻とか有栖川はどっちかつーと現象寄りなので…むにゃむにゃ;

 恩田さん 「私は風の音に耳を澄ます」 …「私」シリーズなのかな?今回は古典的というか狂気と痛いのが混じったような直接的ホラーであんまり好みじゃなかったな:毎回作風も変えてきそうな感じなんで次回に期待。

 その点前回の井戸の話も結構いい味だった山白朝子「未完の像」は、怖くはないけどしみじみと余韻があってよかった^^。生きるために人から奪ってきた少女の手から生まれる仏像を、それを見守る仏師の気持ちを描く筆に力篭っててぐぐっと引きつけられ。なかなか好みの文章っした。

 怪談実話ではやっぱり安曇潤平「山の霊異記」の文章が断トツ好み。自分的には、怪談なり不思議系の話は他人事だとあんまり面白くない…やっぱりその当事者の気持ちがこう手に取るように分かった方が実際生で話を聞いてるような面白さがある^^。どこが違うのかよく分からんが…やっぱり文章、語りなんだよなー。怪異以外の部分で見えてくる風景とか人間とか、そういうとこに惹かれます。

 あと、そうそう「幽」メインの一人加門さん、素敵だー(笑)。日常的な怪を書いた「徒然日記」も加門さんの反応が楽しすぎるんですが、北陸夜叉ケ池紀行のオチ(え)が素晴らしすぎ…<寝るんだからあっち行けよ! 最強っす…(惚)

幽 第4号 [雑誌] メディアファクトリー
novel | 『幽』
CM:0 | TB:0 |
【ドラマ】白夜行  [Edit]
2006-01-13 Fri
 もともとドラマ化にはあんまり興味がないので特に観る予定じゃなかったんだけど、正月からの犬→勝地→関根兄弟→山田の流れで(爆)急にその気になって初回二時間SP観ました。そしたら…泣いたー…;

 原作は当時読みまして、私の中では同じような時期に読んだ「永遠の仔」と似たような位置にある作品ですね。どちらも重く、その背負ったものを簡単に「分かる」とはいえない本なんだけど、「背負ってしまった人」それぞれが選んだ(選ばざるを得なかった)生き方に圧倒されてずしりとしたものが残るという。当事者の内面が描かれている分だけ私的には「永遠の仔」>「白夜行」ではあったんだけど、それは単に小説としての好みの問題であって、あえて描かずに想像させる・想像してしまうこの本も、それはそれですげー…と思ったんでした。人間の根っこにある古今東西普遍的な感情が描かれた物語も好きだけれど、こういう極個人的な感情もその人にとってはこれしかないただ一つの必然なんだと感じさせたら本物だよね~。

 で、初回SP。原作では最後まで明かされず、しかも仄めかされるだけだった亮司と雪穂を繋ぐ線、11才の時の大元の出来事が二時間かけて語られました。二人の気持ちも。ラストシーンも。二人の土台が全部。思いっきりネタバレだし、解釈が違う人もいるだろうし、これから先起こることも原作で読むのとは全く違った印象を受けると思う。だからきっと賛否両論あるだろうけど…私は、ドラマ観ながらあーそうだよな…と思ってしまったんだよねえ。薄暗い中でたったひとつだけ明るくて綺麗だったものを、それすらも失っても相手を生かそうとする二人の気持ちというか傷がひりひりしてもーぼろぼろと<泣

 生きていく道は何本もあったはずなのに、子供の頃にそれが極端に少なくなってしかも今その中の一本を選ばざるを得なくなってしまう。子供には重すぎる決断をして選んだ一本は、子供だからこそ楽になることを許さない潔癖さや固すぎる決心があって、この先もずっとそれに縛られて生きていく。「戻れるなら過去に行ってあの時の自分に逃げるなと言ってやりたい」っつーようなサンタ山田のモノローグもあったけど…それでもこれしかないと選んだ一本を後悔はできないだろうなあ…。子役の子二人よかったすね(将来のために名前ちゃんと覚えとけ・笑>自分)。母親を殺すとこは、母親も分かってたんかという気もしましたが…どうでしょう。亮司は子供時代からもうあといくつかエピソードが入らないと後の亮司にならないような気がするけど、雪穂はここでかなり決まったって感じ。痛いよー;

