読書の欠片ネタバレあり
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図書館戦争  [Edit]
2006-10-31 Tue

『図書館の自由に関する宣言』

  一、図書館は資料収集の自由を有する
  二、図書館は資料提供の自由を有する
  三、図書館は利用者の秘密を守る
  四、図書館は全ての不当な検閲に反対する

  図書館の自由が侵される時、我々は団結して、あくまで自由を守る



 文面がどこまで同じだったかは覚えてないんだけど、1年半バイトさせてもらった我が市の図書館にもこの額が掲げてあったと思います(よね?<オイ)。しかしまさかここから自衛隊ならぬ図書隊が立ち上がるとは思いもしなかったよ!いや~~期待以上に面白かったです。

 昭和の終りに「メディア良化法」が成立・施行されて30年、法務省のメディア良化委員会は、公序良俗に反する出版や各メディア媒体を取締まる権限を持ち、公に検閲・押収するのが日常になっている。一方その危険性をいち早く察知し、「図書館の自由に関する宣言」を基に「図書館の自由法」を成立させた図書館は、メディア良化委員会の敵となりながらも資料の収集と提供を続けている。司法の介入しない超法規的解釈によりその抗争は激化、図書館は各地に図書基地を持ち、図書防衛員の育成と彼ら自身による自衛の道を突き進むに至るー

 かつての図書館焼き討ちの悪夢から立ち上がり、自衛隊払い下げの武器で日々訓練し、警察よりも実質的に戦闘体験を持つ図書隊員…なんて、設定的にはバトロワ的世紀末な世界なのに、トンデモな感じはしなかったですねえ~。それは戦うために用意された設定じゃないからかも。主人公の郁が特殊部隊に配属されたのでドンパチがメインかと思いきや、実は図書館を取り巻く現実をいろいろ煮含めてあるのだ。自由を盾に正義を掲げてるわけじゃない。ただこの火を絶やしちゃいけないという想いが伝わってくる。通常の図書館員たちもその気持ちは同じ、そしてその心意気には、本好きなら誰でも賛同しちゃうんじゃないでしょか。本を焼く国はそのうち人を焼くってその通りだよな;

 作者お得意の自衛隊さながらの訓練や実戦と、リアル図書館のお仕事や心構えが同居して、その世界観が不思議としっくり肌に馴染むんだけど、出てくる人物にもそれは言えるのだ。自衛隊で図書館員。もはや全然違和感感じません・笑。そして相変わらずこの人は青少年の未熟さを描くのが上手いんだよな~。その上でいつまでも甘えを許さないというか、もひとつ高いところを見ろと、自分で登ってこないと見れないよ?と、にっこり笑って突き放すような、でも実はそこで待っててくれるような、そういう大人な視線を感じる、うん。青いのと甘えてんのは違うのだ(何)

 シリーズものとして魅力あるキャラも揃ってます。あとがき読んでから読み始めたけど、郁と堂上は確かに月9だー!と思った私の月9観も結構間違ってるかもしんない。手塚もあの人間関係疎いとこがかわいいし名前はグリーンウッドだし(関係ない)、柴崎は絶対出世すると思う…。小牧も脇に徹してるんでそのうち番外編とかで主役張ったら意外な一面が見れそうだ。次は「内乱」ですね。シリーズとしての山場をどこに持ってくんのかなってことも含めて楽しみにしたいと思います。

図書館戦争 有川浩(メディアワークス)
novel | 有川浩
CM:0 | TB:1 |
地下鉄に乗って  [Edit]
2006-10-31 Tue
 浅田次郎の昔の作品は文庫で結構積読状態になってるんですが、映画化記念でチョイスしてみました(映画行かないで原作読むやつ)。読んだと思ってたけどまだだったのね…

 戦後裸一貫から叩き上げた繊維業界の雄、小沼佐吉の次男として生まれた真次は、その父に反発して家を出、40歳を過ぎた今は地下街にある小さな下着会社の社員として、スーツケースに商売物を詰め込んで一日中地下鉄と地下街で毎日を送っている。そんなある日、父親を嫌悪しながらも一番父に似ていると言われる真次は、地下鉄の出口から東京オリンピックの年の新中野に迷い込むーそれは兄の死んだその夜だった…
 自分の人生の一部とも言える地下鉄が、真次と愛人のみち子を過去へと連れていく。戦後の闇市で、満州の戦場で、出征前の地下鉄で、平和で美しい昭和初期の銀座で、それぞれの時代の父と出会った二人が最後に見たのは…

 映画の予告や宣伝で見た大沢たかおがすごくいい感じだったんだよね。堤真一演じる息子がタイムトリップして闇市の時代を生き抜いてきた父親(大沢)に出会う、と。現実では老いていてもう関係の修復も不可能な父子が、自分より若い父とその生きてきた時代というものを実際体験することで、今までとは全く違う父の顔が見えてくるんだろうなーと。短い画面からも、疲れてる堤と対照的に大沢の力強さみたいなものが伝わってくる気がして、読む前からある程度話を勝手に想像してた節があるんだけど…うーむ、微妙に期待と違ったかな…

 さあっと足元を砂が流れるように切り替わる現在と過去に違和感がないのは浅田次郎の筆力でしょう。まして過去の風景や人間たちにあれだけ手ごたえがあるのはさすがとしか言いようがない。焼け野原になった街で、飢えで人々がみな同じ目をしてる中で、とにかく儲けることを考えながらもその目はひたむきな熱意と純粋な未来への希望を湛えているアムール。生き馬の目を抜く世界で誰も信用しないで生きている反面で面倒見のよさや律儀さを持っている姿は、想像どおり魅力的なのだ。華やかな人々が行き交う賑やかな銀座を、重い荷物を抱えて働きながら、いつかメトロに乗ってあちこちに行くんだと小さな胸を温めていた少年時代、満州で民間人とともに敵地に置き去りにされながらひとり義を通そうとした軍隊時代。時を遡りながら初めて知る一人の人間としての父の姿には期待通りぐぐっと引き込まれて…だからこそ、最後男と女の哀しい物語に着地して、あ、あれ?と…思っちゃったみたいです;最後まで父子の、ひいては家族の物語だったらバッチリストライクゾーンだったんだけどな~~。ベタでもいいんです…。父のように生きていくだけという真次の決意は分かったけれど、父も含め小沼家のその後が見たかったな、と。妻との間も別に冷えてるわけじゃないのに、それでもみち子をというのがイマイチ分からなかったせいもありますが。

 とは言え、やはりこの行間に滲み出るやさしさは浅田次郎の本領だよなー。↑なわけでオチはともかく、そこに描き出される人間の姿、どん底にあって力強く響く言葉には何度も揺さぶられるものがありました。真次の生い立ちや家族関係には、他のいくつかの物語のように作者がぽつぽつと語ったことのある過去と重なるところがありますよね。解説を読んで、それでも小説家という夢を諦めず、やさしさを描くことができる浅田次郎ってすごいと改めて思ったりもしましたよ。

