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【映画】ハチミツとクローバー

 外見がかなりそっくり目(森田以外)の割に原作とは大分違いましたね~。まあ二時間で収めるのはむずかしいか。行き場のない想いを抱え込みながら表面上は何事もないように過ごす(でも皆だだ漏れ)という「時間」こそが原作かなという気もするので、その時間がない以上5人の間に引かれた微妙なラインは原作未読の人にはピンとこないかも。森田とはぐちゃんが急速に惹かれあった分、他の3人はちょっと置いていかれたかなあ。

 その中で一番原作テイストだったと思ったのは、原作では行くことのなかった海のシーン。5人であの場所にいることがとっても自然だった。みんなが誰かへの想いを抱えてて、他の誰かを追っている姿を痛みとともに目に焼き付けながらも、5人で共有するこの時間や景色がいつまでも続けばいいのにと願ってしまうような時間で。原作の不器用感やキラキラ感があってこのシーンは好きだったな。しかし竹本よ、青春サイコーって…痛ッ;

 以下つれづれと。

・伊勢谷がかっこかわいかった~~。天才肌で自信家でも森田とはかなり違うキャラクターだったけど、この映画の中では一番の自分的ポイントだったかも。はぐちゃんへの想いにパニくるところとか、時々見せてくれる周囲への深い愛情とか、原作森田の好きなところはあんまり描かれてなかったけどね。でも懐いた人にだけ見せる無防備な笑顔がめっちゃかわいくってさ~~笑。木彫りの小鳥はちょっと微妙だったが…あんなテキトーにウケ狙いで作ったお土産じゃなくはぐちゃん限定の小鳥のブローチがよかったのになあ。

・カセリョー、眼鏡かけると別人!(花よりも~と)。でも真山もヤツのいいところはほとんど出番なくてダメなとこばかりクローズアップされてたような…気の毒。つか、あの理花ちゃんがホントによかったのか真山よ…<コラ

・竹本…ゴメン、漫画の時は思わなかったけど、あのハーフパンツスタイルは大学生として確かにありえなかったわ。小学生かと思った…笑。自分探しも時間がなくて中途半端だったが、それよりも森田に「あんたしかできないんだ」はそりゃ違うだろうとつっこんでしまった。

・蒼井優はひとり次元が違う感じがはぐちゃんぽかった。あゆは踵落としがない分、性格が原作よりもめそめそ自虐してなくて、リアルの女の子としてはこっちのが好きなタイプ。

・とにかくメインが森田とはぐの芸術世界で通じ合う2人だったんであとの3人は割食ってたけど、さらに割食ったのが大人扱いの先生か。予告で見た堺さんの横顔があまりに素敵だったので期待してたんだけど、先生自身の傷っつか埋まらない空っぽな部分とか、そういうのが全然なかったのが淋すぃ…。そんなカオさせたら滅茶滅茶ハマるのに…!そんでもって当たり前っちゃ当たり前だけど、秘めた想いとかも全然なさそうでしたね…。それどころかはぐちゃんに近寄っても怒らない先生なんて~~笑。まあ今回は青少年メインだからそこまで手が回らなかったのよね、る~~。

・でもって全員片想いストーリーというよりは、才能が有り余ってるのに使い道を知らなかった森田の自分探しストーリーという気がしないでもない。竹本…そこまで奪われて…涙。

ハチミツとクローバー ~恋に落ちた瞬間~

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banri

新刊・話題作は追わず読みたい本を読みたいように読んでいます。
濫読に非ず。傾向は偏り気味。
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