 正直なとこ原作では、もうちょっとその大元の出来事のせいで闇を抱え込んで感情の回路がどこか一本切れたまま大人になってしまった子供という印象もあったんだけど、ラスト近くタイトルの意味が分かった時、とっても描写の少ない二人の内面の中でそこから一番二人の気持ちを想像したような気がする。本当に心がないのなら、あるいは心を持たずに生きていこうと決めたのなら、ああいう言葉にはならなかったと思うので…。だからドラマ版はそういう感覚にうまくハマったというか。「君だって僕の太陽なんだ」は直接的すぎてあるいは原作者の意図とは違ったかもしれないけど(笑)、二人が何を思ってこれからそーいうことをするのかはかなり近いもんがあるんじゃないかなと。まあ原作ではそんなにハッキリ描かれてないんだから、どう思っても自由だよね<殴。ドラマ版解釈は自分的にはいいと思います。そんでそのまんまやるんじゃなく、あくまで土台を元に再構築してくってのが面白い。原作の裏側を見るようで。

 セカチューコンビなんで思いっきり「純愛!」とぶち上げてますが~。まあ…純愛かなあ。作者インタビューの献身って言葉が一番近いと思うが(…つまり今の容疑者Xもそういう話なのか?)。だから愛情よりもそうしか生きられない哀しさを描けるといーすね<ドラマ。つーかぱらぱら読み返したら映像化しにくいところ結構ありますが…がんばって!(笑)

 →公式HP(裏Pass探さないと…)

...More

【追記】
 原作読んだ時、亮司と雪穂はあの後手を触れることも言葉を交わすことも、目を合わせることさえ一度もなかったんじゃないかという印象だったんだよね(今読んだらまた違うかもだけど)。亮司はいつも雪穂の近くにいただろうし、雪穂もそれを知ってたし、何らかの方法で雪穂の敵(あるいは障害)だということは分かるようなアクションやコンタクト(亮司はコンピュータ関係強かったし)があったんじゃないかな~雪穂は雪穂で後始末をしたこともあったみたいだし…とは思うんだけど、二人が一緒にいるところは想像できないなあ。お互い勝手に動いてたんじゃないかと。勝手にだけど、目に見えないとこで繋がってる感じで。
 …なんていうか、近くいいるのに絶対に会わない、でも心だけは誰よりも近いっていうこういう切なさってかなりツヴォだったり(爆)。ドラマではその辺どうやるのか楽しみー。ラストのあのシーンではじめて目を合わせたんじゃないかな~と思ったりするんですが…どうでしょうね~。
media mix | 東野圭吾
CM:0 | TB:0 |
銀のトゲ5  [Edit]
2006-01-10 Tue
 ゆっくりと進んだシリーズだったけど完結。茨木を斬れる唯一の刀、鬼切。本物の鬼になったら必ず殺して欲しいという茨木と、必ず斬ってやるから安心して血を飲んで生きろという綱。生きてて欲しいだけなのに、それでも自分が斬ることでしか茨木の心を救ってやれないとしたら?…あ~綱がかわいそうだった;

 もちろん茨木も切ないんだけど、でもかわいそうだとは思わなかったのは、これまでどんなに分かってくれる人たちがいてもどこか孤独だった彼の心が満たされていたから。綱と酒呑と梛姫からもらった気持ちが、逆に何かしてあげたい気持ちに変わる。ずっと人と関わることを避けてきた茨木がホントの意味でひとりじゃなくなったからだよな…

 今回は梛がも~~よかった。鬼も人間も大した違いがないと言う綱と、鬼の茨木が好きだという梛と。斬ってやるしか方法のない綱と違い、梛が他の方法で茨木の心を救ってくれたなあと…やっぱ女の子だよな~~強いな~~><