地下鉄(メトロ)に乗って 浅田次郎(徳間文庫)
novel | 浅田次郎
CM:0 | TB:1 |
パーム 29巻 午前の光 III  [Edit]
2006-10-30 Mon
 どシリアスの展開から一転、意外なところから終りがやってきて怒涛のハッピーエンディング。…か?いや最後にきて、マフィアのくせにジェームスファンなのねと安心させてきたレオ・ネロから不穏な言葉が出たのが気にはなるんだけど、でもやっぱりこれからの数年はジェームスにとって穏やかで幸せな時間なんだろうな。それは素直に喜ぼう。

 ジェームスの出生の秘密は一番ありそうなとこに落ち着いたなーと。その可能性は最初から思わないではなかったというか、むしろそれしか考えられなかったわけですが。前巻で父親候補とされたナンバー2は実際お会いする前にサヨウナラ(チ~ン…)。今までジェームスを追いかけてきたマフィアの世界との決別がこの探偵編のメインになるとは思っていたけど、まさかこんな風に突然解放されるとは思ってなかったわ。またジェームスが自分から去っていこうとするんじゃないかと心配してたのに~。結局あの親父もフツーの人だったのねえ。そこにどんな愛憎と葛藤があったのかは今となってはもう分からないけども。でもこのシリーズでジェームスの父と母がともに「人間」になったのは確かですね。イライザママも。

 スキャンダルとか遺伝とか、こういう時代なのであんまり重く感じないんだけど、この時代でキリスト教徒の国であることを考えれば割り増しすべきでしょうね。だからこそフロイドとケリーがジェームスにぺったり張り付いてるのにはなんだか癒されるわ。暑っ苦しい図ですが…笑。それにどのみち、あの人たち際どいジョークが信条だし。

 ジョイともめでたく婚約して、ジェームスのために喜んで祝福させてもらうけども、やっぱりカーターには敵いませんな、ちょっかいかけるのが愛情表現のジェームスの相手として最高だ・笑。ジョイと結婚すればもれなくカーターが一生ついてくるんだからパーフェクト。「人生は短い」…その中でも短いジェームスの残りの人生が、午前の光の中にありますように。レオ・ネロの予言なんて吹き飛ばして、イライザママが見たあの緑と空を、美しいものを毎日見れますように。

 最後の「ふたりの息子」とは作者のなのかそれともカーターの双子なのかな?いつもの映画的なラストと比べると「つづく」の引きなのが気になるー。次は過去編の予定だけど、その次の最終話つながるんでしょうか。いつになるかわからないけど(…)しっかり見届けたいと思います。

パーム (29) 獸木野生(WINGS)
comic | 獸木野生
CM:0 | TB:0 |
XERO・X / IX  [Edit]
2006-10-30 Mon
 二巻同時発売で完結。ああーやっぱり随分いなくなっちゃったな…バツもとうとう…何にも止めてあげられなかった。最初からずっとそうだったんだから、なかったことにできるはずがなく、他の結末もありえないとわかってはいるけど、バツがバツであった時の記憶も希望も行き先をなくしてしまった。VIIまでのゲオとバツのいろいろなシーンを思い出すにつけやっぱり無念だ。バツは新都には辿り付けなかったんだなーって…

 まあね、光=バツだと思えばいいのかもしれないが。しかし飛田が自分の自我・記憶を持ったまま守の中にいるのとは違うからなー。もしか同じ魂なのだとしても、それは一度まっさらになったんだろうし。あの記憶を持つバツはもういない…やっぱり私には光はバツの忘れ形見としか思えないよ。

 ミロクやヴィシュヌ、プロジェクトジパングって結局なんだったのかとかクローンアキラとか、読み返してないのでイマイチまだ未整理はところも(相当)あるんだけど、私的にはXでああこれかーってとこに辿り着いたような気がするんだ。「ゼロを取り戻せ」…爆発がなければ続いていたはずの「正しい」世界、それはつまり今自分が生きている世界はあるべきじゃなかったってことで、誰もがゼロを夢見ている。だけどゲオもジュリアも今じゃなきゃここにいない。「君の夢が見たいよ」ーそれでよかったのに。アギだってやっと「ヨコタの罪」から解放されてたのに。せっかくそこに辿り着いたのに、結局12天とか元帥とかシヴァとかに意味なくボロボロにされたけどな;

 しかしガラシャはイー男になったなあv(いきなり方向性の変わる感想)X・XIの一番の収穫はこれだっつーくらいに。ボロボロになってもズルくても生きててくれてよかった。ラストにかけてバタバタとみんな死んでいくのが無残で辛かったけど、生き残った者たちのたくましさは昔と変わらずにこいつららしくって、それでなんとか救われました。無邪気だったあの頃は戻ってこないけど、大人になった顔ってやっぱり好きだ。その目がただ強いだけじゃなくやさしいのは、自分に繋がるいろんな思いを知っているからなんだよね。残った者がそうやって生きていってくれれば、死んでしまった者たちの思いだけは残る。そう思えるラストだったです。

ZERO 10 (10) ZERO 11 (11) やまざき貴子(花とゆめ)
comic | やまざき貴子
CM:0 | TB:0 |
ワイルド・ソウル  [Edit]
2006-10-25 Wed
 最近どこかでトリプル受賞してる作品なことを読んで脳内インプットしてた本。直木賞芥川賞にはあんまり食指が動かないんだけど吉川英治文学賞、日本推理作家協会賞とは経験的に好みが似てることが多いので…いやービンゴ!でした。図書館でもこの人の本は結構見かけてはいたんだけど、タイトルとか装丁でピピピと来るものがなくてスルーしてたみたい。もったいね~~(しかし今改めてみてもどれもちょい古臭い感じっつかイマイチなような…<タイトル装丁)

 南米大陸アマゾンを一人の日本人が遡っていくプロローグから二段組の第一章に、ついていけるかなとちらっと思ったのもつかの間、読み始めた途端ガツンと衝撃を受けて引きずり込まれた。1950~60年代に外務省が主幹となって行われた移民政策、緑の広がるブラジルの大地と政府が謳った入植条件を信じて太平洋を渡った何万人もの日本人たちが辿り着いたそこは、農地どころか生きていくことすら難しい未開のジャングル「緑の地獄」…彼らは「アマゾン牢人」と呼ばれ、多くがその過酷な環境下で命を落とし、何とか生き残っても文明や矜持を剥奪されて心が折れたまま諦めきった人生を送るしかなかったー

 妻と弟の3人でアマゾンの奥地に入植し、そこで全てを失った衛藤が生きてきた12年を駆け足で辿りながらも、その圧倒的な歴史的事実に体温は上がり呼吸が早くなる。それは「小説」だけれど教科書や淡々とした事実だけを読んでも分からない感情だ。何度かこういう読書体験をしたことがあるけど、久々に頭を横殴りにされた…。移民とは名ばかりの棄民政策、そのすぐ後から始まった高度成長期を謳歌する日本人たちとは全く別の次元で、別の人種として生きてきた人間たち。国に騙された怒り、人間として扱われなかった悲しみ、諦め、生き抜いても拠って立つところのない存在の満たされなさ。だけどその地獄と同じ場所で無償で与えられる救いもまたいくつもあって、そこに幸と不幸が複雑に縒り合わさった人生が浮かび上がってくるのだ。

