読書の欠片ネタバレあり
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馬と少年  [Edit]
2006-06-02 Fri
 半年ぶりに再開かよのナルニア5作目、一の王ピーターの…というか個人的にはエドマンド王の時代だけど、ナルニアの話というよりはおとなりの国・アーケンに深く関る話でしたね。次の「魔術師のおい」でナルニアの成り立ちも読んだところなんだけど、アーケン国は友好国というよりは兄弟国なのね。後の世にはどういう国として描かれてたかちょいと忘れましたが。シリーズ通して見たらば番外的な物語かな〜でも私的にはかなり好みな物語でした。

 「こちら」から誰かがナルニアに渡るわけでもないし、魔女との戦いがあるわけでもないんだけど、その分ファンタジー色が薄くって、昔読んだ英米児童文学に近い味わい。赤ん坊の頃に行方不明になり虐げられて育った王子がやがて国に戻るってある意味定番だよね!いやーシャスタがかわいくって、彼の冒険がすごく楽しかったのだよ…(本人は落ちたり走ったりかなり大変な旅だったハズですが…笑)

 そんなわけですでにネタばれ気味ですが、南のカロールメンの国で漁師に育てられたシャスタ少年と有力貴族の娘であるアラビス、それから二人のもの言う馬・ブレーとフインが、北のナルニアへと向かう物語。その途中にそれまでの自分の価値観やプライドをリセットすることになる話、かな。小さい世界で得たそれを捨てることができれば、ひとつ大きな世界を手に入れることができるのだ。番外的?とは言ったけど、事の最初から最後までアスランが恣意的に関わってるのよねえ〜。「ナルニア」の世界から見てこのことはやはり何か意味があることなのでしょうかね。ナルニアの世界における予言って世界の存続に関わることのような気がするので、コル王子が予言どおりアーケンの王になることが必要だったのかもしれないすね。

 印象的だったのはリューン王の「王とは」という言葉。誰かを思い出す…というか、そんな風な本物の王がいったいどれだけいることか…。それでもこれを読んで育った子供には、大人になっても忘れないで欲しいのだ。あとエドマンドの「裏切り者が」のくだりかな。高貴なひとらしくなっても、よその王子相手に容赦なく平手かましたりするところにやんちゃの名残が見えてやっぱり4人の中では一番好きだわと思ったり。

 ラストのハッピーエンドも楽しく嬉しい読後感で。コルもコーリンもかわいい〜。そして実はフイン姫(注・馬です)がお気に入りっした。大人しく控えめなんだけど、後半言うことはきっちり言ってのけるあたりが凛々しくて、もし彼女が人間だったら好みの女子だっただろうな〜とね。

馬と少年 C.S.ルイス(岩波少年文庫)



novel | C.S.ルイス
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