 あ~やっぱ「真夏の国」完結版買わなくちゃ…

 喜多尚江(花とゆめ)
comic | 喜多尚江
CM:0 | TB:0 |
空を仰いで(文庫版バッテリーIV収録)  [Edit]
2006-01-10 Tue
 本編。やっぱりこの心理描写は大人向けだと思う。吉貞のおかげで救われてるな~。つか吉のパートは「The MANZAI」より全然面白いです(笑)

 IVの書き下ろし短編は巧三歳、祖父の井岡監督視点のお話。おー巧でも自分からおばあちゃんの腕の中に滑り込む時代があったのね~。だけどはじめてのボールとの出会い、その手触りが何かを変えたようです。本編で語られた、生き物のように巧を呼ぶボールの声と呼応してるんでしょう。その感覚はとても共有できないけど、それ以来祖母に甘えることもできなくなったのかと思うと天才(つか選ばれた人間)も楽でないなあ~と思う。せめて幸せにしてやってくれよ>ボールの神様

 三歳の豪との出会いは、同じ町に住んでるんだからまあそういうこともあるかと。手から手へ渡されたボールに運命を感じたりはしないけど(笑)

 たったこれだけの短編だけど、祖母は印象的だったなー。私もあーいう強いオンナになりたいものです。

バッテリー〈4〉 あさのあつこ(角川文庫)
novel | あさのあつこ
CM:0 | TB:0 |
とりあえず…  [Edit]
2006-01-10 Tue
 年末の分まで感想up。「ネクロポリス」は予約がついたので後日また改めて借りることにしましたー。今のうちに「幽」読んじゃおう。あと「バガボンド」10巻まで買ったからそれもv

 書くのをすっかり忘れてたけど、お正月は八犬伝と組!!と古畑ファイナルを観ましたよ。昨日の「西遊記」は海外からも注目されてるってんで観たんだけど初回あんまり面白くなかった…<オイ。お正月の三つはどれも楽しんで観れましたです♪古畑はいつもいい出来なんで安心して楽しめるわー。久しぶりでも雰囲気が変わってないのが嬉し。イチローはすげー自然な演技でびっくりした~引退したら意外と役者でもやってけるかもよ?あ、藤原くんのは録画したまんまだった…初日3つもだぶってるんだもん!(笑)後で観よっと。

 組!!(なぜ本編より!ひとつ多いの?)はやっぱ懐かしかったな~。その前にやってた総集編がさらに懐かしかったが(DVD録ってあるけど実家でつい観てた)。会津以後の歳はいろいろ遺されたものを背負わなくちゃ感が強くて、個人として本当の本当に生きたいようには生きれなかったんじゃないかな~と思ったりもした(当時の「男」として本当のところはわからんけどね~・笑)。心の底では斉藤がうらやましかったに違いない(決めつけ)。あと、歳の中に山南さんの場所ってのがあるんだなあ~と…思い出を美化してるって感じじゃなくって、なんか自分の一部になっちゃってる感じにほろっときたり。あ、あと永井さんがよかった。やっぱり榎本や大鳥よりそれまでの思いを共有してきた男たちの方が奥の感情まで(勝手に)想像しちゃって深いよな~。

 犬は2夜連続5時間も観れるかな?と思ってたけど、これがしっかり観てしまった(笑)。話もストレートで役者的にも見所多かったんでいいエンタティメントっしたv。いろんな青の衣装(風水カラー?)もキレイだったし。新聞のキャスト欄での注目ポイントは渡部と勝地(イージスの行役v)だったんだけど、終わってみたら一匹狼ぶってるくせに意外と世話焼きな押尾と低めに抑えた声とちゃんとアクションしてる動きがカッコよかった山田優とホントに犬っぽく渡部に懐いてる山下が気に入った(笑)。原作は昔読んだきりなんでまたちゃんと読もうかな~。
 ところで後でいわしさんとこで知ったんだが、勝地ってイージスデビューじゃなかったのね~。てっか「六番目の小夜子」に出てたのね~。その役覚えてるよ、原作にはない役だったのに印象的だったんだよなー…ん?確かあの時感想にもそう書いたハズと思ってPCローカルから発掘して過去の恩田陸のページにアップしてみた(笑)。うわーホントに関根兄弟(山田&勝地)のことしか書いてない…いやでも、あれ原作とは大分違ってたけどドラマもやっぱり関根秋が主役だったしね?<違
コメントを読む(2)
え、主役は  by いわし
秋君でしょ!(笑)<お約束