 移民としてのあらゆる苦労を味わった衛藤と山本、二世としてアマゾンで生まれたケイと松尾。彼らが40年後の現代日本で政府と外務省に仕掛ける復讐劇と、その間にそれぞれが流転の果てに受け入れてきた人生が交互に語られる。そこにあるのはもう憎しみの感情ではなく、漂白されて残った痛みと同胞たちへのレクイエムだ。国家の犯罪を暴く爽快感に重点を置いた犯罪小説じゃなく、アマゾン牢人という言葉から、後悔から、受け入れるしかなかった人生から解き放たれるためのけじめの儀式なのだ。だから周到な犯罪計画を一見無慈悲に進めながらも、そこに冷酷さはなくてなんていうか皆優しい。計画にもあるいは結末にも甘さがあるかもしれないが、それでいいのだ。破壊衝動からきた復讐じゃないから。日本人であるという呪縛から逃れられない衛藤、後悔を抱えていた山本、ブラジル人の大雑把さと懐の深さを受け継いでいるケイ、マフィアに拾われて育てられた松尾、それぞれの抱えていた荷物をやっと下ろすことができたんだから。

 アマゾンの大地、ブラジルという国と人間性にもくっきりとした光と影の立体感があり、同時に日本という国が浮かび上がってくるとこもすごいと思う。そしてもひとつ、実は男性作家の描く女性ってどこかリアルさに欠けるな~と思うことが結構多いんだけど、このヒロイン貴子はかなり共感できるタイプでよかった。貴子だけじゃなく、母なるエルレインも、衛藤の最初の妻も、それぞれの時代と国に生きる女性のリアリティがあってすごく自然に読めたなーと。

 とにかく一気読み。疾走感がありながら何かを置き去りにせず、むしろ拾い上げていくような丹念さ。壊さずに生かそうとする優しさと地球の裏側とつながってる大きさに、久々に強烈な読書体験ができましたです。

ワイルド・ソウル 垣根涼介(幻冬舍)
コメントを読む(2)
  by june
>漂白されて残った痛みと同胞たちへのレクイエム
いわれてみると、そういうもの感じます。ギラギラした復讐というよりも、気持に決着をつけるためのものという感じがしました。
少し前にドミニカ移民の訴訟ことをニュースでやっていて、この世界が現実のものだというのをあらためてひしひしと感じました。これを読んでいなかったら知らない世界のことだったので・・。
>juneさん  by banri
こんばんは~。風邪オチしてたのでレス遅くなってごめんなさいです;
思い返してみるに、やっぱり第一章のインパクトは大きかったなーと思います。日本人には過酷で辛い思い出ばかりなのに、それも飲み込んでしまうような大きさも感じたし。
だからか、復讐譚のはずなのに不思議と怒りとか憎しみとかって感じなかったですねえ。却ってこっちも安易に憤っちゃいけないような重みが…
でも読めてよかったです。
映画化らしいですが(?)う~んどうなんだろう…2時間で伝わるかしら…
novel | 垣根涼介
CM:2 | TB:2 |
【ドラマ】のだめカンタービレ #2  [Edit]
2006-10-24 Tue
 峰くんと真澄ちゃん登場、見事に漫画のまんまなんですが、龍のしゃべり方は結構好きかも~かわいいぞ。真澄ちゃんには時々目そらし気味になったけど…でも清良との女の友情がすげーナチュラルだった・笑。水川あさみもサヴァサヴァと男らしくていいですねーつか、あの連中の中で普通の演技ができるってすごいかも。龍との結婚離婚が楽しみです。最後なんとなく3人に慣れて馴染んでる千秋が微笑ましかったー。おんぶに口元緩んでましたよ(私が)。

 ミルヒーは出番多かったんでさすがに大丈夫かとちょっと心配になりました…。来週あたり巨匠のカッコいいとこ見られるハズ…だよね?あの千秋が負けを認める程の遥か遠く高みにある指揮…た、頼みますよ奇才鬼才。

 今週ののだめ、身体張ってますねー飛ぶ飛ぶ。当分はマスコット?でも1話に1回くらいはのだめのピアノも聴きたいな。ま、ストーリー的にはピアニスト目指すところまで行くんだと思いますが。今週のメイン曲はベトベンの「春」。「これが『春』…」「お前たちのは『梅雨』だ」…ええーあの青春と稲妻が梅雨?と思ったけどのだめに塩状態のピアノを指してわざわざ言い換えたのかな。千秋がばよりんの弓をびゅんびゅんと二回振るのが漫画のまんまで笑えました。演奏シーンはなるべく一つの長く曲を聴かせるのがこのドラマの一つのポイントなんだろうな。でも微妙に動きが合ってなかったりするのが惜しい…。

 それにしても。千秋スキーだけに実はそんなに期待してなかったのですが、玉木千秋は毎週一番の潤いになりそうな勢いです。ちょっとナル入ってるけど。でも前回よりツッコミに遠慮がなくなったような。愛ね(?)。ナイス左ストレート&正面蹴り。ぴょこぴょこはねる寝癖は再現むずかしいか~(ガチガチに固まってますがな・笑)
media mix | 二ノ宮知子
CM:0 | TB:0 |
のだめカンタービレ 16巻  [Edit]
2006-10-24 Tue
 新生マルレへの道。刺客の新団員たちもなかなか個性派がそろってるようですが、生活苦と粘着リハに虐げられる旧団員たちが性格出て来て楽しくなってきました~。人の悪そうなカオしてたノエミも実はノリのいいコだったし。ちょっとグチっぽいけどストライプの彼も好みです。ほぼ一巻通してリハで、相変わらず溜め息ばっかりの千秋だけど、段々とコンマスと結託してくのが心強かったわ。強力な味方もいることだしね(ヤキトリオ)。ガーッと煮詰まってる時に宇宙な話って効くよねえ。あそこの千秋のカオが好きだv(でも怒ってるカオもスキだv)

 パリでティッシュ配りってオウケイなんでしょうか…欲しい…(オイ)。つーかのだめコレクションはマニヤックすぎるだろそれ。リハが長かった分いつもより本番は短かった気がするんだけど、まずは「2390回」に圧倒…。そして皆カオ怖いです・笑。「金管がっ」「チェロがっ」…ボロ・ボレロのトラウマを乗り越えた新生マルレのデビュー。この快感は旧団員たちにもクセになるでしょうね。これでマルレも安泰…か?1シーズンにどのくらい演奏会するんだろー。バッハも演るみたいで楽しみですが、千秋にはその前に父との決戦が待ってそうすね。千秋父…相当クセのある人っぽい…。

 お城のリサイタルを経て今度はのだめがぐぐーっと伸びる番かと思ったらまた千秋だったわけですが、千秋のマルレでの戦いがまたのだめをひとつ高みに連れてってくれるんでしょう。Ruiがオクレール先生にアタック中だけど、のだめのためには同じ土俵に立たない方がいいと思うなあ、まだ。

