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読書の欠片ネタバレあり
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ウースター家の掟  [Edit]
2006-08-04 Fri
 「よしきた」の続編にあたる長編で、今度の舞台も古きよき田舎の大邸宅、トトレイ・タワーズ。ここはかの、バーティをして蛇に睨まれたカエルのごとくプロポーズを受け入れさせてしまう恐るべきマデラインの家であり、その父親はかつてバーティを警官のヘルメットを盗んだ咎で5ポンドの罰金を奪ったバセット御大なのだ。…うーん、ちょっと言い回しがウッドハウス調になってしまうな(そうか?)

 まあとにかく今回も二組のカップル、警察官に独裁者、それにダリア叔母さんまで入り乱れてのドタバタが展開されるわけで、今回もバーティは理不尽な女性たちと間が抜けた友人たちに振り回され、何故か自分のところに回ってくる災難をひいこら打ち返すハメになるのだ。いやー今回バーティがとってもマトモな人間に思えたわ…笑。そして相変わらずどんな切羽詰まった状況も、文学的で格調高く難しい言い回しで評すのがおかしくって笑えるのです。1ページにいくつくすぐりがあることやら。ジーヴスとバーティ万歳です。

 お気に入りのダリア叔母さんの狩猟系ギャロップも健在だし、ピング嬢も強烈だったけど、今回の見所はピング家の犬に追われて箪笥の上に飛び乗る主従コンビでしょうか。すごい光景だ…

 そしてそうそう、訳者あとがきにある通り、珍しくバーティにとって満足の行くオチだったのが何よりでしたー。いつもいつもバーティだけが割りを食うのがジーヴス流かと思ってましたが、今回はホントの大団円。ウースター家の掟を貫くバーティは男らしく、ダリア叔母さんとの親戚タッグは心あたたまり、見事バーティに世界一周クルーズを受諾させたジーヴスの嬉しそうな様子がまたいい感じじゃないの。例のヒバリとカタツムリの詩がこの大団円を完璧なものにしてくれるしね。…これが今回だけじゃないといいんだけど・笑。世界一周クルーズの話もあるのかなあー。この主従がいれば船旅に退屈してるヒマはないと思うわ。

 あとがきで紹介されてたウッドハウスの書簡もおもしろかった…。作家が頭の中で同じ場面を何度も何度もこねてる感じが伝わってさ。そして私のバーティ好きはこの訳者のバーティ像によるところが大きいのかしら~バーティ・ウースターは愛されていたのだ、に思わずうんうん頷いてしまったじゃないの…。

ウースター家の掟 P.G.ウッドハウス(国書刊行会)



novel | P.G.ウッドハウス
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