本当にねぇ、三本重なってはムリです! と、古畑は諦めました。組もまだ見てませんし。
で、古畑はイチローがどんなものか見たくて、イチローの回だけ録画(未見)。先日某所で某俳優さんを見かけたとき、同行の友人が「犯人だ! イチローの回の犯人!」と言うので、最初っからネタバレで見る予定です(涙)。
あ、でも古畑って、いつも犯人は最初に見せるんだっけか。

ちなみに『永遠の仔』で勝地君とコンビを組んでたのは近藤周平(浅利陽介)でした。
>いわしさん  by banri
そうよね~間違ってないよね~<秋くん主役(笑

イチローはいやー堂々としたものだったわ。本人役じゃなくても案外自然体で演じられる才能を持っているかも…いわしさんの役者眼で鑑定してー(笑
…ってイチローの回の犯人はイチローでは。や、そうそう最初に分かってるからいいのよ<犯人。あーでも翌日の松島菜々子ん時はひとひねりあったな(藤原くんの回もかも)

永遠の仔はドラマも評判よかったから観たかったのよね~借りてこようかな(そして勝地チェックv)。え、周平くんにも子役時代が。…やっぱりやわらちゃん似だったのか気になる(爆
memo | 新選組!
CM:2 | TB:0 |
女教皇ヨハンナ 上・下  [Edit]
2006-01-10 Tue
 キリスト教が各地の異教を征服していった中世ヨーロッパに、教会の公式記録から抹殺された男装の女教皇がいた。当時のキリスト教において女とは罪の温床であり、学ぶことも考えることも許されてはいなかったこの時代に、ヨハンナは自らの理性と知性のみを信じて生き抜こうとするー

 ダヴィンチ・コードつながり(?)でこれも映画になりそう…と思ったらやっぱり制作中だとか(笑)。歴史の影の部分を扱った話や蘊蓄系は結構好きだし、男装の女性が知性を武器に男性社会でのし上がっていくってのが面白そう~と思って読み始めたんだけど、意外と爽快感はなかったな~(^_^;

 キリスト教に征服されたザクセン人を母に持ち、母が持つことを許されなくなったオーディンをはじめとする北欧の神々への信仰にも惹かれつつ、それでもヨハンナは学びたい一心でキリスト教の道を歩んでいく。神の実在性や神秘性を薄れさせるとして今となっては司祭たちからすら失われかけている古代の論理や理性を持つことは、たとえ男性であっても地位があろうともある種の危険性を孕んでいる。ヨハンナが本当に信仰しているのはキリスト教ではなくこういった真理や真実なのだ。けれどもそれを表立って言うことのできない時代、また幼い頃に刷り込まれた父母の関係から決して男に身を任せないと誓っていたヨハンナだけどそれでも好きになってしまったら心を止めるのは難しいわけで。だからヨハンナは常に身内に矛盾を抱え込んでいるんだよね~。男と女、信仰と科学的論理、自由や野心と愛情…。それでも科学や論理の持つ真理の力を学ぶこと考えることが一番の歓びだという「早すぎたヒロイン」ではあるのだけど。