 千秋のだめのラヴ度は今回は低し…「受かったよ」くらいでしょうか。納豆ハグは私だってさすがにきゅーんとはしないぞ・笑。その代わりご飯食べてる黒木くんを見るターニャがかわいかったー。岩のりラーメンの後なだけにバッチリ効いてるぞ。ターニャが音楽に本気で向かう姿はニヴい黒木くんにも伝わるハズだ。ガンバレーv

のだめカンタービレ #16 (16) 二ノ宮知子(Kiss)
comic | 二ノ宮知子
CM:0 | TB:0 |
ごくせん 14巻  [Edit]
2006-10-24 Tue
 団結・友愛・報復(オイ)のアルバイト大作戦編。アホばっかりですが泣かせますな。つーかそんなんで就職大丈夫かみんな…母ちゃん心配だよ。え、カルロスちゃんと競輪で勝ったんだ?スゲーじゃん

 篠原先生誘拐編。みぞおち回避、学習能力の高さと久美子の扱いが相変わらず愛です。ついでに演技もか…ヤクザの前であのかわいさヤベーって・笑。久美子といると大人にならざるを得ない慎ちゃんですが、檻の中で篠原センセとだったら青いよな~好きだ~<「当然」。そしてかなり核心に触れてきましたね、慎ちゃんの進路…そうね、いいかも。先長そうだけど。久々の三代目&京さんの勇姿にも【惚】…まだまだっスv

ごくせん 14 (14) 森本梢子(YOU)
comic | 森本梢子
CM:0 | TB:0 |
チーム・バチスタの栄光  [Edit]
2006-10-21 Sat
 昨年の「このミス」大賞受賞作。結構長い間ナゼか野球(チーム)ものだと思ってたのはこの際内緒ですが、バチスタと言えば「医龍」でもおなじみ心臓移植の代替手術のこと。肥大した心臓を外科手術で縮めて正常な収縮機能を回復させるのだそうです。日本では小児の心臓移植はできないため、リスクは大きいけれど期待も大きいでしょうね…。あ、タイトルは原題の「崩壊」より「栄光」のが断然いいですね、上手い。

 アメリカから心臓外科のスペシャリストとして東城大医学部に招聘された桐生助教授率いるチーム・バチスタは、26例のバチスタ手術を全て成功させるという華々しい成績を収め院内外の評価と信頼を勝ち得ている。それがここにきて原因不明の術中死が3例続いたことに不安を隠せない桐生は大学側に調査を依頼した。本来ならば内部監査機関であるリスクマネジメント委員会が請け負うべき仕事だが、大学病院の院内政治を勝ち抜きながらも単なる権威に収まらない切れ者の高階病院長が選んだのは、外科オンチで医局抗争にも興味のない窓際講師ながら医局内に「不定愁訴外来」というポジションをちゃっかり確保している田口。果たしてこれは医療ミスなのかそれとも故意の悪意なのか?嫌々ながらも田口によるチームの聞き取り調査が始まったー

 作者は現役の医者なんですね~。専門用語や大学病院の現状や虚々実々のウワサで築かれる人間関係といったところにしっかりリアリティがありながら、語り口が軽快ですごく読みやすい。バチスタ手術をラテンのノリと称したり、会話の駆け引きを野球に例えたりのくすぐりが効いてるのに全体として軽すぎない、なかなかのバランス感覚だと思うわ。昨今ホントにそういう科があるのかどうかは知らないけど「愚痴外来」の設定も面白くて、ただ聴くことで癒すという田口のスタンスというか特技がどう生かされるのかな~と、単に聞き取りファイルが並べられるというあんまり動きのない構成なのに飽きずに読み進めたし。

 しかしこれ実は医療ミステリじゃなかったのね。主役かと思われた田口はなんと第一部でリタイアして代わりに捜査官となるのが、厚生労働省の変人役人、ロジカル・モンスターこと白鳥。一応第一部と第二部はタイトル通りネガとポジ、二つで一つの補完関係にはあるんだけど、第二部じゃ田口は狂言廻しになっちゃうし医療的なテーマもほとんど関わってこなくて、新本格に近い感覚で読みましたです。大掛かりなトリックとかはないけど、この話の核は実は心理学で人間を読み解くテクニック自身にあるんですねえ。パッシヴ・フェーズとアクティブ・フェーズの実践モデル。これはこれで興味深くて面白く読んだんだけど、医療現場が抱える問題とか医者と命を考えさせるような医療ものじゃーないのだねと。医師の(特に才能ある医師の)業にはちょっと踏み込んでるけど、患者側の命の扱いは新本格並みかなあ。特に「お前だ」から犯人が自説を滔々と語るところなんか…ねえ?伏線張ってあるので気になったんだけど、犯人リターンズで再びゲームを仕掛けてこないことを祈るわ。

 ま、深いテーマ性のある現代ミステリではないですが、エンタメとして十分面白く、人間心理もなかなか頷けるところがあって最後まで楽しめました。桐生と鳴海の関係とか、東城大学病院のトップ・シークレットとか。愚痴外来の患者のキクさんなんて、田口の思惑を超えたところに人間の自然治癒力が隠れてたりして含蓄あると思ったなあ。このままあまり堅苦しくならずにエンタメ路線行ってくれればいいと思うけど、この人間観察力を生かして誰か中心に据えればもひとつ突っ込んだテーマ性のある「人間の物語」も描けるんじゃないでしょか。もうシリーズ2作目が出てるみたいですが…。

チーム・バチスタの栄光 海堂尊(宝島社)
novel | 海堂尊
CM:0 | TB:0 |
海の底  [Edit]
2006-10-19 Thu
 桜祭りで賑わう横須賀基地を突如襲った大型のザリガニ状の生物群。海の底から陸へ這い上がったその大型甲殻類は人間を餌と認識して市街を徘徊し、また停泊中だった海自の潜水艦「きりしお」には2名の実習幹部とともに民間人の子供たち13人が取り残される。現場が米軍基地内に隣接するという政治的な理由故に陸自の出動が許可されず、県警機動隊は微力な武器防具での防衛線の死守を強いられ、一方早期救出の目途の立たない潜水艦内でも様々な問題が勃発するのだが…

 予想通り海自&怪獣モノと言っても間違いではないのだけど、前作に比べても断然面白かったです。「自分のやるべきことをやる男」ってのがツボな私としては、前作も高巳ヒイキだったわけですが、今回はそれが複数形で配置が秀逸。「有事の人材は平時はいびつ」と評される問題実習幹部の夏木と冬原。県警警備課のはみだし者警部と本庁エリートの食わせ者参事官。現場の機動隊員たちや手を出せず堪えるしかない自衛官たちまで、各所で戦う男たちの生身の姿が光ってたわ。