 当時のキリスト教の蛮勇さ、異教徒との戦いや男性主義的な見方以外はありえなかった教会の現実、皇帝(政)と教皇(宗教)の共存してるようで実は一発即発な関係、教皇の座を巡っての貴族たちの権力争い…歴史的な部分はかなり忠実で雰囲気もありなかなか面白いんだけど、調べた史実をエンタティメントとして昇華するにはちょっとハッタリが足りなかったかな~(笑)。小説は一作目だそうなのでそのせいもあるかもしれないけど、ヨハンナの物語としてもうちょっとワクワク感があったらよかったのにな~と(自分の好みですが)。その点「ダヴィンチ・コード」の方がハッタリが効いてて歴史の謎を解き明かすってワクワク感があって面白かった。構成にミステリ要素があると面白いよね!…ってこれそもそもミステリじゃないのか…<殴

女教皇ヨハンナ (上) 女教皇ヨハンナ (下) ドナ・W・クロス(草思社)
コメントを読む(2)
おっしゃるとおり  by よっちゃん
はじめまして
第一級のサスペンスミステリーといっていいでしょう。だからもっと多くの人が読めるはずなのですが。
大歴史小説であり、立身出世物語であり、宗教批判であり、大恋愛小説です。
とにかく凄い傑作にめぐり合ったものです。
>よっちゃんさん  by banri
はじめまして、コメントありがとうございます。
サイトの方も拝見させていただきました^^
私が一番感じたのはヨハンナの中の女が持つ矛盾性でしょうか…男社会の中で失われた古代の知性を武器にのし上がっていくのならとってもエンタティメントだったと思うんですが、ゲロルトへの想いに引き裂かれてしまうのが何ともリアルで…それを超えて自己実現しようとする「女」の物語だなあと。
でもそういう女性たちが歴史の影にひっそり生きて道を繋いできたのかも…というのはロマンですね。
宗教と歴史物語部分は面白かったです~。
novel | ドナ・W・クロス
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五月の鷹  [Edit]
2006-01-10 Tue
 時はアーサー王の治世。ブリテンを平定し国内に秩序と正義をもたらした彼の時代は安定しよく治まっているのだけど、その実常に王位を巡る陰謀がうごめいている。円卓の騎士の一人、アーサーの甥にしてオーク二-の惣領息子ガウェインは知らず知らずにその罠に足を踏み入れ、いわれなき罪を着せられて裁きを受けることになった。神聖裁判…与えられた試練に耐え得れば潔白だと認められ、そうでなければ命が奪われる。ガウェインに与えられた試練は「すべての女が最も望んでいることとは何か」を正しく答えること…そうして彼は裁きの一年後までに答えを探すべく放浪の旅に出たのだったー

 円卓の騎士の伝説と言っても有名どころ以外はあんまり(つか全然)詳しくなく、この物語の元になったエピソードも知らなかったんですが…あちこちにさりげなく他の騎士たちの伝説をちりばめつつもかなりオリジナルな物語になっているようで。とりわけこのガウェインの生真面目さときたら、出てくる女たちの現実的且つそれぞれの立場で幸せを追求しようという直接的な欲望に対しても何とか誠実に対応しようと汲々とし、時には逃げ出したりしてるあたりが何とも騎士らしくなく(笑)、伝説というよりもっと身近な物語になっているのです。

 「ガウェインとは、ウェールズ語で『五月の鷹』という意味である」…うおーカッコええ!おまけに赤毛の犬を連れ赤毛の馬に乗った赤毛の男…しかも御前試合で優勝するほどの剣士と来たら好みv以外の何者でもないのだが、実は彼の本分は強さよりその騎士らしくないほどの生真面目さにあるのだ。探求の旅の途中だというのに女の世捨て人の間で雑役夫代わりに働いてみたり、あちこちの女たちの求愛の視線から必死に逃げ出そうとしてみたり。挙げ句に人里から離れて隠者になろうかと思ってみたり。真剣なんだけど段々探求の旅からルートが外れていくのがなんていうかかわいい…全然ローマンティックじゃない詩に夢中になってみたりね(笑)。騎士らしく冒険とロマンスを求めるでなく、むしろ一族の女性たちの貪欲な征服欲を恐れているが故にいつの間にか本当の自分というものを奥深く閉じ込めていた彼が、ようやくささやかな幸せを見つけたのがよかったね!と。

 テーマ自体は伝説の形を借りながらもとっても現代的ですねえ~。これは元になった伝説でもこの答えだったのかな?コーンウォールの女系の歴史や古い宗教が気になる…。まあ神話の女性たちって結構強い人多いですが、その生き方や人生に意思を尊重してくれる男性ってそうはいないのじゃなかろうか?主役はガウェインだけど「女性の物語」って感じがしたー。それとも「騎士」とは本来そうあるべきものだという作者の主張なのかもしれません(?)。そういう意味ではガウェインは騎士の中の騎士の鏡だよね~。

 従兄弟にして親友のイウェインと兄大好きな弟たちとの関係が楽しかったなー。もっといろいろ読みたいとこだったけど、そこは本筋じゃなかったので残念っした(笑)

 アン・ローレンス(福武書店)
novel | アン・ローレンス
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明けまして~  [Edit]
2006-01-04 Wed
 おめでとうございます。毎度のことながら新年のあいさつすら気ままですが(でも去年よりは早かったような・笑)、今年もどうぞよろしくお願いしますv。というわけで取りあえず去年の分のマンガ感想を3つUP。あと小説二つ…明日が返却期限なんすよ…(ちなみに明日から仕事です~また雪降ってます…朝が大変;)

 年末に終わらせたかったんですがね…31日に年賀状刷ろうとしたらプリンタの調子が激悪く。そういやその前の年もハガキ印刷は調子悪かったんだけど、普通にA4印刷する分には問題なかったので放置してたんだっけ。もーだましだましも使えなかったので、家族のプリンタ借りたんですが、これがまた途中でぶっ壊れましたよ;なんでや;元旦から新しいプリンタ買うはめになってしまったよ…(しかも家族のは修理代が…)

 そんなこんなで年末年始は相変わらず読書できず「ネクロポリス」は間に合わず。明日大丈夫そうなら延期してこよ。ゲームの方もしばらく停滞してて飲んでばっかりの年末年始だったような…ずーっとほろ酔い状態?(笑)
 あ、でもそうそう、お正月に実家方面のブックオフやブックマーケット行脚して、念願のスラムダンク完全版げっとー♪もー全巻セットなんてどこにもなくて、あちこち回ってようやく揃えたーv。しかし…お、重い(爆)。お正月だと毎年恒例くじとかあってちょっとお得だったし。新年からついてるヤツが1000円で2000円分の金券を当ててくれたしw。この調子でnanoも当たったりしないかな~♪(とさっそく応募)

 こんな感じの年の初めですが、まあ自分にできることもちゃんとやってかなきゃなーと、一応気持ちを新たにしてみたり(一応か)。取りあえずはあんまり溜めずに感想書こうー(それ何度目の目標だよ…)
memo
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ONE PIECE 40巻  [Edit]
2006-01-04 Wed
 大分バラけてきました~~(ここからが長そう・笑)合流が待ち遠しいです^^。本誌ではロビンちゃんの過去編も始まってるそうで…気になる~。ロビンちゃんの過去=歴史の本文やらなにやらにも関わってくるんだろうし、ワンピ世界の謎に迫ってくる…んだろうし?まあルフィには関係ないけど(笑)。例えDを通じてルフィがそこで果たすべき役割があるんだとしても、「勝手にやってろ」が船長の魅力だもんな~v

 門番の巨人族はエルバフの民でしたか。これはいよいよ「男ウソップ勇敢なる海の戦士への旅」のお膳立てができたってことかな。もう一度海に出た時の気持ち思い出して再スタートして欲しいっすね。…エルバフへ行くとか言うなよ;

 ゾロ、剣士勝負の前巻よりある意味見せ場多かったような…アバウトさと駄目さ全開、いいわ~(笑)必死で門開けたガレーラとフランキー一家混成軍が気の毒すぎ…。今回サンジとの双璧スタンスが多かったのが嬉し~~vv。憎まれ口のききあいがラヴすぎ。しかも以心伝心。左がゾロ右がサンジってのもなんだか納得できるものが…(笑)。えーっとゾロさん、また先に走り出しちゃいましたけど大丈夫なんでしょうかー;(こっちも個人戦突入かな…)