 人が食われるという設定も、最初の艦長のとこがあるからこそ、ただ悪趣味なだけじゃなく物語に生かされてる。怪獣モノだけど描きたいのは対怪獣戦争じゃない。その特殊な状況下で浮き彫りになるのは、現実に身近に転がっていて起こりうることばかりで、そこで踏ん張る姿、変えようとする力、失ったものを乗り越えて進もうとする生き方なのだ。福井ほどアツさはないんだけど、この設定で無駄にアツくてもそれこそヒーローものというかマンガちっくになりそうだし、逆にほどよく抑えてくれることでリアルさがあってよかった。もちろんややライトノベル寄りのキャラ造形ではあるだろうけど、それでもちゃんと響いたのはただ自分が好みだからってだけじゃなく、作者の筆もあったと思うですよ。前作よりずっと地に足がついてて物語にも人間にも一本芯が通ってたな~と。うん。

 も一つはこれがジュブナイルとしてもよかったってところで◎。「きりしお」内部は命の危険はないのだけど、同じ町内会で桜まつり見物に来てた下は小学生から高校生までの子供たちの間にあった溝や関係性がこういう状況下で浮き彫りになるわけで、これがまたリアルというか子供たちの心の裡を丹念に読ませてくれました。他人の気持ちを聞けない心細さ、屈折した気持ち、価値観のぶつかり合いを恐れる幼さ…特殊な世界でもなんでもない、どこにでもいる子供たちの誰もが覚えのある気持ちにぐぐっと寄り添えた感じ。「十五少年漂流記」好きだったのよね…。

 子供の目線からも嘘がない子供の世界を描いてくれたと思うんだけど、大人の目線からも最後まで責任持ってくれたのが嬉しい。森生姉弟の名前から親や見守る大人たちの愛情を汲んでくれたこと。それから一番ガキだった圭介を単なる悪役で終わらせなかったのにはホント感心した。さすが主婦作家というか。親が変われなくても、子供は変わることができる。知らなければ楽だったことを、一つひとつ痛感しながら面倒くさい人生を生きていくのは、それでも気がつかないままの人生よりも絶対に幸せだ。それは救いだし、願いなのだ。成長しようとした圭介の気持ちをきちんと描いてくれたことで、これはライトノベルを超えた、と思う。よかったよ、ホント。

 ちなみに子供たちの世界に風穴を開ける夏木と冬原も一応は大人の役割を果たしつつ、こいつら自身もまだまだジュブナイルに通じるところがまたいいんだ。ベタな青春も恋愛も嫌いじゃないぞーつかむしろオッケーな自分としてはラストも満足。怪獣を持ち込みつつ働く男のロマンとしても青少年の青春ものとしても楽しめて、かつ人間の体温が伝わってくる物語だったです。こんだけ人間描けるんなら「図書館戦争」「内乱」も期待できそう…かな。

海の底 有川浩(メディアワークス)
novel | 有川浩
CM:0 | TB:0 |
【ドラマ】のだめカンタービレ #1  [Edit]
2006-10-16 Mon
 はじまりましたね秋ドラマ。今日は朝からフジ系の番組行脚してたリアルのだめ&千秋をあちこちで見まして(一日中TV付いてる職場なので…)、上野樹里の雰囲気は合ってる合ってる~と思ってかなり安心して見始めたんですが、いや楽しかったです。玉木宏いいじゃないですか、考えて見れば日本編はほぼ「千秋カンタービレ」と言っていいくらい千秋主役なワケですが、白かシャツといい煙草といい凹み具合といい俺様なドツきといい(これはまだ遠慮がち?笑)、うん合格v。千秋の白シャツ見る度にカオがゆるんでにまにましてました…眩しい~。料理ほめられてその気になるところとか嫌々のだめをベットに誘うところとか(違)、トリマー千秋の反則な微笑みとか。指長いし~今期は玉木千秋で三杯飯食えそうです。あ、上野のだめも期待どおりかわいかった。トーン高くなくてとんがり口もまんまで。ワンピコレクションも楽しみだな。

 OPはベトベンでEDはガーシュイン。BGMもクラシックには事欠きません。#1のメイン曲は「悲壮」と「二台のピアノのための~」。聴いてものだめの演奏がどれだけデタラメかつ「何かある」のか分からないのは自分のせい…せめて演出でスゴイ!感を出してくれるのを期待(他力本願)。まあ素直に聴いてても十分気持ちいいし、クライマックスのオケシーンだけでも鳥肌立つような演奏が聴ければ言うことないってことで。あ、「清掃」はどこかで聴けるのかしら~?

 演出と言えば、漫画そのままの演出はまあしょうがないでしょう。峰くんや真澄ちゃんのキャラも漫画ちっくになるのは予想されるけど、全部ひっくるめてうまくはまってくれるといいな。清良も当然設定変えてくると思ってたけどAオケコンマスなのね。Sオケにも来る…んだよね??黒木くんや菊池くんは無理かしら。11話くらいだろうしどこをどんな風にやってくれるのかな~と思ってましたが、まずまずの出だしじゃないかな。入れられなさそうなところからもちょこちょこ大事なの持ってきたりして。いきなりプラハから始まったのはスゲーと思ったがメインキャストは誰も行ってないという…気の毒・笑。マングースとプリゴロ太グッズ(カズオパペット&コミックス)は気合い入っててすんばらしい出来だったけど、胴体着陸はチャチすぎないかい…一話だけでも何回も映るんで直視がキツかったんだがこれまだまだ使うよね…;。あとハリセン豊原の関西弁が違和感ありまくり・笑。ミルヒーには特に違和感感じませんでしたが(え)、ラフマ…演るのでしょうか?ドキドキ…

 そんな感じのLessen1。SオケにRSオケが混じったような感じになるのかな?果たしてちゃんと「のだめ」カンタービレになるのでしょうか?私的には千秋カンタービレでも全然構わないですが(オイ)その辺も含めて乞うご期待ってことで。…とか言ってたら玉木宏来週来県で相方仕事で会うそうな…白シャツ盗撮!(仕事違い)

 ドラマ:のだめカンタービレ
media mix | 二ノ宮知子
CM:0 | TB:0 |
BLEACH 24巻  [Edit]
2006-10-16 Mon
 アランカルの面々にはまだ馴染みませんなー死神連中も初っ端から卍解バンバン出る割にクスブってるというか、悲壮な感じ。ルキア編終わったとこで軽めのシリーズでも挟めばよかったのにとか言ってみたりして。とにかく一護のカオが重過ぎる~~何を一人で背負っちゃってるんだか。頼ってもらえないせいで周りの連中も景気悪いカオしてるし。現世の仲間たちって割と扱いが不遇だよね…。素直に浦原に聞けばいいじゃん?ウルルんが鍵を握ってるぞ!…多分(?)