 んで一人先頭突っ走る船長。ギア…って何?もっと面白ェものって加速装置?(爆)今までの突飛なアイディアじゃなく、内部で何が起こってるのか見当もつきませ~ん。ブルーノのエアドアもかなりずっこい能力ですが、回転ドアはもっとイヤ;;。「強くなんかなくたって」一緒にいてほしい仲間かあ~。ウソのことも言ってるんだろーな。でも誰よりも強くなって自分が仲間を守るってのは今までのルフィとちと違うかも?いや、仲間を泣かすヤツは今までも容赦しなかったけどね。でも守るとは思ってなかったような気が…。それだけ世界政府との戦力差がルフィでさえ笑っていられないほど深刻だってことなんだろうけど…。そう!ルフィの顔が。いつものどんな時でも絶望しないで周りに力を与えてくれるアノ顔が見たいよー。今はどことなく悲壮感漂ってる?仲間の方だって一つ超える度気持ち的に強くなるんだから、まあそう一人で背負わず、今まで通り普段は皆に世話かけながら、いざって時に頼みますよ船長v

 あとはー(ほんっと大盛り…)ルッチは帽子外さないほうがいいかと(笑)。悪魔の実も気になることは気になるけど、それより誰と当たるかですねー。CP9が何であの長官に従ってるのか?と思ってたけど、そうか、誰が頭でもどうでもいいわけね;一体なんであーいう人間ができたものやら。もともとそういう人間を集めたってより、やっぱり政府での訓練の結果って気がしますが。育てたヤツの顔が見たい;。長官はあまりに雑魚すぎて怒る気もないですが(しかしロビンちゃんぶったのと蹴ったのは許せん!)、裁判長もあんなんでいいのか?裁判は形だけだからいいのか;しかしW7に来た裁判長はいい人だっただけに…

 あ、そうだ。フランキー拗ねるなー(笑)愛されてるぞ、アニキv

ONE PIECE 巻40 (40) 尾田栄一郎(WJ)
comic | 尾田栄一郎
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イヴの眠り 5巻  [Edit]
2006-01-04 Wed
 完結ー。あう、やっぱりみんな死んでしまった…;静もセイも今井先生も。イヴってそうか、生かすものではなく受け継がれていくもののことだったのね…。ヒトと交わって眠りにつき、いつか目覚めて人類を進化させるかもしれない遺伝子、門番としての役割…それが本当にまた何かの火種にならないという保証はないんだけど、アリサはそんな重荷を背負って行けるんでしょうか。…いや、それは女にしかできないかもね。

 死鬼の魂を結局救ってあげられなかったのがちょいさみしかったかなー。凛にすら魂がないと言われるよーな死鬼だけど、最後の涙は彼のだったと思うからねえ。死んでからも静と凛の中には入れないしね;…あーでも、いつかアリサが子供を産む時に、死鬼の魂を産みなおしてもらうというのはいいかもしんない。キジムナーになって還っていった静と凛の魂が、生まれたての真っ白の魂に戻った小さな弟を連れて還ってくれてたらいいと思う。そんでいつかそれをアリサに還すのだ。そんな風な救いを求めちゃだめっすか?(笑)

 烈は意外と気の毒な役回りだったですねえ…(爆)。いつか報われることがあるんでしょーか?報われるといいねえ(笑)あ~成長した姿が見たかった!
 は~それにしてもチビ双子二組のかわいいことvv。静は…うん、やっぱり凛と一緒になれてよかったなあ。お互いに伸ばした手を見て、やっと傷も悲しみも癒えたんだなあと…だから、うん、静の死に関してはやりきれない思いはないかもしれないなー。