 隊長クラスじゃ日番谷人気ダントツなんですねー。別に異論はないですが私的にはもちっと育ってるのともちっとおマヌケな方が可愛げあって好みかな・笑。檜佐木も結構好きっす。でもあそこまで崩してもらわなくてもよかったんだが…あれは素でちょっと目立たないとこがかわいいので。

 というわけで短いけど一角&弓親がやっぱよかったです。若かりし頃も今も同じスタンスなんだね、ガツーンと突っ走っていっつもボロボロの一角とそれを絶対止めないで見届ける弓親と。この二人のチビ時代が見たいなー。更木もただの戦いバカじゃないところを見せてまた一つ男を上げたしな。全然本筋じゃないけど11番隊の生き方ってやっぱ好きだわ。

 同じ「この人についていく」でも東仙は相変わらずあぶなっかしいですね…つーか大丈夫なんでしょうか彼は…。あの盲目的な藍染=正義っつー価値観がどこから来るのか分かりませんが、自分のことは自分で決めないとね…。その点ギンは自分の想いをなくしてないと思えるからこそ気になるわけで。大事なものがなさそうな藍染と違い(ひどい)大事なものを残してきても進まなきゃいけないギンの道ってなんでしょうね。神云々とか飛躍的に強くなった敵に対してこっちもまたぞろ無茶苦茶なパワーアップとかは割とどうでもいいんですが、そーいう心の裡みたいなもの早めにさらしてくれてもいいかなと。敵にも人間味がないとおもしろくないよー。

BLEACH 24 (24) 久保帯人(WJ)
comic | 久保帯人
CM:0 | TB:0 |
邪魅の雫  [Edit]
2006-10-11 Wed
 久々の京極、相変わらずクドい!…が、そのクドさにいそいそと浸かりにいく自分がいたりして。場を替え人を替えて語られるその人にとっての現実と認識。一見無関係な批評論や世間論。微妙に異なる人間像…。尽くされる言葉に首まで浸かってまんまと騙されたいんですよねー。前回の「陰摩羅鬼」はベースが哲学思考だっただけに(苦手なので)ちょっと消化不良だったんですが、その点今回は読みやすく京極の文章に楽しく入っていけました。

 今回の主役は益田と青木でしたね~。一応事件としては榎さんのお見合い問題(?!)が絡んではいるけど、この若造二人の抱える内面や拠って立つ処の不確かさと、そこから出る行動が事件の鍵になってるというか。今回関くんでさえなんだかちょっと大人に見えました(つか攻入ってるぞどうしたんだ大丈夫か関くん・笑)。…とはいえ、どうせならもっと事件の中心に巻き込んでこの二人の世界をグラグラ揺さぶって何か落としてくれてもよかったかなー。事件そのものはそんなに複雑な構造ではなく、関係者たちも過去の事件に比べると小物というか、世間的には理解されないほどの確固たる自分を持ってる人がいなかったような気がするので。とてもフツー…今回は「個人の世界の小ささ」が一つのテーマではあるけど、簡単に理解できちゃうところがこのシリーズにしては物足りないんじゃないかと。もっとこう、超個人的だけど圧倒されるような世界を持つ人が出てきて欲しいですね、うん。

 そういう意味では、つまり「彼女」の世界が弱かったということかもしんない。京極堂が落とすべきは「彼女」だったのだろうけど、一体憑いていたものは何だったんだろう?タイトルからすればそれは「邪魅」ってことになるんでしょうが、これまで京極堂が憑き物落としをした人々と比べると憑かれ方に自主性が感じられないわ。それもまた今回の事件の特徴の一つですが。まあね、最後を読んでああそっか、とは思いました。目の前に立ったらバレるもんなーそりゃ妄想しかできないわ。そうか「邪魅」じゃなくて「蜃気楼」なのか?

 うーむ榎さんの忘れられない女かあ~。榎さんを探偵からただの男にしてしまうほどの(?)女だというのに、一体どんな女だったのか、どんな関係だったのか、何をそんなに忘れられなかったのか…全ては謎。どうせ描くならそこだろうという気もするが、榎さんのそんな過去知りたくない気持ちもあるんだよね。ラストがどんな気持ちだったのかも。うーんでもやっぱり気になる…<「教えてあげないよ」

 それにしても「陰摩羅鬼」の時も思ったことですが、やはり闇が薄れて行ってるような気がします。過去の因習・宗教・地域性・強烈な体験…そういったものが持つ独特な暗さが、この時代のそこここにまだ残る暗がりと相まって混沌とした闇を生み出し、そしてそれを解体し照らすのが京極堂の憑き物落としだったんだけど…街からも人からも暗がりがなくなりかけているようで。時代なのかなあーさみしい…。軍時代のあれこれも闇部分だけど、できればもっとずっと過去から続く因縁の方に惹かれるのだよ。思えばそういう闇に囚われた人々は、何を間違ったとしても理解されない世界を持ってたとしても、どこか哀しさがありました。そこに単なる猟奇性や奇抜な事件性だけでない深みがあって、落とす京極堂の方もそれでこそ真骨頂なのだけど。「塗仏」のあの人とか「瑕」の彼とか今回の彼女にはその点哀しさがあんまり感じられないんだな…彼女には、まあ、ちょっと同情はするけどね。

 山下・石井の復活が楽しかった。丸くなったなあ~笑。ニューフェイスの郷嶋は意外とマトモで今後もなかなか使えそうな男だったわ。薔薇十字探偵社の看板(?)ロゴには一体どんな意味が…?益田と青木はちょっと成長つか地に足が付いたような今作でしたが、次回は願わくばレギュラー陣が活躍してくれるといいなあ~。そして何よりも暗がりの復活を~~!

邪魅の雫 京極夏彦(講談社)
novel | 京極夏彦
CM:0 | TB:0 |
プラネタリウムのふたご  [Edit]
2006-10-10 Tue
 山間の村のプラネタリウムで拾われたふたごの赤ん坊は、泣き出したその時にドーム上に輝いていた彗星の名をとってテンペルとタットルと名付けられた。三方をパルプ工場に、北側を禁猟区の山に囲まれたその村で、解説員の泣き男を父とし、日に六回ずつ日の出と日没、季節ごとに移り変わる夜空を見て一緒に育ったふたごは、やがて訪れた手品師の一行をきっかけにそれぞれ別々の空の下で生きていくことになるー

 初いしいしんじ。主に通称やあだ名で呼ばれる人々と、どこか外国のようでいてでも少し前の日本にも思えるような風景の物語は、宮沢賢治に通じるような印象がありました。かっちりした名前で規定されない世界は境界が緩やかで、今自分がいる世界と重なってすぐ側に存在しているかのようで、普通に道を歩いていたらいつの間にか入り込んでいたみたいな。そこではテンペルとタットルが村人や遠くから働きにきている工員たちに手紙を配達し、プラネタリウムでは時々風船が舞ったりのアクシデントがあっても季節ごとに変わらずに空を映し、山では冬の解禁期だけは男たちが山言葉を使って熊を追っている。目に見えない「まっくろくておおきなもの」に囲まれていた世界でそれでもささやかな出来事に彩られていたふたごの日常は、手品師としての道を歩き出したテンペルとプラネタリウムで時々オリジナルの解説をするようになったタットルとに分かれてからも、特別ドラマティックに転がり始めるわけではなく、でもやっぱりそれぞれささやかな出来事で淡く塗り重ねられていくのだ。