イヴの眠り 5 (5) 吉田秋生(フラワー)
コメントを読む(1)
  by ミント
アリサと烈の子供として生まれ変わったら
そう思いますね。
最期の時初めて死鬼が可哀想になって、哀れな
こいつの魂はなんておもいました。
アッシュも英二の子供に生まれ変わってなんて思っています。
アリサの子供が普通だなんて考えられないけど
静の特質を彼女が、受け継いだようにアリサの子供もそうだと思うんですけど・
旧ネオジェネス社の事になりますが・・
静に大金を盗まれても気がつかないのは、仕方ないかも。
日本円で78億は盗まれたんだけどね。
シュライバー博士にまで、大金盗まれて気がつかないなんて(汗)。
日本円で6億は、盗られた。
この会社って・・・
イヴの眠りは近未来の話ですから、1ドル100円として。

comic | 吉田秋生
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C-blossom -case729- 2巻  [Edit]
2006-01-04 Wed
 完結。いや~お見事でした!ここまで全編福井テイストを生かしてくれるとは正直期待してなかった。紛れもなく原作のアナザーストーリーだったわ~~vv。その分ひょっとしたら二巻ではあんまり霜月さんらしさを出せなかったかもしれないんだけど(少女マンガテイストっていうか)、表情、言葉、言葉にはならない思いまで、紙の上に映し出しあますところなく伝えてくれたその理解力と画力に拍手~~^^

 とにかく人間ドラマとして読みどころいっぱいでv。トマジュー飲んでがんばる渥美本部長とか(違)16歳行とか(もっと違)。渥美を中心とした新体制がダイスを刷新しようとする時に当然起こるだろう旧体制派との軋轢を予想してあちこち網張っておく手腕ももちろんだけど、何と言っても渥美の魅力は人を見、任せることができるところですね~。冷静で明晰な判断力と青臭いとこがなんともいい漢なんだよな。この時すでに「イージス」事件の大元になった命令は実行されてるわけだし、渥美自身もそれに関わっているのだろうけど…だからこその言葉なんだと思う<「できれば人は殺したくないと思っている」。そしてそれが多分「放したいけど放せない」行と通じるところでもあるんだろうな。

 東谷の高木に父親を重ねる思い。東谷→行へのねじれた感情の元はそこだったのだね。単に自分にできないことをやってのける行へのコンプレックスじゃなく、東谷って人間を占める大きな存在がきちんと描かれてたのは大きかった。ラストの東谷の顔がさ~~もう。最初からずっと見続けてきた背中にやっと届いたと、こんな状況でも嬉しそうな顔にこっちが泣きそうになったよ…脇にいたるまでそれぞれの人生を抱えてるのが福井小説の魅力だと思うv

 そして行。も~すべてが「あの行」につながるその姿と、今はまだ光を見つけられないでいるその顔が…それでも人でいることを諦めず生きようとするのがホントにホントに行っした><。ロープアクションはさすがに超人的すぎ!!と思ったが(可能なんですかあれは?!)「生きて苦しむ」方を選ぶのが行だよな。東谷の選択を受け入れたったことは、あんなニヴい行でも何か感じるとこがあったんだろーか…それが東谷にとっては迷いのない信念なんだと。行にとってははじめて「東谷」って人間を心に入れた瞬間だったかもしれない(基本的に他人はガンチューですから…爆)

 個人的には空での香奈の言葉が響いてさ~。「絶対また描かなきゃいられないようなものと出会えるよ」…今はまだ見えなくても、行がそれを見つけることを私は知ってる。だから今はまだ心から信じられなくても、東谷の「生きてもっと苦しめ」とともに忘れないで欲しい…「苦しみぬいた先にはきっと光がー」
 
 そんなわけで香奈が行らしい生き方を自分なりにきっちり受け取ってくれたのは、少女マンガ=恋愛方程式を裏切って嬉しかったすねv。差し込む一条の光に自分から近づこうとすること。人であり続けるためにあきらめないこと。…う~む、ホントに見事に福井テイストを堪能させてもらいました~。

C-blossom-case729 2 (2) 霜月かよ子(KCDX)
comic | 福井晴敏
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| 日々是好日 |
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