 「どんな話」かと聞かれればそんな感じで(限りなくアバウトな感想)、「何の話」なのかと聞かれれば、私にはふたごの人生の物語と言うよりも、同じ星の下で緩やかに繋がった世界の話だなーという気がしたな。「うしろにまわした六本目の指を、みんな密やかにつなぎあっている」…それは手品師だけの世界のことではなく、人生の中で深く関ったひととの間にはきっと遠くにいても繋がっている特別な空間が生まれるのだ。とは言っても観念的宗教的な意味で繋がってるわけでも独りでも大丈夫ってことでもなくて、同じものを見て同じものをきれいだと言い合える誰か、心を慰めてくれる自分以外の誰かの存在を必要とする人間の姿がそこから浮かび上がってくるわけで。プラネタリウムが映し出す宇宙とちっぽけなひとの世界、どちらもちょっと淋しくて読みながら心許なさにざわついたりもしたんだけど、確かに側に在ると感じられる存在に支えられて意外なほどの強さで着地できたような気がする。

 というわけで、個人個人の人生に何が起きてもそれを包む世界の方はいつも変わらない凪のような静けさが全編を覆ってましたが、テンペルサイド・タットルサイドともざわざわと気持ちを揺らすエピソードがあってそれもよかったな。タットルの語るくらやみやかぜの鳥のものがたり。犬を失った後の兄貴の舞台はまるで目の前で見てるみたいに鳥肌が立ったよ…。泣き男も兄貴も栓ぬきも最初はみな独りでそれを淋しいとも思わずに生きていたけれど、誰かが側にいるというそのことが彼らの世界を動かしていくんだね。最初はふたりだけの小さな世界で生きていたテンペルとタットルもまた然り。決して楽しく幸せなだけの物語じゃないのに後味が悪くないのは、何も求めず関わらず生きていた時よりも空っぽじゃないから。宇宙の3分の2を占める「くらやみ」のように、そこに何かあると思えるからかもしれません。

 プラネタリウム行きたいなー…

プラネタリウムのふたご いしいしんじ(講談社)
コメントを読む(4)
初  by いわし
だったんですね。
プラネタリウム、行きたくなりますよね~。
そして兄貴の舞台は本当に見ているかのようにドキドキと読みました。
初でした  by banri
ちわです。いわしさんは他のも読んでたんだっけ。
後からいわしさんの感想読み直して「だから子供は~」の部分に納得・笑
でも想像してたより前向きな作風だったような。
兄貴の舞台のとこは一番鮮烈だったかも…他が割と淡々としてるだけにあそこのぎゅっと詰まった濃密な空気にはクラクラしましたねえ。
  by いわし
読もうと思いつつ、まだこれ一冊です。
そうですね、前向きですね。淡々と前向き。悲しみにはまり込みすぎない。鈴みたいな子が出てこないから(笑)、悲しいことがあっても気分良く(?)読めますね。

あの魔女(?)の新聞記事のところも好きです。
  by banri
あはは、鈴のように妄想に逃避するコはいなかったですねえ~
なんとなく人の力じゃどうにもならない世界とか運命とかを描く作家なのかな?というイメージだったんだけど、意外と諦めとかなくて自分の意思で動いてるとこがね<前向き
最近のはどうなのかな~。とりあえず、私も図書館に入ってないんで「ぶらんこのり」買ってこようと思ってます(薄い・笑)
novel | いしいしんじ
CM:4 | TB:1 |
カスタマイズメモ  [Edit]
2006-10-07 Sat
 秋っぽく衣替え。今はテンプレ作りをやめてしまわれた作者さんのなんだけど(しかも自blog限定スキンだったはず)以前から使ってみたくてDLだけはしてたもの。一目で気に入ったテンプレだったのに何で今までお蔵だったかというと、blog機能を極力省いた日記仕様1カラムだったからなのよね…。プラグインどころか個別ページもなく、ほぼ一から組み立て直しみたいな。今までは手が出なかったけど、ぼんやり手順考えてるとできそうな気がしたので構造図書きながらがんばってみました。が、やっぱり結構大変だった…いらない機能を消すのは簡単だけど作るのはむずかし~~。二日間かかりっきりっした。邪魅の感想書こうと思ってPC向かったハズだったのに…脱線。

 今回みたいに一からカスタムすることはまあ今後めったにないと思うけど、元がフツーにプラグイン対応の基本的テンプレでも大抵毎回やらなきゃいけない作業がいくつかあるので、この際メモを。以下覚え書き~。

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【admin・editリンク】


【追記・コメントリストの折りたたみ】
 ・コメントリストはそもそもテンプレについてないことも多いので…とりあえずcssにこんな感じに追加

/*コメントリスト*/
.comlist{
margin: 0;
padding: 10px 20px 10px 50px;
}
.clttl{
font-size: 10px;
line-height: 160%;
padding: 5px;
color: #83856B;
border-top: 1px dotted #99CCCC;
}
.clbd{
font-size: 10px;
line-height: 160%;
padding: 5px;
color: #4D94B0;
}



 ・折りたたみスクリプトは以前使ってたテンプレに付いてたのが、一つで何でも開閉できて便利でずっと使わせてもらってたのですが、よく考えると追記とコメントリストしかたたまないよなあ~ってことで、ちょうど春木屋さんで公開された激短いスクリプトをお借りしてみました。理由はわかりませんが、最後の閉じタグ二つの間には改行も入れないのが吉みたい(改行入れるとmacじゃ動かなかった)


【tag追加】
 ・fc2内で同じtagを検索する変数と自blog内で検索する変数があるけど、うちでは後者。カテゴリの横あたりに並べれば複数カテゴリとして使えます。参考はこちらの記事fc2公式の説明じゃぜんぜんわかんねえ…笑。


【全記事リスト対応】
・キャプション変数もあるけどあえてシンプルに。cssはこんな感じ。

/*-- タイトルリスト --*/
div.titlelist_body {
font-size: 10px;
margin: 0 20px 0 40px;
padding: 10px 0;
color: #83856B;
border-bottom: 1px dotted #4D94B0;
}
あとはテンプレに合わせたデザインで…




【プラグイン関係】
 ・treeシリーズ用css

/*-- ツリー --*/
.tree p{
--サイドバーの<li>の設定をそのままコピぺ
}



 ・BlogPeopleのツリー化は有名なjugemサイトさんを参考に。そしてcssに以下を追加

/*-- blogpeople用 --*/
div.blogpeople-main ul.tree {
list-style: none;
margin: 0px;
padding: 0px;
}
div.blogpeople-main ul.tree li {
margin: 0px;
padding: 2px 0px 0px 16px!important;
font-size: 100%;
background-image: url(http://blog-imgs-30.fc2.com/t/r/e/treasurepiece/tree_s.gif);
background-repeat: no-repeat;
border: none!important;
}
div.blogpeople-main ul.tree li.end {
background-image: url(http://blog-imgs-30.fc2.com/t/r/e/treasurepiece/tree_e.gif);
}
div.blogpeople-powered-by{
font-size: 9px;
font-weight:normal;
text-align: center;
padding: 0px 0px 10px 0px;
}

これは<li>形式で吐き出されるのでサイドバーの設定が適応されるハズ。



・Entry naviでページ内の記事に飛べない時は、記事タイトルに id="entry-<%topentry_no>"を追加。
blog | カスタマイズ
CM:0 | TB:0 |
テンプレメモリアル1  [Edit]
2006-10-07 Sat
 今まで使ったテンプレログです。カスタマイズメモ付き。いろいろと手間かけてカスタムするので愛着あって使い捨てできない…

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tmp1.jpg 1st.
 最初だからblogっぽい3カラムをチョイス。でもやっぱり基本的に2カラムのが好きみたい。作者はDW99さん。Macっぽいデザインが好みでしたー。
 これはプラグイン非対応ですが、今はプラグイン対応版が配布されてますね。メニューの折りたみソースはどこで手にいれたか忘れた…。



tmp2.jpg 2nd.
 今はなき(fc2では)Sun&Moonさんのテンプレ。落ち着くデザインでホントに長く使ってました。Mac限定ですがデフォルトフォントがかわいくて、テンプレが変わってもわざわざ同じフォントを引き継いでます。
 この頃までプラグインはなかったのでこれも非対応。コメントリストと追記の折りたたみは最初から付いてたような。画面切り替え時の微妙なタイムラグが嫌いな私にはありがたく、以降もカスタム必須。エントリリストにadmin・editリンクも付いてて機能的にはこれが自分的モデルかな。



tmp3.jpg3rd.
 初夏っぽく爽やかで、divで組んだとは思えないデザインが素敵。作者はBeigeHeartのChakoさん。うちはテキストだらけなので、どーしても画像は主張しすぎずかつふっと和ませてくれるものを選んでしまいます。
 初めてプラグインを導入。スプリクトもプラグインに入れることで模様替えがかなり楽になりますね。このテンプレにはついてなかったけど、Chakoさんの他のテンプレでよく使われてたプラグメニュー切り替えとエントリナビ導入。コメント・TBのツリー化もすぐできるようになってます。全記事リスト対応はカスタムにて。
 あと細かいことだけど、fc2では過去記事=次ページになるのがどうにも慣れずわざわざナビ表示を入れ替えてましたが、Chakoさんのテンプレでは最初から過去記事=前ページで作られてるのが嬉し。



tmp4.jpg4th.
 またも青系テンプレ継続中…でも小鳥とお花のイラストに一目ぼれしたのでしょうがなかったのです。作者はTMP*blogのころさん。デザイン的にはセンタリングしたくらいですが、画像を重ねて使ってるので意外と大変だった記憶が。機能的にはここでもコメントリスト・追記の開閉、全記事リスト、admin・editなど追加。記事ナビが使えるようにtargetを埋め込んだりしたかも。
 共有プラグインのTreeシリーズを一部導入。いくらliにcss指定しても他のプラグインと見栄えが同じにならないので悩んでましたが、スクリプトで吐き出されるタグがliではなくpになるという罠…解説読んでも全然分かってなかった(汗)。これさえcssに追加すれば、どのテンプレにしても見栄えが同じになります。
 ユーザータグが導入されたので、複数カテゴリっぽく使うことにしました。カテゴリはスッキリ、でもタグリスト長…笑。



tmp5.jpg5th.
 初めての脱青系。作者のhizumiさんは今はテンプレ作成やめちゃわれましたけど、私のテンプレコレクションにはこの方のがたくさんDLしてあります。去年のあくび印ハロウィンもかわいかった♪イラストはそれこそblog会社の枠超えてあちこちでよく使われてる超有名な方のなんで、普段だったらいいな~と思っても自分では使わないんですが、これはバックシャン(笑)なとこがいいなと。何よりイラストを生かした色合いとうねうねデザインが素敵。
 しかしこれ、日記仕様1カラムだったのでblogの基本機能追加していくのは大変だった…デザインが崩れないようにプラグインを乗せてコメントTBページ組んで、時々不可解な動きをするcssを突き止めるためにひとつずつ消したり書いたりしてそりゃもう。
 そんなこんなでblog仕様にカスタムしたテンプレ、元のシンプルかわいさを壊してないといいんですが。そして珍しく3カラムにしたけど2カラム版も作ったので途中で替えるかも…



tmp6.jpg6th.
 春っぽいテンプレにしたくて、気分はピンクだったんだけど気づけばいいな♪とリストアップするテンプレの90%が青系だという罠。せめて文字だけでもピンクにするかとあちこちいじっていたら、結局画像も取っ替えちゃって元のテンプレとは全然別物になってしまった・汗。iceneさんの元テンプレのメニュー部分の透け具合が気に入ってたんだけどなあ…まあ今回はピンクということで。
 しかし機能面を結構重視するひとなので、とりあえず欲しい機能を全部詰め込んだら苦労した割に前のテンプレとあんまり変わった気がしな…;; しかもせっかく写真が綺麗なのに色目がなんかさみしい感じに…もっとうきうきする感じにしたかったんだけど。己のセンスのなさにがっかりです。



tmp7.jpg7th.
 はい、結局青系になりました…「星をめざして仕様」です・笑。初回版のジャケ写を見て、前から使ってみたかったテンプレを思い出してソッコー変えました。自己満足的オソロイv。春とかピンクへのこだわりはあっさり捨てるのか自分<殴。ALT DESIGNさんのテンプレはFRASHが苦手な自分でも使ってみたいのがたくさんありますねー。美しくて仕掛けがちょっと楽しい。いつか黒背景も使えるかしら…。



tmp8.jpg8th.
 今頃気が付いたけど、うちのテンプレってお花率たかいね。わたしの和みアイテムなんだな。そんでもってまたも青系。ちょっとピンクも入ってるけど・笑。作者はナツさん、視覚にパッと訴えかけるのにやさしい印象のシンプル1カラムが素敵。…が、おおぅこちらも新作作成終了してるー; 最近いいなvと思うテンプレーターさんがどんどんいなくなるの…しゅ~ん。例によって若干カスタム。MacSafariだと少し上部が切れてたんだけど使いたかったんで一から組み直して原因探して直しました。それにしてもWinで見た時のドットの美しくなさはなんとかならんか…切れ切れライン見ると泣きたくなるわっ



tmp9.jpg9th.
 メインでダーク系の背景を選ぶのは自分でも珍しい。こないだプラネタリウムに行ったんだけど、その回定員オーバーで見れなかったのです。次回を待つ時間もなくて。だからね無性に満天の星が見たかった・笑。黒背景の月夜と迷ったけど今回はこちらで。 以前の星めざテンプレと同じくALT DESIGNさんの作なので小さな仕掛けが楽しい。背景が1時間毎に動くと書いてあったのでわくわく待ってたんですが、アレ?? …動くのは時計の背景でした・笑。 でもこの夜空に癒されたわ~

blog | カスタマイズ
CM:0 | TB:0 |
| 日々是好日 |
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